3月末ごろ、谷中の暮は終了します。
2021年、新年を迎えたがコロナ禍のまま。私が求める居場所が沈んでいくのを感じる。人と人との交流が絶たれる中、個々に思い思いに生きているのだろうか。
また、逆に、コロナという出来事が起こってから、逆境の中で芽を出す雑草のように、生命力のあるムーブメントが突出して芽を出し始めている。
2月に入って、暮の建物は改修工事に入った。
谷中の暮は、一軒家の2階にあり、一階は空き部屋になっている。築70年を経た木造長屋。その一階をリフォームするのだそうだ。
工事については聞かされていなかった。
毎日、壁を解体するハンマーの音や、ドリルの音が2階まで鳴り響く。
そんな状況に陥ったせいか、暮はサナギになった。
全てを閉ざし、これまでに培ったものをごちゃ混ぜに分解して再構築している。
春に新天地へ。再生する道を選んだ。
要るもの以外できるだけ削ぎ落とす。標語は無一物中無尽蔵である。
春を迎え、羽化した先、豊かな緑の地を飛べるかどうかは誰にも見えない。
ただ、真っ直ぐに生きるのみである。