楽器を演奏できる人に限らず、自分でオリジナルの曲を作ってみたいという気持ちは誰でも一度は思い浮かぶのではないでしょうか。
しかしながら作曲経験がほぼゼロである方や、少し打ち込みをしたことはあるものの、編曲やマスタリングについては全くの初心者という方も多いことでしょう。
そう、それはまさに僕(ヤンピー叢雲)のことですね、はい。
そんな作曲初心者である僕は今日ふと「ChatGPT4と一緒に音楽を作ることってできるのだろうか?」という疑問が浮かびました。
DTM初心者向けに、そんな疑問に答えるべく、ChatGPT4と一緒に音楽を作るプロセスと実験結果を紹介していきます。
GPTと一緒に作曲をしてみる
さて、早速曲を作ってみたいのですが、今回は以下の流れで作ってみます。
曲全体のイメージで自分で作る
作ったイメージをもとにGPTに作曲してもらう
出来上がったコード進行をMIDIにする
MIDIをGaragebandに取り込む
なお本記事ではコピペがしやすいように(読んでいる人にも簡単に再現してもらえるように)プロンプトはすべて画像ではなく引用で記載しています。
曲全体のイメージで自分で作る
まず最初に、自分で曲全体のイメージを考えてみます。本来ならばどんなジャンルの曲にしたいのか、どのような雰囲気を持っているのか、なども考慮したいところですが、まだそこまで作り込むのは難しいと判断。
そこで今回は、シンプルに「キーの設定・コード進行・メロディ」に絞って考えてみました。まだテスト段階ですしね。
作ったイメージをもとにGPTに作曲してもらう
イメージができたら、次にGPTに作曲をお願いします。以下の記事を参考に、ChatGPTに作曲してもらいましょう。
なおより精度の高いGPT4にお願いすることになるので、今回はPlus会員(有料)の方だけ利用できますのでご了承を。
さすがにMIDIで出力するのは無理でしたね、そりゃそうだ。しかも雰囲気は伝えてくれますが、具体的なコードとかは教えてくれませんでした。
というわけで以下のようにコミュニケーションを継続。
なんと、いい感じにコード進行とメロディを作ってくれました。
出来上がったコード進行をMIDIにする
では次にこのコード進行をもとに、TexChord 2というツールを使ってMIDIに変換してみましょう。こちらは無料で使えて、テキストからコード進行とMIDIを作ることができるハチャメチャに便利なツールです。
このTexChord 2では「|」記号で区切ることで小節を分けることができます。小節分けを自分でやるのも面倒なので、今回はChatGPTにお願いしちゃいましょう。
いい感じです。ただこのままだと小節数がわからないのですね…。それも教えてもらいましょう。
うーむ、、、すごい、、、笑
まとめると、TexChord 2に貼り付けるコードは以下になりますね。
あとは上記のコード進行をTexChord 2に貼り付けて、MIDI形式で出力してもらえば良いです。
なおメロディを打ち込むとはちょっと時間が足りなかったので、今回はコード進行だけに留めました。
MIDIをGaragebandに取り込む
最後に、エクスポートしたMIDIデータをGaragebandなどのDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)に取り込みます。
ここで、さまざまな楽器の音色を試して、曲に合ったアレンジを行えばいいのですが、、、今回はあくまでプロトタイプなので、適当に出力してしまいましょう。
プロトタイプの出来は?
さて、こうして出来上がったのが ↓ こちら。
どうでしょうか?楽器の選択やドラムなどが入っていないのでまだまだ未完成感は否めませんが、それなりにいい感じなコード進行になってはいるのではないでしょうか?
正直、コード進行なんてAIに頼めるとは思っていなかったので、思わぬ収穫ではありました。
GPT-4が提案したコード進行は違和感がほとんどないので、個人的には予想以上の出来栄えです。この曲を聞いた元ピアニストである母も愕然としておりました。
まとめ
今回は「楽器経験はあるが作曲経験がほぼゼロの方でもGPT-4と一緒に音楽制作を行うことができるか?」ついて実験した結果を記しました。
結果として、メロディや難しいMIDI出力などはできなかったものの、自分で曲全体のイメージを作り、それをもとにGPT-4に作曲を依頼することで、違和感のないコード進行が提案されることが分かりました。
また、完成したコード進行はなかなかのクオリティであり、作曲初心者にとってGPT-4は非常に便利なツールであることが示されました。これならDTMをを始めてみたい人にとっては、GPT-4を活用してオリジナル曲を作る礎にすることができますね。
特に、個人でボーカルをやりたいが音源がないという人にとっても、GPT-4と一緒にオリジナル曲を作成すればその悩みを解決することができるでしょう。
個人的にはDTMは過去に諦めた経験があるので、「これなら楽しく音楽作りができるかも?」と思わせてくれる実験結果でした。