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【中国動向観察】上海元市長の楊雄氏死去・カード忘れて特権享受できず:江沢民派威光に陰りも

  上海市の元市長で江沢民派の重鎮と言われていた楊雄氏が12日、上海の華山病院で死去した。享年68歳。江沢民派の重鎮と言われた彼の突然の死は、派閥の威光に翳りが見えたと中国政府に批判的な華僑メディアは伝えた。

 ところが数日経って、彼の死亡当時の状況が少しずつ明らかになってきた。それは彼が心臓発作を起こして病院に担ぎ込まれた時に特権階級が持っている「レッドカード」なるものを持っていなかったために優先処置をえられなかったため死に至ってしまったのだ、という話が出ているのだ。

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 医療診療証なるもの:特権階級が持つようだが1世代古いものではないか
 現在は磁気カードになっていると思われる。

 先日、「環球時報」の胡錫進編集長が特権階級としてファイザー製の新型コロナワクチンの接種を受けれるチャンスがあったことを明かしてネットが炎上しているという話を紹介したが、今回は中国の特権階級の医療待遇の話である。

 「レッドカード」なるものが如何なるものか不明であるが、中国では特権階級が食料や生活物資の配給を受けられると言う話は紹介の通りだが、医療にも特別待遇があるということである。しかし、皮肉なことに友人と酒を飲んで心臓発作が起きた時にこのカードを持っていなかったというのだ。友人は彼を病院に運び、彼は「重要な人物だから早く、しっかり治療するように」と言ったというが、カードがなかったために優先診察は結局受けられず、死亡してしまった、というのが事の顛末らしい。

 楊氏の葬儀は16日に行われ、李強上海市党委員会書記や孟建柱元上海市長ら幹部が参列したとという。

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