【7分・2人・声劇台本】バレンタインは忘れずに

男1:女1

【演じる上で注意点】

注釈:以下は、読まないでください。
 () 描写(読まないでください)
 [] セリフ読み方
【】各場面
A 男性の名前を入れて読んでください
B 女性の名前を入れて読んでください

【あらすじ】

幼馴染の中学生2人。家が隣同士で、いつも下校は一緒だった。バレンタインの日に、男の子はチョコに気付いていなかった。女の子はチョコを渡せるのか!?

【台本】

男「[遠くの男友達に叫んでる] じゃーねー!…うるせーよ!…違うって!幼馴染!
(少し沈黙)
お待たせ~」
女「なに話してたの?」
男「別に」
女「なに?また、からかわれたの?」
男「そうそう」
女「もう、一緒に帰るのやめる?」
男「なんで?別によくね?」
女「だって、付き合ってるって勘違いされるじゃん」
男「言わせておけよ。俺は気にしないし」
女「そうなのかな。なんか、ずっと小学生の頃から帰ってるじゃん?」
男「だから?」
女「いや!もう私たち、中学生だから…そろそろ、別々で帰った方がいいかなって」
男「でも、俺ら家、隣じゃん」
女「だけどさ!…もういい」
男「怒るなって~」
女「なんでそんなに軽いの?」
男「しらねーよ、気にしたことないからだろ」
女「はぁ~…A、モテないでしょ?」
男「大きなお世話だ」
女「もうー!私は、お・さ・な・な・じ・み!として、言ってあげてるの」
男「アリガトヨー」
女「なにその棒読み」
男「そら、そうなるだろ。てか、今日バレンタインなのに、1個も貰えなかった俺を慰めてよ~」
女「…え?なんて?」
男「だから!バレンタインじゃん今日。」
女「…うん?」
男「で、女子達が部活の奴らにチョコ渡してるの見てさ、あいつら自慢してくるわけよ。んで、それなのに、俺ゼロ個っていうね」
女「もしかして…見てないの?」
男「ん?なにを?」
女「いや、なんでもない…よ」
男「は?何の話だよ」
女「はいはい」
男「なに?怒ってるの?」
女「…怒ってない」
男「でた…Bは怒るといつもそうなる」
女「[怒って] 何それ?」
男「いや、そうだろ?ほら、前に俺が公園に置いてった時、次の日全部「はいはい」しか言わなかったじゃん」
女「そんなこと知らない!Aが悪いんじゃん!」

男「悪かった…アイス奢ってあげるから。な?機嫌直せよ」
女「そうやって…いつも、アイスアイスって、私の事子ども扱いしてさ…」
男「なら、もうどうしろっていうだよー」
女「[上目遣いで] なら、1つだけ良い事教えてあげる」
男「なに?」
女「下駄箱のぞいたら、いいんじゃない?」
男「誰の?」
女「Aのだよ![少し笑いながら]なんで、他の人のやつ覗こうとしてるの…」
男「いや、急にわからないだろ。てか、なんで下駄箱なの?」
女「もう!今日!バレンタインでしょ!」
男「あ、うん?それが?」
女「だめだ…もういいよ」
男「え…」
女「いいから、考えなくていい」
男「うん…[悩む] んー、なんだろうな…んー」
女「…ほんとに…ばかなんだから」
男「はぁ!?いいよ!わかったよ!そういうなら、今!見てきてやるよ!
ちょっと、公園で待っとけ!」
女「え!?いや、今じゃなくて…あ、もう~…公園で待つか」

(沈黙)
男「[息切れしてるセリフ]
はぁっ、はぁっ、はぁっ…えっと、俺の下駄箱は…
なんもないぞ…ん?…奥にある…チョコ…
まじか!よっしゃ!…って…あいつ、まさか…」

(沈黙。男、走って公園に戻る)
男「[息切れしてる] はぁっ、はぁっ、はぁっ…ちょっと、待って…はぁっ
でぇ!なんだこれ!」
女「…うん」
男「はぁっ、はぁっ、いやっ!なんか言えよ!」
女「…てか、走ったの?」
男「はぁっ、そりゃ!そうだろ!」
女「まず、落ち着いてよ」
男「[息遣い荒く] はぁっ、はぁっ、
うん、ちょっと、待って。ふーーーーーー
で!これって、チョコ?だよな?」
女「うん、そうだよ?」
男「[少し怒る]もう!からかうのもいい加減にしろよ!」
女「…は?何言ってるの?」
男「俺が、誰からも貰えないから、1個テキトーに入れたんだろ!?」

女「(少し沈黙)…はあ!?なわけないじゃん!もういい!帰る!」
男「おい!困るって!」
女「何が!」
男「だって…俺」
女「なに!」
男「いや、なんでもない!……そっちこそ、なんでチョコくれたんだよ」
女「それは!…だって(少し長めの沈黙)…好きなんだもん…Aが」
男「…え、それって、マジなのか…」
女「うん…なんで、気づいてくれないの」
男「いや、だって…」
女「だって、なによ」
男「Bは、他の奴が…好きだと…」
女「なにそれ、なんでそうなるの?」
男「いつも、俺の隣のやつ見てたじゃん…」
女「は?ほんと、どこまで行ったら、その鈍感治るの!」
男「もういい!きけっ!A!
俺も好きだ!」
女「え…なに」
男「このチョコ、本命だよな?」
女「…」
男「本命なら、俺は付き合いたい」
女「え…本気なの?」
男「うん」
女「うん」
男「つきあう…か?」
女「うん、好きだし、付き合ってあげてもいいよ?」

(少し沈黙)
女「[嬉しそうに]ふふふ、なんか少し違和感」
男「確かにな、それは察する事ができるよ?」
女「ふーん、なら、なんでまた公園に置き去りなの?」
男「今度は、迎えに来ただろ?」

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