【中国軍産複合体】米政府が中国スパコン企業7社をブラックリストに追加:同技術は「兵器開発に重要な役割」by米商務省高官
米商務省は8日、中国のハイテク企業7社を米政府の許可なく米企業から部品などを購入できなくなる「エンティティリスト」に追加した。事実上のブラックリストである。企業は超音速兵器の開発など米国や台湾に脅威となるような軍との密接な関係が疑われるという。中国の軍近代化への取り組みや大量破壊兵器などに関連して使用されるスーパーコンピューターの製造に関わっているというわけだ。7社は以下の通り。
●天津飛騰信息技術有限公司(Tianjin Phytium Information Technology)
●上海集成電路技術與産業促進中心
(Shanghai High-Performance Integrated Circuit Design Center)
●深圳市信維微電子有限公司(Sunway Microelectronics)
●国家超級計算済南中心(the National Supercomputing Center Jinan)
●国家超級計算深圳中心
(the National Supercomputing Center Shenzhen)
●国家超級計算無錫中心(the National Supercomputing Center Wuxi)
●国家超級計算鄭州中心
(the National Supercomputing Center Zhengzhou)
10年前、ブラックリスト入りする前に天津のSupercomputingはそのスパコン「天河1号」はインテルのチップを使用していたが、リスト入りしてからは飛騰の製品を使用するようになっているとみられる。「天河3号」は、国家超級計算天津中心と国防科技大学の共同開発によるものであり、飛騰のCPUを採用している。
ワシントンポストは中国南西部の軍事施設において、スパコンによって超音速飛行機の飛行時の熱量や阻害力を測る模擬テストが行われていると伝えたことがある。また、米国の高官や欧米の分析では最終的には中国のミサイルは米国の空母や台湾に照準を当てるだろうと見ている。この超音速飛行器の開発施設は中国空気動力学研究発展センター(CARDC)であり、解放軍の少将が責任者を勤めているという。飛騰とCARDCの協力関係は中国が米国の技術的援助の下、こっそりと民間技術をその戦略的な軍事目的に転用していることを示しているといえよう。
中国空気動力研究発展センター
説明部分で銭学森の準備により設立されたとある
上海集成電路技術與産業促進中心も軍系の研究機関である第56研究所と関係が密接だとされている。第56研究所はかつて軍機構改革以前には総参謀部直属の第56研究所であり、解放軍最大のコンピューター研究所である。現在は戦略支援部隊直属となっている模様だ。
中国はたしかに合法的なチャンネルで民用利用でスパコンを開発してきたが、米商務省の高官によると、最新鋭兵器の開発、核兵器、サイバー攻撃、ミサイル、超音速技術などにとってもスパコンは極めて重要な役割を果たすという。