障がい者雇用の求人について
こんばんは。障がい者雇用の現場に15年いる経験に基づいて、今回は障がい者雇用の求人についてのお話をしていきたいと思います。身体、知的、精神、発達障害について、どういう企業が受け入れていて、どういう企業が受け入れていないのかについて書いていきたいと思います。入りやすい会社についてはこちらで書いています。
1.正社員で雇ってもらえますか?
正社員で障がい者雇用をする会社はあまりありません。新卒だとまだありますが、何らかの理由で障害者になった方が仕事をかえる方が多いです。現状日本のどの地域を見てもあまりないことが多いです。企業によっては身体障害の方は転職で正社員になる方はあります。知的、精神では聞いたことがありません。
2.正社員になれますか?
これはYesが多いです。これは非正規雇用に5年という縛りが法律で出来たことによる影響です。逆に言うと5年以上雇いませんという会社と、5年を超えたら無期雇用に転換しますという会社に分かれます。長く働いていて、能力もわかる。仕事も問題なく継続できているとなると転換するケースが多いです。
3.残念ながら今の日本の普通は非正規雇用なんです
総務省の労働調査によれば2019年時点で非正規雇用の割合が4割弱です。これは障がい者雇用の割合ではありません。日本の労働人口の4割が非正規雇用です。なので障がい者だから非正規雇用で安く雇われて搾取される、という方がたまにおられますが、それは間違いです。
4.障害によってお断りする会社
例えば事務所に車いすを通る通路を確保できない会社、自動車通勤用に駐車場を確保できない会社は身体障害を断るケースが多いです。身体障害の方は転職サイトなどを利用されることをおススメします。職場のメンタルヘルスの研究の一環のために精神障害しか雇わない会社もあります。あとは人事担当者の知識だけでこの障害はうちには無理って判断する会社もあります。
5.知的障害ばかり雇う会社はあります
これは食品関係の会社で多いイメージがあります。これは昔の福祉工場の名残だと思います。実際に知的障がい者の雇用に成功している会社の場合、均一的なマニュアルで統制がとれ、機械よりフレキシブルに動けるためコストが下がるからだと思います。そういう会社は雇用率関係なくバンバン雇っていきます。
6.ダイバシティやSDGsのための会社はあてにならない
そういう企業理念を掲げている会社は近年多いです。ですが実際に担当の方と話をしてみると、グローバル展開しているから外国人差別があると仕事しにくいので掲げているであったり、そういう会社と付き合いがあるからそう広報しているだけという会社もあります。なにより実際に一緒に仕事していくのでなるべく労力をかけたくないというのが本音だと思います。
7.有名企業もあります
えてして結果がすべてのように高い要求をする傾向があるかなと思います。企業名のブランディングがしっかりしている会社に多いです。うちで働いてもらうからにはしっかりした人でないと、のように構える会社です。名が通った会社だと親御さんもここ受けたらということも多いです。ある会社の陣担当の方とお話した際には毎月200人以上の履歴書をチームで見ているという会社もありました。手書きじゃない履歴書からでもわかるんです。そういう人事担当の方って。
8.企業の本音は人数が欲しい
夏休みの宿題方式で人数をかき集める会社が多いです。行政指導がきそうになると、会社の上層部から圧力があり人をかき集める。とにかくより人を多く集めたい。そうなると、辞める人も多いです。なので毎月のように雇います。その結果、この会社はいっぱい障がい者が働いているし、働きやすいのかなとなります。
結論
日本の企業の9割は障がい者を雇用しないといけない。正社員登用はすくないが、正社員転換は多い。今の日本の普通は非正規雇用。特定の障害についてはじく会社もありますし、応募が多くて細かく見てられない会社もある。落ちてもくじけず、チャレンジしていれば採用してくれる会社は見つかります。
附則
人事担当者はその会社で10年、20年働いてきた、その道のプロです。その方と話をしてみて、やっていけるかもしれないと感じれる会社が間違いないと思います。特に発達障害の方はハロワークなどで行われる面接会にいくのが良いです。