りかさとりか短文妄想(2021/8/6)

お題『ただのイチャ甘というか、梨花ちゃまが沙都子バカなだけなりかさとりか』

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「沙都子、好きよ」
「え?急にどうしましたの、私も梨花のことは好きですが…」

魅音が雛見沢分校を卒業し、梨花と沙都子が中学生になったある日の雛見沢。部活を終えた帰り道で梨花は突然沙都子にそう告げる。
なんの前触れもなく、発せられた梨花からの告白の意図が分からず、沙都子はとりあえず返事をする。

「ボクも沙都子も中学生になりましたのです」
「えぇ…そうですわね…梨花は何が言いたいんですの…?」
「沙都子は中学生になってどんどん魅力的なレディーになっているのです」
「へっ、レディー…?」

沙都子は自分に似つかわしくない「レディー」という言葉をきいて少し赤面する。

「そ、それと梨花が私を好きというのにどういった関係がございますの?」
「ふぅ…沙都子は分かってないわ」

やれやれといったようにため息をつく梨花。その軽く馬鹿にしたような態度に沙都子は顔をしかめる。

「もう梨花!はっきり言ってくださいまし!私、回りくどいのは好きじゃありませんのことよ?」
「だから、沙都子が魅力的すぎて今までよりもっともっと沙都子のことが好きになっているの!!もう我慢できないのよ!」
「はぁぁ…!?!?な、なにを言ってますのよ梨花…!」

梨花がその思いを爆発させると沙都子は先程以上に赤面し、声を荒らげる。
梨花はそんな沙都子の様子など気にせず、沙都子の右手をそっと両手で包み込む。

「貴女のこの手も大好き…」

梨花は、沙都子の手の甲を自身の口元に持っていき、キスをする。

「な、なななな…梨花ぁ!?!?」

手の甲に梨花の唇の柔らかい感触を受けて、耳まで真っ赤になる沙都子。

「この、羨ましいくらい綺麗に育った身体も大好き…」

帰り道、誰が通るかも分からないにも関わらず、そんなことお構い無しに、慌てふためく沙都子を思い切り抱きしめる。
手の甲へのキスで完全に思考停止した沙都子は、ただただ梨花に抱きしめられる。

「はぁ…沙都子のにおいも大好き…」
「ちょ、梨花ぁ…今汗かいてますのに…!」
「大丈夫よ、それも含めて愛おしいわ」
「ヘ、ヘンタイ…」
「ふふ、ありがとう」
「ひゃっ!?!?」

梨花の唇が、制服から覗かせている沙都子の首筋に。くすぐったさに思わず変な声が出てしまい、それが沙都子の羞恥心をより一層際立てる。

「貴女の髪も、その間から覗かせるこの耳も可愛い…」
「ちょっ、梨花ぁ…んっ!」

沙都子の首に腕を回し、少し前屈みにさせ、その耳に息を吹きかける。

「そして貴女のこの可愛いくて、綺麗な顔…この可愛い唇、大好き…」
「えっ、ちょ…梨花…んんっ!?」

梨花が沙都子の頬に手をそえて、その唇にキスをする。
そしてようやく梨花の身体が沙都子の身体を離す。
沙都子は訳が分からず、涙目になりながら梨花を睨みつける。

「梨花…な、なんてことするんですの…!!!」
「ごめんなさいなのです、沙都子が可愛くて、意地悪しちゃったのですよ、にぱー」
「うぅぅ、梨花ぁ!!!」
「沙都子はこんなボクを許してはくれないのですか…?」
「うっ…いや…その…正直嫌な気分はしませんでしたの…むしろ…いえ!なんでもありませんわ!」
「ふふ、またやってあげるわね」
「~~~~!梨ぃ花ぁ~!!!!」

今日も平和な雛見沢であった。

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