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日本語は通じなくても。電車の中の思いのほか壮大だったお困りごと。
私の移動圏域は観光客が多いです。海外からの方も多く、なぜか私はよく道を尋ねられますし、困ってそうな方にはこちらから「May I help you?」と声をかけます。道案内くらいだったら私の英語力でも身振り手振りでお役に立てます。
さて先日の電車の中での出来事です。
とある駅で停車中の車内です。その駅は各線に乗り換える主要駅。乗り換えの時間調整のため、数分間の停車です。
私は窓を背にしたロングシートに座っていました。
私の隣では若い女性2人組がガイドブックを見て何やら話しています。
そのガイドブックはハングル文字。交わしている言葉も韓国語です。大きなスーツケースもあるし、どこからどう見ても韓国からの観光客。
私は韓国語はまったく分かりません。だけど、なんとなくなのですが、その2人が何か困っているように思えました。
どうしようかな…
声をかけてみようかな…
とはいえ、私は韓国語は話せない。
英語で話しかける?
いや、この人たちが英語がOKかどうかは分からない。
困ってないかもしれないしなぁ…
いや、でも…うーん…困ってるっぽいしなぁ…
迷いましたがひとまず私は日本語で話しかけることにしました。
「何かお困りですか?」
それを聞いた2人、スマホで何やら入力し始めました。
どうやら翻訳アプリで韓国語を日本語に変換していたようで、
彼女が私に差し出したスマホ画面には、大きく、ひらがなで、
ここはどこですか?
・・・と表示されてました。
やっぱり困ってた!
自分の居場所をまるっきり見失ってる!
思いのほか壮大な迷子だった!
日本語は分からないようだけど英語はお互い片言OKだったので、英語で、ここが何駅で、彼女たちの行きたい駅に向かうためには乗り換える必要はなく、あと何駅で到着するかを伝えました。
理解してもらえました。
良かった良かった。
それにしても。
日本語ができない彼女たちだから、私が話しかけた日本語の「何かお困りですか?」の意味は分からないはずのに、私が心配して声をかけていることは伝わったのですね。
そして私も、彼女たちが何を話しているかは分からなかったけれど、なんとなく困ってそうだと感じたことは間違ってなかったのですね。
言葉は通じなくても伝わるものがあることを、肌で感じた電車の中の小さな国際交流でした。
困っている時はみんなで気軽に声を掛け合える世の中になると良いなと思います。
本日は以上です。
今日も気持ちの良い一日を!
柳田明子社会福祉士事務所〰聴く・伝える・ともに考える〰(2001年開業)
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