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ピーターパンシンドロームだった自分が自動車運転免許を取得した話
自分が生まれ育った名古屋市は超車社会。ほどよく都会、ほどよく田舎だから電車でどこでも行けるけど、車があった方が便利な土地。一家で2台以上は車を所有している家がマジョリティ(多分)。
そんな車社会の名古屋では、18歳になったらほとんどの人が普通自動車運転免許を取得するために教習所へ通う。ちなみに名古屋では略して “車校” と呼ばれている。
だけど、自分は18歳になっても教習所へ通わなかった。両親からも「冬休みや自由登校期間使って、教習所で免許でも取る?」と言われたけど断った。意地でも車の運転なんてしたくなかった。
自分は生粋のピーターパンシンドロームだった。
高校生の頃、大人になりたくない思いが強すぎて、 “大人” を連想させるものに触れたくなかった(笑)
だからずっと「免許なんて一生いらねー」と思っていたし、運転したいとも思わなかったけど23歳の時にこんなことを思った。
「免許ないって面倒臭いことが多い」
20代前半の頃は、職場の同僚や友人とよくクラブで遊んでいた。クラブに入場する時は必ずIDチェックがある。そしてIDチェックは顔写真が必須。自分は健康保険証と顔写真用にコストコの顔写真を出していた(笑)
パスポートでもよかったけど、紛失したら終わりなので持ち歩きたくなかった。
ある時、友人と旅先の繁華街で飲み歩いていて、いつもの流れで「このままパーティしちゃお」って感じでクラブへ行った。名古屋のクラブと同様、IDチェックで保険証とコストコカードを提示した。するとセキュリティのゴリゴリのお兄さんから「え、舐めてる?こんなんじゃ入れないけど?」って言われた。いつもすんなり入れていたから驚いた。てか今思うとコストコカードでIDチェック通ってたのがすごいよね(笑)
この時に思った。
「あ、免許必要だわ(身分証のために)」
1ミリも運転したくなかったけど身分証のためだけに、地元の自動車教習所へ入校。
その当時の仕事は15時か16時退勤。教習所との両立しやすいタイムシフトだった。VMD最高。
順風満帆に教習所生活を送れるかと思いきや、ある壁にぶち当たった。
車の運転が本気で下手だった。
初めての運転でカーブの時に縁石乗り越えて、教習指導員の方に怒鳴られるレベル。
3回目くらいの教習で、優しいおじいちゃん教習指導員の方に「人を轢き殺してからじゃ遅いし、良い自転車屋さん紹介するよ」って半笑いで言われたこともあったけ(涙キラリ)
「自分って運転しちゃダメな人種かも」と思ったら意欲低下。そして逃げるように沖縄へ働きに出た。
沖縄生活はとても楽しくて「仕事は11月で満期だけど冬もこのままいちゃおっかな〜」と思ったけど、10月に名古屋にいるお母さんから連絡が来た。
「12月までに教習所を卒業しないと強制退校だから帰ってきて、すぐ教習所通いなさい。30万円パーだよ!パー!」
楽しかった沖縄生活に一旦別れを告げ、当初の予定通り11月に名古屋へ帰った。そして、すぐに教習所通いの日々が始まった。
毎日「本気で行きたくない〜運転したくない〜」って思ってたけど、30万円のために頑張った。
だけど人間って本当にすごいね。
あんだけ運転が死ぬほど下手で苦手だった自分が運転できるようになった。嫌々だけど毎日運転していたけど、いつのまにか成長していた。
強制退校の2週間前に教習所を無事卒業。
そして
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普通自動車免許(AT限定)取得!!!
てかこの時の顔と髪型どうした?!?!
教習指導員の方にも「センスない」と言われ、自他共に認める “運転オンチ” だった自分が免許取得できた。
人間って本当にやればなんでもできるんだなってこの時に身を持って感じた。
成長できた自分、おめでとう。
だけどもう二度と教習所は通いたくないから、免許の更新忘れだけは気をつけよう(笑)