【中国を巡る地政学】印軍が対中作戦で国境地域に兵士5万人増強
インドの国防相が中国との国境付近のラダック地区を3日間にわたって視察しているが、このほどインド軍がその国境付近に5万人の兵士を増強させたとの報道が出ており、インドの中国に対する姿勢に変化が現れているとの見方が出ている。
ブルームバーグの報道によると、過去数ヶ月でインドは陸軍部隊と空軍の戦闘機中隊を3つの中国との国境地域に展開しており、情報筋によると、インドは約20万もの部隊を中印国境に展開しており、これは昨年から40%増会しているという。インド軍司令部やモディ首相の報道官はこれについて声 明は出していない。
インドのネットニュースThe Printも28日、インド陸軍がインフラを含む兵力増強を進めていると解説する記事を掲載した。
一方、中国側がどれだけの部隊をインドとの国境に展開しているかは不明であるものの、チベットから多くの部隊を新疆地域に派遣しており、部隊がヒマラヤ一帯を巡視しており、これは中印で衝突が起きた地域でもある。消息筋は中国側は軍用飛行場の滑走路を新たに作ったり、戦闘機を駐機できる格納庫や小型の軍用飛行場の建設を進めていると指摘する。過去数ヶ月で長距離砲や戦車、ロケット兵部隊、戦闘機の配備を進めているという。
情勢判断を誤れば双方の衝突激化もありえることからインドとしてはまずは中国と外交的な交渉を行い、過去数十年にわたって何事もなかった現状について討論したいとしているが、その改善も微々たるものといえる状況といえそうだ。