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「もしトラ」でなぜ円安になるのか     

バイデン氏「惨敗」が米金利上昇誘発  ー朝日新聞7月10日付 経済・総合面

”バイデン米大統領の「惨敗」と評された6月の大統領選のテレビ討論会を受け、共和党のトランプ前大統領の返り咲きが、金融市場で強く意識されている。外国為替市場は円安方向に動き、今月に入り1ドル=162円目前まで下落する場面もあった。トランンプ氏優位だと、なぜ円安に振れるのか。「三つのリスク」が指摘されている。”

”一つ目が移民政策だ。トランプ氏は不法移民の強制送還を含む厳しい制限をめざす。移民の減少は、米国の労働力の減少を意味する。採用が難しくなり、企業が賃金を引き上げればインフレ圧力は強まる。”

”二つ目は財政政策だ。トランプ前大統領がまとめた大規模減税は2025年末が期限。トランプ氏はこれを延長する構えで、税負担が軽くなった企業や個人が設備投資や消費を拡大させれば、それもインフレを強めうる。”

”三つ目が貿易政策だ。トランプ氏は全ての輸入品に一律10%、中国からの輸入品には60%の関税をかけると主張する。関税引き上げは輸入価格を上昇させ、インフレを激化させる可能性が高い。トランプ氏の関税引き上げは、米インフレ率を1.1%幅押し上げるとの試算もある。”

”トランプ氏自身は、米国の貿易赤字を嫌っており、最近の歴史的な円安ドル高について「米国にとって全くの大惨事だ」との認識を示している。ただ、自らの政策は、望んでいない円安ドル高を進行させかねない。”

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