今月の野鳥(JB2016年7月号)
「鳩は夕方になってノアのもとに帰って来た。見よ、鳩はくちばしにオリーブの葉をくわえていた。」(創世記8:11a-b)
ノアの箱舟物語に欠かせない鳥、鳩。鳩というと、平和の象徴という言葉とともに、首を振りながら歩き回り餌を探す姿を思い浮かべます。実際ギリシャ語のペリステラのペリとは~周りにを意味する接頭語です。鳩は野鳥という側面とともに、家禽としてもおよそ10000年の歴史があるとされ、太古から身近な鳥であったことでしょう。さて、写真の鳩は、アオバトと言い平時は山中に暮らしている鳥ですが、夏の時期は、波に呑み込まれる危険を冒して海水を飲む行動がよく知られています。ノアが離した鳩は、洪水後の世界をどのように見たのでしょうか。
(撮影2013/7/13神奈川県大磯町照ヶ崎海岸にて)
ハト科は現存321種が存在しかなり多数を占める。その中でももっとも広い分布なのはカワラバトで、これは家禽化され、日本にも伝わり現在のドバトになった。このカワラバトは聖書の土地、イスラエルにも生息する種である。日本には、1000年前には持ち込まれたものであり、ドバトという言葉も、堂鳩(ドウバト)が変化したものであるとされている。