今月の野鳥(JB2019年2月号)
「あなたは、地の境をことごとく定められました。夏と冬を造られたのもあなたです。」(詩篇74:17)
日本にしか棲息しないという生物がいます。これらを日本固有種と呼びます。野鳥の紹介もそろそろ4年になりますが、以前2016年10月号でご紹介したアオゲラは、この日本固有種です。今月の鳥、カヤクグリもやはりこの日本固有種(一部千島諸島にも棲息)です。地味な風貌ながら夏は高山で囀る姿が観察できますが、冬はカヤクグリの名前の通り、山すそなどの藪に潜む鳥です。写真は林道脇に餌を探して出てきたところ。鳥類の日本固有種は16種ですが、既に5種は絶滅しており、いかに生物の保全活動が難しいかを現しているように思います。
(撮影2015/2/21神奈川県宮ヶ瀬早戸川林道にて)
カヤクグリはイワヒバリの仲間で、英名はJapanese Accentorという。名前の通り、山の岩場に住むスズメのような鳥である。アクセンターは珍しい鳥種が多いので、そんな中でもカヤクグリはごく普通の鳥種になる。冬場は本当に藪の中に潜む鳥であるので、そんなに知名度はないだろう。