3月、キラキラの裏側を支える”好きじゃないこと”
先月から始めた毎月末noteが意外と見られていて大変ありがたいです。いいねとかシェアとかとても嬉しい。(小躍り)
気づけば3月が終わっていてとても怖いです。
今月は、忘れられない編集者さんとの話。
さて、突然ですがここで問題です。
「好きなことを仕事にする」とはどういうことでしょうか。
”一般的に好きなことを仕事にする”は、大変難しいことだと思っている。
”好きなことが、仕事になっても好きなことであり続ける”というのはほんとうにとても幸運で、とても少ない。
そして、その”好きなこと”がイコール”得意なこと”ではないの場合が非常に多いと思う。
とある編集さんとのお話
雑誌が好きだった。
トレンドを生み出し、多くのモデルたちが最先端を作り彼女たちに憧れ、街がその色に染まる。
雑誌を読んで、何かを学び取る女の子たちが好きだった。
フリーランスになってすぐ雑誌のアシスタントを掛け持ちした。どうにかして雑誌に関わりたくて。
誤解を恐れずにいうと、学歴で入れない出版社はある。
学生の時は説明会すら弾かれたことがある。
「大卒ではないから」の理由で。
雑誌が好き
だから雑誌に関わりたい。
そう思っていたと話した私に、ある編集さんがポロッとこぼした言葉が今でも忘れられない。
「キラキラを作っているあたしたちは、全然キラキラしていないでしょう。」
見えなかった裏側を見た時に、幻滅しやめていく子はたくさんいた。雑誌のアシスタントはもちろん、フリーになっても。
「キラキラしていない」
「思ったのと違う」と。
雑誌の特集ひとつ、記事ひとつには背景があって、許可どりがあって何枚もの撮影があって、予算内に…。
裏側のことは”好き”だけでは到底想像できない。
「かわいい」「美味しそう」「いいな」「綺麗だな」
で、埋め尽くされたその一ページにどのくらいの睡眠時間を削られ、アポ取りを無視され、当日トラブルが発生し、予算内で収まりきらなかったかなんて想像しない。
ただし何かの裏側はかならず存在するし、それらは想像よりもハードだったりする。
「好きだから仕事にする。」
「好きなことを仕事にしよう」
間違っていないし時代は確実に進んでいて、大事なマインドだと思う。
ただし、好きなことはイコールで得意なこととは言い切れない。
そして、好きを形にするためには裏側でとてつもない労力がいる。
アンケート集計・路上での声かけインタビュー・トレンドのリサーチ
お店への取材やモデルたちのスケジュール確保…。
それらは、別に好きなことじゃないかもしれない。
「好きだから仕事にする。」
「好きなことを仕事にしよう」
の時代だからこそ自分の得意と好きが一緒になってしまいがちだが、それらは別物。
考える必要があり、好きだけではどうにもならないことがある。と考えた編集さんとのお話を思い出した3月でした。
4月も新規お仕事は募集していますので何卒よろしくお願いします。
2023年、3月お疲れ様でした。