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母は、むさぼりくらう者
中学の息子の面談で、息子が書いた作文を渡された。テーマは、「将来の夢」。
作文には、「母は好きなことをやっていて素晴らしい」「自分も好きなことを見つけられるようになりたい」みたいなことが綴られていた。
要は、母のようになりたいらしい。
嗚呼。
またやっちまった……!
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彼は小学生のときも、この手の作文で母を絶賛していて、母がいかに素晴らしいか、母のようになりたいかを教室の中で読み上げていた。
私を認めてくれるのは嬉しいけど、ちょっとマザコンっぽくない!?と感じたし、作文に父親の影が一切ないのが気になった。
精神的にも物理的にも、父親不在にさせてしまったんだろうなぁと申し訳なく思った。
(「父親不在」は、我が家に限らずのことかもしれないが)
「父の不在」は反父権制の半世紀にわたる戦いの「成果」ですから、今さら文句をつけるわけにはゆきません。「家父長なんか要らない」と言い続けたおかげで家父長がいなくなったのでほんとは言祝がなければいけないのですが、父親の家庭内における「居場所」も一緒になくなってしまいました。
— 内田樹 (@levinassien) December 7, 2012
ホロスコープの第10ハウスが示す母
占星学研究家のリズ・グリーンは著書『占星学』の中で、出生時のホロスコープに現れる、両親の影響について書いている。
注目すべきはホロスコープの中の第10ハウス。
第10ハウスは、社会的到達点をあらわすと言われていて、一般的には父親の影響が出ると言われている。
しかし彼女は、真逆の説を唱える。
母親との関係は天頂(MC)と第10ハウスの惑星すべてによって最も鮮明に表現されているように思われる。
私は彼女の説に、概ね同意する。
というのも…。
実際の母親の太陽、アセンダント、月の星座、ないしは母親のチャートの中で主要な惑星によって示されている強い影響力と一致している。MCの星座は子供に最も強い影響を与えている母親のある側面を示している。
息子二人のMCは、なぜかそろって射手座。しかも私のアセンダントが射手座。
あまりにしっかりホロスコープに出ているから、「はい、そうでございます」と、受け入れざるを得ない。
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異形の怪物ファミリーです
「子供に最も強い影響を与えている母親のある側面」とは、鏡リュウジさんの言葉を借りると、こんな感じ。
アセンダントが射手座にある人は、「人類学者」のようなイメージです。
ちょうどインデイジョーンズのような、象牙の塔を飛び出して、広い世界のなかを知性を持って探求していこうとする生き方を持っています。
細かいことにはこだわらないけれど、人生そのものを旅として楽しもうとする傾向があるのでしょう。
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この映画音楽を作ったジョン・ウィリアムズが
大好きだぞ!母は!!
しかも困ったことに、息子らの第10ハウスには冥界の魔王と呼ばれる「冥王星」が鎮座している。
リズ・グリーン曰く、
冥王星が第10ハウスに位置した時には、母親はしばしばむさぼりくらうもの、元型的破壊者、子供を独占し、専制的な力を奪う竜の要素を帯びたものとして経験される。
むさぼりくらう!
破壊!
独占!
専制的!
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その通りでございまーす!
すいませーーーん!!
いずれにせよ、魔物である母の影響を圧倒的に受けて息子らは育っていると言える。
第10ハウスに星がある人は、おそらく、両親いずれかの強い影響を受けるがゆえに
彼らに認めてもらいたいと強く願い、最終的には彼らを超えるような一廉の人を目指すのではないかと思う。
ならば、魔物の私を超えてゆけ!(笑)と思う。
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家族というのは良くも悪くも影響を受ける。避けようがない。
しかも、その影響力が半端ないものだとしたら……、私は思いっきり、人生そのものを旅として楽しもうと思う。
この世は生きるに値するぞ!と楽しんで旅する姿を見せびらかすドラゴンになるしかない。
私のパワフルな面も、ダークサイドも、まるごと愛そうと生まれてきた息子たちなのだろうから。
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