柳津町地域おこし協力隊 8月活動報告:美代 兼孝
8月の活動報告になります!
8月に役場として出動して捕獲した鳥獣は
イノシシ:3頭
クマ:1頭
でした!
クマに関して去年のデータを見る限りはだいぶ出現数も減ってきているようではありますが、イノシシはだいぶ増えているように感じます。
10頭規模の群れを見たという報告も何件か受けているので、箱わな等を利用して一気に数を減らす必要があるように思います。
・罠解説のコーナー(くくり罠編)
第二回の罠解説はくくり罠です
くくり罠って何だろうという方もいるとは思いますが、大雑把に説明すると
「獣の通り道に仕掛けて踏んだ相手の足を縛り付けて捕獲する罠」
です。
足を取る罠というと「トラバサミ」を想像する方もいるとは思いますが、あちらは安全のため等の理由で現在は使用禁止となっています。
さて、そのくくり罠は大体3つのパーツから構成されています。
1つ目はメインの足を縛り付けるワイヤー部分。(写真上のもの)
2つ目は踏板(写真右下)3つ目は踏板を浮かせるための台座(写真左下)
3つ目は踏板を浮かせるための台座(写真右下)
となっています。
くくり罠には「押しバネ式」「引きバネ式」「ねじりバネ式」等の種類もありますが、大体の構成は同じものとなっています。
ちなみに、写真のものは「引きバネ式」です。
セッティング方法についてですが、非常にシンプルです。
踏板の部分にワイヤーを掛けた後、思いっきり引っ張って張力をかけます。
これはだいぶ力がいる作業なので、足場のしっかりしたところでしっかりとした支柱にかけて行うのが必須です。
個人的には実施隊の方に教えてもらった軽トラを使ったやり方(写真参考)が楽でオススメです。
この引く作業があるので「引きバネ式」というわけですね。
なお、押しバネ式とねじりバネ式のものは町では使用していません。
なんでも、「強力ではあるけども暴発した際に危険だから」らしいです。
張力を掛けたものを台座の上にセットして完成となります。
これを獣道等の鳥獣が通る場所に仕掛けておくことで、
こうして、鳥獣を捕らえるわけです。
非常にシンプルな罠ではありますが、シンプルゆえに奥深いものとなっています。
町の方には
「支柱にできる木が遠いから、罠を連結して遠い位置まで設置できるようにした。」
という方もいます。
箱わな等の「見える罠」ではなく、「見えない罠」なので罠を学習した個体を捕らえられる可能性があるというのもメリットでしょう。
最初の獲物を取るのに1年かかったという方もいるらしいですが、狙い通り獲物を捕らえられた時の感動はほかの罠よりも大きいように思います。
ぜひとも、わな免許をとった暁にはくくり罠にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。