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演奏会に行ってきた②

初めての賛助依頼

とある猛暑の頃、以前参加していた吹奏楽団でつながりのある方から久しぶりのメッセージがあり『クラ足りないので手伝ってもらえませんか?』とのこと。
前からチェックはしていて観に行こうと考えてていた演奏会だったのですが、さすがに時間が無さすぎるのと個人的な事情により丁重にお断りしました。実は、同じタイミングに他の団体からも年末の演奏会の賛助依頼があったのですが、専門的な音楽の教育も受けてない私のような道端のクラ吹きにこんなに声がかかるなんて、世の中のクラ吹きはどこに行ってしまったのか?と。(これについてはいずれまた)
ともあれ、まだまだ残暑厳しい中、駅からテクテク徒歩17分を行って参りました。

演奏会の前に…

会場より少し早く着いて初めてのホールの建物をブラブラしていて、特に受付とかも無く『まぁ第一回だしそんなものだよね…』なんて思いつつ、「開場しまーす」の声を聴いてカウンターに置いてあったプログラムを手に取り客席へ。おそらくリハが終わったばかりなのか、ステージ上には奏者や指揮者さんの姿がちらほら。『まぁそんなこともあるかな』だったのですが、数人の奏者さんが、そのままステージ上で音出しをしていて、なんなら2ベル(演奏者が舞台袖に並んで入場を待つ合図)が鳴る頃まで吹いているのにはさすがに驚きました。

耐えられなくてロビーに避難

今どき昔どき?

以前入っていた楽団でも賛助の人が指示を無視して舞台裏で音出しをしていて、なんとなく『賛助に来ていただいている人に強くは言えない』という感じがあったのですが、個人的には"ナシ"なんですよね。

知人に話したところ「今どきそんなもんじゃない?」といって気にも留めない感じだったのですが、私の中でそういったのが"アリ"な演奏ってどんなのだろうな?と考えてみたところ、例えば中高生の文化祭、体育館などで行う演奏会で客と奏者の動線も区別されていないような場で、『それではこれから発表を行います』というアナウンスが入るまで、みんなパラパラ吹いているような内輪の場なら、まぁアリですね。私が中高の頃もそんな感じでしたよ。
たしかに少人数の演奏会で、客先もまばら(600人程度の客先に、100人もいない感じ?)だと内輪の発表会というノリなのかもしれないですが、演奏的にはそう悪くはない内容だったのでもったいないなぁと思うのです。

調べたら662席とのこと

ステージとは

今は引退気味のバンドの方でも、MCが喋っている後ろでギターがエフェクターの確認などで音を出しているのを他のメンバーが凄く嫌っていたのも同じで、ステージっていうのは音楽に降りてきてもらう、ある種の神聖な場であって、奏者は観客と降ろしてくる音楽に敬意を払って、今の自分の持てる技量や体力の全てを捧げる。観客はその神の降りる様を見届け、楽しむために足を運ぶのであって、そこに敬意を表するからこそスマホの電源を切ったりもする、というものだと思うんですよ。
演奏会中はステージと客先の間には結界とも言うべき見えない幕があって、奏者の奏でる音とそれに呼応する拍手だけがその幕を行き交うことができるからこそ、たまに演出によって奏者が客席に降りてきたりするのが映えるのであって、ダラダラと練習の延長でステージに上がるのは、音楽に対しても観客に対しても失礼なのではないかと思うのです。
古臭くて堅苦しい考え方ですかね?

久しぶりに聴く曲もあり、なかなか楽しめました。

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