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《テレコーラス活動》の今とこれから (0)

3ヶ月前、募集記事を出して「オンライン合唱プロジェクト」として旗揚げした合唱団あっぱれ。

一昨日、7月15日にそのデビュー演奏をYouTubeに無事リリースするに至りました。メイキングもついています。ぜひご覧ください。

公開はYouTubeプレミア公開機能を利用し、リリースの瞬間には最大134名のギャラリーの皆さまと演奏を分かち合うことができました。記事を書いている現在(2020年7月17日2時44分)、リアルタイム計測で1247再生を頂いています。

なお制作に一定以上の費用がかかりました。演奏をご覧になり、気に入っていただけた方は、こちらから投げ銭をいただけると幸いです

また、昨日7月16日の夕方には、NHK「首都圏ネットワーク」にて本プロジェクトの展開を取材していただいたものが放送されました。NHK+の見逃し配信で、23日まで下記URLからご覧になれるようです(国内のみ、首都圏外もOK)。

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2020071615478?t=340

スクリーンショット 2020-07-17 03.14.37

何はともあれ、このNHK放送を区切りとして、合唱団あっぱれの第1期を無事終了することができました。

募集開始数時間で40名の応募枠が埋まり、最終的に35名ほどの方が本番録音を提出して下さいました。いわゆる企画合唱団というスタイルの中では、これまでの経験を省みるならば相当高い残留率です。

「オンライン合唱活動」という摩訶不思議な、というよりはほとんど怪しげに思われるような活動に取り組むなかで、しかも手探りで試行錯誤を繰り返さざるを得ない指導形態のもとで、参加メンバーの皆さんは本当によくがんばって下さったな、と思っています。

また、ピアニストの薄木葵さんとタッグを組んで指導を行わせていただけたおかげで、音楽的にも噛みごたえのあるアウトプットにつなげることができ、大変感謝しています。

合唱団あっぱれは今後も「テレコーラス合唱団」として活動を継続していくことを決定しました。第2期の募集を8月1日に開始する予定です。

その時を見据え、皆さんに「オンライン合唱活動」の実態を垣間見ていただきたいということと、また自らのためにも、ここで振り返ることで次の活動への知見としたく、これから何回かに分けて「《テレコーラス活動》の今とこれから」という題でnoteを書いていこうと思います。


「テレコーラス」 「テレコーラス活動」

お気づきのことと思いますが、本稿では、またここに関わらず僕自身は、「多重録音+多人数での合唱」「そのためのオンライン合唱活動」について、それぞれ「テレコーラス」「テレコーラス活動」と呼称するようにしています。

名付け親は下記「テレコーラス・プロジェクト」で、その趣旨に賛同することと、語呂の良さが個人的に気に入ったため利用させていただいております。

ここで僕が大切にしたいのは「テレコーラス」と「テレコーラス活動」という2つの内容をある程度切り分けて考えることです。

このnote連載では、主に後者のことについて書いていこうと思っています。というのも「テレコーラス」というか多重録音という手法そのものはクラシック・合唱から一歩踏み出せば(あるいは踏み出しすらせずとも、冷静な頭で周囲を眺めるならば)、世紀を越えて年季の入った、完全に定着したと言える音楽制作プロセスであるからです。そのこと自体に対しては、シンプルに、引き続き表現者としての手を動かし続けたいと思います。

一方で「テレコーラス活動」ということ、つまり1曲を録音させて集めて合わせて終わり、ではなく「合唱活動」にリンクするようなプロセスを醸成してゆく時間軸の長い一連の取り組みについては、2020年4月以前の前例が殆どないし、またコロナ禍という時代背景において必然的に発生した事柄でもあります。その実態を一通り、指導/制作という最前線の立場で経験した者として、書き記しておく必要があると考えました。

また、この「テレコーラス活動」の試行錯誤と探求は、これまでの自らの「合唱活動」へのコミット、あるいは「合唱音楽」への理解に対してさえもしばしば新しい分析的視点を与え、認識の見直しを迫ってくるものでもありました。

はじめは上手く行かないことだらけだった「テレコーラス活動」が、「合唱活動」を分解する視点を持ち始めたときに、可能性の光がさしてくる、という経験がありました。

それらのことについて、次回以降具体的に掘り下げてみようと思います。

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合唱指揮者 - 柳嶋耕太(やなぎしまこうた)
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