あの頃わたしは非嘔吐過食症だった。

もう時効だから誰かに話してもいいかなと思い、noteに残そうと思う。
（人によっては引いてしまう内容かもしれないです。ご了承いただける方のみご覧ください。）

新卒でずっと憧れていたホテル業界で働き始め、半年くらい経った頃。

仕事にも徐々に慣れ、同僚も優しい人が多く、毎日楽しかった。

でも、お客様の前ではずっと気を張っている状態で、どこか苦しい時があった。体力には自信があったのだけど、サービスをするために重いものを持ち、走り回り、常に時間に追われて仕事をすることが大変だと感じてしまっていた。

おまけに初めての一人暮らしで、最初の頃は家事もなんとか楽しくやっていたけど、だんだんとボロが出始めて、洗濯や自炊、食器洗いをサボってしまうことも多くなった。完璧主義な思考がある私は、家事もまともにできない自分に自己嫌悪を感じていた。

こうやって文字にすると「もっとテキトーにやればいいのに！」と思えるけど、当時はそんな余裕なかった。

それから、どういう訳か、疲れ果てて帰宅した際に、むちゃ食いをするようになった。

炊飯器に入っているお米をしゃもじを使って食べたり、1日1個と決めて買った大袋のお菓子をすべて食べきってしまったり、6枚切りの食パン1斤を何もつけずに無心で食べたり、3日分の作り置きのおかずを一瞬で食べてしまったり。

食べ始めると止まらない。
脳では「あ～やめなきゃ。こんなことしたら太るし、後悔するのに。」
って分かっている。

でも、考えられなくなって、スイッチが入ったように衝動的に食べものを漁って、口に運ぶ。

食べていないと落ち着かない。
お腹がパンパンになって苦しいのに、
手は止まらない。

次から次へと袋を開けて、
一瞬で目の前の食べものは無くなっていく。

ようやく部屋にある食べ物をすべて食べ尽くして、
「あ、またやっちゃった。」と我に返る。

一番ひどいときは、夜中に外に買いに行ってまで、むちゃ食いをすることがあった。

私が住んでいたアパートから1番近いコンビニは、車で5分かかる。通常モードの時は、夜だし、面倒だし、よっぽどのことがないと買いに出ない。

でも1回過食モードに入ると、無心でコンビニまで車を走らせて、スイーツや菓子パン、スナック菓子など、目についたものを買いまくる。

そして、部屋についた瞬間、何日間も食べていなった人のように、何かに追われているように急いで口に運ぶ。
食べた後は、罪悪感でいっぱい。その繰り返し。
泣きながら食べることもあった。

出勤前は
「今日は絶対に早く寝よう。むちゃ食いはしないぞ。」
と思って玄関をでる。

でも、退勤時間がせまってくると
「食べたい。食べたい。食べたい。」
と心の中は食べることで頭がいっぱい。

同僚の前では平然を装っていたけど、こんな自分が情けなくて、
恥ずかしくて、とても嫌だった。

私の場合は吐くことができなかったから、
胃がはち切れるんじゃないかと思うくらい食べていたせいで、
ぶくぶく太ったし、身体も重いし、
体調も優れないことが多くなった。

太った自分は醜くて、受け入れたくなかった。
その頃から、写真も撮らなくなったし、自分に自信がなくなっていった。

こんな自分じゃ嫌だな。変わらないとな。

でも、家族にも友人にも、自分が過食症であることを打ち明けることができなかった。
「自分の意志が弱いだけでしょ。食べ過ぎなだけだ。」
家族に言っても、そんな意見しか返ってこない気がして、実家に帰った時も相談できなかった。
精神科などの病院に行くのも躊躇してしまい、一人で悩む日々が続いた。

「とにかく環境を変えてみるしかない。」

そう思い、退職を決意した。(※その頃、キャリアについて考えたり、家族の事情などがあったので、過食だけが理由ではない)

転職活動もして、ひとまずは実家に帰ることにした。

転職をして、家族と生活を共にするようになり、
「普通に」食事をすることができている。
理想とはかけ離れているが、体型もピークのときよりはマシになった。

たまに仕事が忙しく疲れた時など、「食べたい…！」という衝動に駆られるが、前のようなむちゃ食いはしなくなった。

私は意志が弱かったのか、心が弱かったのか、悩みすぎていたのか。
…どれも認めたくない。けど、あの時期はただ苦しかったのは覚えている。

摂食障害で悩む方の気持ちが少しは分かるようになった。
普通に食べて、寝て、運動して健康的な毎日を送りたいと思う気持ちはあるけど、それを実現するのは難しいこともあるのだと学んだ。

自分の気持ちは自分が一番理解していると思っていたけど、そうではないのかもしれない。ということも学んだ。
そうだったら、過食なんてしないで悩みも解消されていただろうから。

終わりに

もし、過食症やむちゃ食いで悩んでいる方がいらっしゃったら、
少しでも勇気づけになれば幸いです。

いつか治まる時がきます。大丈夫です。あなたは今のままでも素敵です。
食べても後悔なんてしないでください。

それでもやはり変わりたいと思うなら、自分の気持ち・心と向き合って、
もし可能であるならば環境を変えることも視野に入れてみてください。

あなたの周りに信頼できる人がいるならば、相談してください。
（もし、いない場合は、私のSNSにDMいただければお話聞きます。）

私もたまにストレスがたまると暴飲暴食してしまうことがあるので、
まだまだ道半ばですが、一緒に治していけたらいいなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様に幸あれ～