神様になった日を最後まで視聴した感想
私はアニメ視聴が趣味のひとつ。
2020秋のラインナップは個人的に豊作で、その中でも放送開始前から非常に期待が高かったのが「神様になった日」
原点回帰。前2作を超える。脇道に逸れず感動出来るものを。粗を皆で潰した。と、確かこのような事を特番で麻枝准さんはおっしゃっていた。
クラナドやエアーにヤラれた鍵っ子に、期待するなってのが無理な話。
全話観終えて。
最終話を視聴し終えた直後は、まぁまぁかな、、と。
期待値が高すぎたのかなと。
ストーリーにもっと劇的な捻り、変化をつけてくるものだと勝手に思い込んでいた。
途中経過時にはネット上でもストーリーの流れやOP、EDの歌詞や映像から、さまざまな考察がされており、私が目にしたほとんどの予想が壮大な、世界を巻き込むような展開になるのではとの内容だった。
事実、私自身もそのような展開を予想(願望)しており、壮大な事実が明らかになるのではないかとワクワクしていた。
なので視聴終了直後は決して悪くはないが、いまいち物足りない気持ちもあった。
最終話から時間が経ち冷静になって
視聴中は、一体ストーリーでどんな驚きを与えてくれるのか。
ひながあの夏の時のような、陽太たちと出会った時の元気な姿を見せてくれないか。
などと考えていたが、それがそもそもの間違いだった。
本当のひな
そもそも、ひなの元の姿というのは「ロゴス症候群という難病を抱えながらも、懸命に生きるひな」なのだ。
神を自称していた時のひなは、興梠博士によって作り出されたチート機械によって、ひとときだけ元気な姿になったにすぎない。言ってしえば反則に近い行為。
それを踏まえて再度ストーリーを振り返る
そう考えるとこの作品の見方が変わってくる。
ストーリーに緻密に貼られた伏線や驚愕の展開はない。全体的に地に足の着いた内容。
それはシャーロットやエンジェルビーツ以前の、エアー辺りに通ずるものだと思う。
元気いっぱいの、神を自称するひなを知っている分ショックも大きかったであろう陽太が、ロゴス症候群のひなとどう向き合っていくのか?
それが重要だったのではないか。
ふたたびの感想
一度視聴したときは物足りなさを感じたが、全体の流れを把握し、こういった内容なんだと踏まえた上で観ると、批判されまくるような駄作では決してないのではないと思う。
その批判も期待の裏返しなのかもしれないが、、、
腑に落ちない点もなくはない
・陽太を始め登場キャラが軒並み神に通づる名前。
これは何かあると思われても仕方のないように思う。実際私もそうであった。
・陽太がひなに抱いたのは家族愛としての好きか、異性としての好きか。
ひなは陽太を好きなのかな?と観ていて察する場面はあったが、陽太はイザナミさぁんに恋心だった筈。ひなに対してはどういう意味で好きだと言ったのか、この辺の描写はもう少しあって良かったのではないか。
・少しずれるが、キャッチコピーも誤解を生んだ原因ではないか。
「神を殺して世界を守るか、世界を狂わせてまで神を生かすか」
ってこれ見たらシャーロットと同様か、それ以上に規模の大きな話になると誰もが思う。
いろいろ書いたが、、、
賛否両論ある作品だと思うが、私は改めて振り返ってみて、良作かなという感想。
作画や演出は良いし、あいかわらず麻枝准さんの手がける楽曲は素晴らしい。
最終話の泣かせどころだと思われるシーンは初見の時より2回目視聴の時の方がグッときた。
視聴者に先を想像させる物語の締め方も好み。陽太がとてつもなく努力していつかひなの病気を治す事が出来るかもしれない。でもその前にひなの身体が持つのかどうか、、、なんて様々な想像を巡らせるのもまた一興。
一度観て期待ハズレだと思った方も、これはこういう話なんだと踏まえた上で再度視聴すると感想も変わる、、、かもしれない、、、
ただやはりKEYの私的ナンバーワンはぶっちぎりでクラナドである。そこは揺らがなかった。