【中国動向観察】米専門家が新型コロナは「武漢ウイルス研究所から漏洩の確たる証拠あり」と表明byWHO顧問委員会メンバー
極めて重要な情報であるにもかかわらず、日本で報道されることが少ない新型コロナウイルスの発生源の問題。やばい話だが重要なので紹介しておく。
オーストラリアのスカイニュースは4日、世界保健機関(WHO)の遺伝ゲノム解析顧問委員会のメンバーも勤めたジェイミー・メツェル氏は同局のインタビューに答え、「新型コロナウイルスが武漢のウイルス研究所から漏洩したという圧倒的で大量の状況証拠がある」と指摘した。
WHOは3月30日にCovid−19の起源についての報告書を公表し、その中で新型コロナウイルスは「ウイルスは人をホストとして介在し、コウモリからセンザンコウやウサギなどを介して直接ヒトに伝染した可能性がある」、「冷凍食品を経て人に繋がった可能性もある」とした一方で、「ラボで人に伝染した可能性は極めて低い」と指摘していた。
しかし、メツェル氏はインタビューで、そもそもWHOの報告書自体が彼らWHOの調査を基に出されたものではなく、べつの「独立顧問委員会」と「中国の同僚」が共同で出したものだと指摘した。彼によるとこの調査は「全ての仮説の検証する能力を備えておらず、権威ある報告だと見なすことはできない」とのことである。問題の核心は、パンデミックの起源についての仮説については全て徹底的に調査すべきということなのだと言及した。そして「見るところ、このチームの研究成果は全く信じることができず、無効だ」、さらに「実験室から漏洩したという理論の間接的な証拠は圧倒的に存在しており、武漢に唯一有しているレベル4のウイルス研究所で、世界最大のコウモリの冠状病毒のサンプルを有しているのだ」と述べた。
「私は実験室での漏洩がウイルスの起源だとは断定できないが、間接的な証拠には枚挙にいとまがない」という。「疫情が爆発的に広がったその当日から始まり、中国共産党は大規模な隠蔽工作に着手している。サンプル破棄や証拠データや記録の隠蔽、改ざん、そして記者の拘束もしている」。
米国など14カ国が調査結果に疑問を呈しており、WHOが中国の無罪説を流布したことにも疑問を持っている。米疾病予防コントロールセンター(CDC)の前主任のレッドフィールド氏もCNNのインタビューで「私の見方は武漢でのこうした疾病発生のあり得る原因はラボから漏れたということだ」と答えている。
ここで極めて重要なことだが、もう一点、「武漢ウイルス研究所クロ説」に説得力を持たせる報道を紹介しておく。
昨年2月8日にフランス国営放送のニュースサイト(RFI)の中国語版は、前日の7日に中国SNS・Weiboの豆瓣が伝えた情報として、中国軍の生物化学兵器の専門家である軍事科学院軍事医学科学院の「陳薇研究員(少将)が武漢入りして10日あまり、武漢ウイルス研究所を接収したのは気持ちの安定をもたらすピルのようだ」と軍が武漢ウイルス研究所を接収したと伝えていた。
この記事がすぐに新型コロナウイルスがウイルス研究所から漏洩したことをただちに説明するものではない。しかし、それでも軍のウイルス研究者である陳女史がここを接収してウイルス研究を行ったことは事実であり、彼女が数ヶ月後にはワクチン開発に成功したことを考えると、ウイルス研究所からの漏洩説が極めて濃厚だと考えうるだろう。
「人民の英雄」と表彰された陳薇女史
今回はメツェル氏のインタビューを紹介するに止めるが、この指摘は新型コロナウイルスの武漢ウイルス研究所漏洩説の一つでしかない。他にも漏洩説を説明するいくつかの主張や事実があることも指摘しておきたい。
そしてもう一点、今日本で騒がれている変異株の登場や様々な拡散防止措置についてであるが、もし新型コロナが自然発生で起きたものではない、ということが事実であれば、そしてこのウイルスが人工のものであったなら、対処方法は現在のもので済むわけではないだろうということに思い至るに違いない。より真剣に、危機感を持って対処していただきたいと痛切に思う。