財布を無くしただけなのに 〜前編〜

ーはじめに


初めまして、ヤナギと申します。
今回の記事は前回書いた記事(初めてのスリ(疑惑)にあったかも 3月5日作成の記事)の続報と半年前に起きた事件の記録になります。
今現在、事件発生から半年近く経過し一応解決したと思われますのでここにその事案の経緯を発表したいと思います。

3月10日から3月11日に発生した自分の財布拾得を巡るトラブルとその後に起きた3月27日に起きた出来事を自分の意見または周囲の意見を参考にして書いています。
また、今回は前編になり事件からしばらく経ってからの公開に合わせた執筆になりますので詳しい時系列が曖昧なところはありますがご了承ください。
自分のように落し物で拾得者とのトラブルが起きた時の対処法、身近に起きる他人事では無い出来事ではあるのでnoteにしたためました。
出来ればご一読の方、よろしくお願いします。

※ 自分は作者であるヤナギのことです。自分の名前が会話で使われる場合はヤナギで表記します。

-事件の経緯

3月5日午前10時、自分はA県K市で開催されるイベントに参加するためA県T市のT駅JR受付でJR乗り放題切符を購入しました。
いざ、切符を改札に通し駅構内に入り電車に乗車しました。
この時、急いでいたのもあり財布の所在の注意を怠っていたのが命取りになりました。
電車に乗って直ぐに友人から電話が来たのでそのついでに財布の所在を確認をしたところ財布が無いことに気づきました。
その後、JR・名鉄の窓口、T駅前交番に遺失物届けを提出し駅職員に財布を無くしたことを伝えました。
翌日、3月6日に再度JRに自分の財布を確認しましたがJRには届いていませんでした。
自分は時間が経つに連れて財布のことを諦めていました。
そんな3月10日 金曜日午後20時にT市M町の交番から自分の財布発見の連絡が入りました。

-財布発見

財布が無くなってから5日後の3月10日金曜日の午後20時過ぎ。
T市M町の交番から自分の財布届けられたので受け取りに来て欲しいとの通話が交番からありました。
自分と父でその交番に財布を取りに行きました。
拾得物の担当してくれた交番の警察官の方の対応がとてもよく自分も財布が見つかったことで良い気分になりました。
余韻に浸っていると警察官の方から「拾った方からお礼の電話をして欲しいと言われました。
お巡りさんからは電話しろとは言えないけど自己判断でお願いします」と言われました。
自分はその時点で少し不審には思いましたが中にはそういう人もいるのだろうと思い交番を出て通話をしてしまいました。
この判断が後に大きな騒動になるとは知らず……。

-拾得者との初コンタクト

交番から出て父と立ち会いの元で拾得者(以下、A氏)に電話をかけました。
自分はA氏にまずお礼の言葉を告げました。A氏は「見つかって良かった。お礼はいらないけどお巡りさんからお礼を貰った方がいいと言われた。5000円でいいで振り混んでくれたら嬉しい。菓子折はいらない」と言いました。読者の方の中には時点でこの会話内容がおかしいと思う方もいるだろうが自分はまだこの時は知識がなかったので「それなら振込みますので名前と口座番号を教えてください。」と振込に応じる姿勢を見せました。

-拾得者A氏の態度急変

3月11日午前8時過ぎ、まだ惰眠を貪っている時間帯に突然着信音が鳴り目が覚めた。
かけてきた相手はA氏だった。
寝起きだったので記憶が曖昧な部分がありますがご了承ください。
会話の内容としてらA氏は酷く怒っており昨日、お礼の電話をした時とは口調や態度が明らかに違っていました。
この時点で自分は少し恐怖を覚えましたが以下の事をA氏から要求されました。

・(自分との通話の後に)弁護士と相談し警察官からも5000円では安いと言われたので2万円振り込むべきだ。

・もし2万円を振り込まないのなら相応の手段にでる。

・月曜日に振り込んで欲しいと言ったが今日中に2万円を振り込んで欲しい。

・財布発見した時の手間賃、移動に要した燃料費及び交通費も追加で支払って欲しい

・ヤナギさんから一切の感謝の気持ちが伝たわらない。(自分は振り込むと既に前日に伝えている。)

A氏のあまりの剣幕に自分はただ、「誠に申し訳ありません」としかいえず「また、あとで電話します」とA氏に伝えました。

自分の手には負えないと思ったので母と相談して警察署に電話で相談をしました。

相談に乗ってくれた警察署の方はとても真摯に対応して下されました。
電話対応してくれた警察官は

・警察では金銭に関しては一切言及しない。

・要求の内容がおかしいが交渉しなくてはいけないため、もし不安に感じたら再度最寄りの交番か警察署で相談して欲しい。

・警察はあくまで民事不介入なので申し訳ないが介入は出来ない。弁護士または信頼出来る第三者を通してA氏と謝礼金交渉をして欲しい。

とアドバイスをしてくれました。
自分はこの警察官の話を元にA氏と3度目の対話をすることを決意しました。

-A氏との3度目の対話
不可解な要求 ①

警察署の方と通話して10分後、A氏と3度目の対話を行いました。
2度目と同様、A氏からかなり苛立ちを感じた口調で話され自分も怖かったですが母同席の元の下でスピーカー通話での謝礼金交渉を行いました。

A氏は2度目とは少し違う事を自分に要求してきました。

-A氏の異なる要求

① 自分(A氏)はヤナギさんの財布を拾うためわざわざ手間をかけたのだから謝礼金は支払うのは当然。

② 謝礼を払わないなら然るべき手段に出る。

③ 交通費や手間ももかかっているのだから交通費生活費を払うべき

④ とにかく警察官が2万円を払うべきだと言っているから払いなさい。

以上の荒唐無稽で意味不明な脅迫とも取れる要求をされました。
不幸なことに録音機器を持ってないので2度目、3度目の要求の音声を録音できなかったことが残念でした。

-先輩の協力とA氏と4度目の対話

さすがに自分や母では手に負えないので普段から世話になりトラブルがあった時には相談や対応をしてくださる先輩(以下、先輩)にA氏とのトラブルの内容の全てを伝えました。

自分の話を聞いた先輩はこの件の解決に協力してくれることを快く快諾してくれました。
A氏に指定された金額を振り込むためA氏が指定した銀行に赴きました。
振り込む前の確認のためA氏に口座番号の確認のための電話を先輩にするように支持を受けたのでA氏に電話をかけました。
A氏は直ぐに電話に出て朝と同じような険悪な態度で接してきました。
そこでも「生活費に困っているし警察も言っているので1万5000円振り込んで欲しい」と朝と違う額を提示されまた。

この時点で自分も相当メンタルがやられていましたが今思うと生活費まで振り込む義理はないと思います。
警察は具体的な金額を提示しないことを伝えた上でA氏に「1万しか振り込むことは出来ない。」と伝え振込むことにしました。
指定された銀行のATMに行きましたが何故か全てのATMで振込が出来ず地元の交番に相談にいきました。

-地元の交番での相談とA氏への対応


自分は地元の交番に駆け込み、その場にいた警察官に今までの経緯の説明と相談をしました。
相談に乗ってくれた警察官のBさんとCさんはA氏への憤りを覚えて対応してくれるとことでした。
Bさんは特に自分の話を真摯に聞いて下さり
「それではその人(A氏)に連絡をとってみるね」とCさんと一緒にA氏の携帯電話にかけましたが繋がなりませんでした。
自分は既に胸の鼓動が早くなり持病の精神疾患の影響でますます精神的にも追い詰められており何度も過呼吸や発作が出ましたがその度にBさんが「大丈夫だから、任せて。」と優しく真摯な対応をしてくれたおかげで心が救われました。
A氏の携帯に繋がらないためCさんはA氏の職場にも直接電話をかけました。
Cさんは「職場に電話をかけたんだけど(A氏は)中々普段から電話に出ない人らしいからまたかけてみるね」と言われました。
既に相談から2時間かかっていた事もありこの日は帰宅をしてまた警察からの連絡を待つことになりました。

-警察官Bさんからの電話

自分は既に憔悴仕切っており軽い睡眠をとることにしました。いつ、A氏から電話が来るかもしれないのでマナーモードにして仮眠を取りました。
2時間ほど寝て午後19時くらいに大量の着信履歴があり確認するとA氏からの着信と知らない番号からの電話でした。その後に警察署の方の番号があったのでかけることにしました。
電話をかけると出てくれたのは地元の交番で相談に乗ってくれた警察官のBさんでした。

Bさんはあの後、A氏と連絡がつきその時の会話とあれから起きたことを自分に伝えてくれました。※以下、会話。

警察官B(以下、B)「なんであんな無理な要求を○○さん(自分)にしたの?1歩、間違えれば恐喝という立派な犯罪になりますよ?」

A氏(以下、A)「いや、それは○○(自分)が払ってくれんもんでいかんじゃん!確かにM交番のお巡りさんはそれぐらい払えと言った!」

B「警察官はそんなことは絶対に言わんことになっとる。それにAさん、あなたはどこで財布を拾ったか教えてくれますか?」

A「(ここで一瞬かたまり口調がしどろもどろになる)」

A「確かに豊川市の某所の側溝で拾った(ここで2転3転したと後日、B警察官から教えてもらう)」

B「貴方の供述は意味不明でなんで拾った場所がコロコロ変わるの?これ以上ふざけた真似をしたら承知しないからね?」

とA氏とB警察官からの会話を聞きましたがやはりA氏の発言に矛盾や疑問が多く残りました。
Bさんからは「ヤナギさんも無理をしないでね。我々が着いているので」との一言に勇気をもらいました。

自分は一刻も早く解決したいと思い先輩と共に隣の県にある先輩と自分の別宅に疎開して次の日の朝にA氏との電話にそなえて作戦会議をして就寝しました。

-A氏との最後の交渉 解決へ

自分と先輩は午前8時30分頃、A氏に電話をかけました。
電話に出ないと思っていましたが意外とA氏は電話に出て開口一番「ヤナギさんか?今交番におるだけど振り込んでくれるのか?」と言われました。昨日、警察官に注意されたはずなのにどこまでも厚顔無恥な人だと思いA氏と対話をしました。
しかし、自分も持病の関係上、うまく説明出来ないため痺れを切らして隣に待機してくれていた先輩が対応を代わってくれました。
先輩は既に自分から詳細な情報を知っているので尋問のような形になりました。(以下:会話)

・先輩「お宅(A氏)、警察や弁護士から金を払うように言われたけどそれって嘘だよね?」

・A氏「いや、本当のことだ!今交番にいる」

・先輩「自分も拾得物を届けたことがあるんだがお礼を警察官が要求するのは禁止されていると教えて貰った。あなたは今、交番にいるそうだけど音もしないけどそこに警察いるだろうから代わってもらえる?」

・A 急に無言になる。

・先輩「それに(財布を)拾った場所が用水路の中で運転中に見つけたそうだけどどうやって見つけたのか詳しく教えてくれないか?」

・A「いや、用水路じゃなくて側溝の中で見つけた!(半分怒り口調だった)」

・先輩「それでも運転中に側溝の中をまじまじと見ないし見ていたとしたら危険運転になるでしょ?それに運転席から側溝の中は見れないしあなたが言った場所には側溝はないんだけど?」

・A「側溝の上で見つけたんだ!ふざけるな!」
(何故かしどろもどろになりつつも怒っていた)

・先輩「さっきから言っていることが矛盾しているし2転3転していて信用出来ないんだがどうしたらいいんだ?」

・A「もういい!!この話はしないでくれ!もう終わった!」

とA氏は一方的に電話を切ってしまいました。

先輩は詰め方や頭の回転が早くひろゆき氏みたいな理詰めの論法を使うタイプなのでA氏は相手にするのは悪手だと思い電話を切ったと思いますが自分と先輩はあまりの態度の豹変でいわゆる「メシウマ」状態でした。

-警察への事後報告

自分はA氏から「権利放棄」と取れる発言の言質も取れたので地元警察に報告しました。
地元警察のDさんも把握していたので後は警察署の方に行って遺失物発見の手続きをすることになりました。それとこの案件はT警察署の生活安全相談として記録に残しておくと伝えられました。
この警察官は後に活躍することになるのはまだ先の話になります。

-警察署での手続きと弁護士への相談

次の日の月曜日、母同伴で警察署で遺失物発見の手続きをして帰宅する時に生活安全課の刑事さんが来てくれました。
生活安全課の刑事さんは「おかしな方にあたって本当に大変だった。こっちも申し訳ないが事件性がまだ低いから(A氏)をどうにかすることは出来ない。しかし、弁護士に相談してみるのをおすすめしますよ」と告げられました。
自分も母も被害者である自分らが何故そこまでしなくてはゆとの気持ちがありましたが解決の為にと市内の弁護士会に連絡して後日、弁護士と相談することになりました。

-弁護士さんとの会談

3月16日、弁護士先生(以下 Eさん)との相談が始まりました。生まれて初めての弁護士の相談で同席した母も共に緊張しました。E先生にこれまでの経緯を伝えてどのようにしたら良いかと相談しました。
E先生は「会話を伺ったところ相手は権利放棄しているように思える。ヤナギさんもA氏に着信拒否しているようだしこれ以上の接近や接触はしない方がいい。そもそも財布には交番で拾った時の金額が0円なら財布の価値で換算されるから600円が妥当。」との所見を述べられこの日はE先生にお礼を言って弁護士会を後にした。
その後はお世話になった地元の警察官 BさんとCさんに弁護士との会話を伝えた。
Bさんはどこかほっとした感じだった。
解決した開放感からか持病も少しは良くなった気がした。

しかし、そんな甘い考えを消し飛ばす事件が起きるとはまだ思いもしなかった。

-あとがき

この話は前編です。
後編は当時の記憶が残る間には書き終えたいと思います。
今回の事件で財布の価値は拾得時点での価値ではなく交番で届けられた現金の数、財布の値段の3分の1の価値で判断されカード類は含まれないなど知ることが出来ました。
この話を自分のカウンセラーに伝えるとよくある話だそうで中には払う人もいるみたいです。
しかし、法外な謝礼要求は許されることではないためもし法外な要求をされたら警察と弁護士に必ず相談しましょう。











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