成都は若者が多い。
「月曜から夜ふかし」での成都特集をきっかけに、以前から興味を持っていたこの都市を実際に訪れてみようと、8月に成都を旅行しました。やはり百聞は一見に如かず、現地に足を運ぶことでしか得られない発見が多くあり、通りには若者が多く、都市全体が活気に満ちていました。パンダや三星堆遺跡、四川料理、川劇の変面など、エンターテインメントの充実度も印象的で、経済低迷や高齢化社会の兆しはほとんど感じられませんでした。後日、成都に関するデータを調べてみたところ、通りで18年から22年にかけての人口流入が全国で第4位となる254.4万人を記録しており、住宅市場においても全国的な低迷にもかかわらず、23年の商業用住宅の販売額は前年同期比で16%増と堅調であり、オフィス市場に関しても供給過剰や高空室率が課題とされる中、成都の賃料は21年9月から24年3月の間で約20%も上昇していることがわかりました。
その背景の理由はこのレポートにまとめられた通りで、国家レベルおよび成都市地方政府が人材誘致と外資誘致を非常に重視している点が挙げられます。したがって、僭越ながら在中日系企業は主に一線都市を拠点にしている印象ですが、現在の一線都市の成長がやや鈍化している状況を考慮すると、今こそ成都や武漢といった新一線都市や二線都市への進出を本格的に検討し、可能性を模索する時期に来ているのではないでしょうか。