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マラソンと犬の栄養学

犬のおやつを製造・販売をしているこなき屋です。犬と暮らし始めてから好きが高じておやつの製造・販売をしています。犬と暮らすまでは登山・マラソンとなかなかアクティブな趣味を持っていました。

私は練習が嫌いなファンランナー

「趣味で登山とマラソンをしています」と言うと「ストイックですねー」とよく言われます。走る=苦しくて辛いと思ってる方が多いのだと思います。私も走ってますという方から「ストイックですねー」と言われた事はありません。そう、登山・マラソンはストイックさが必要な趣味ではないのです。

実際、登山でも、マラソンでもぽよぽよしたお腹を揺らしながら走るランナーや登山者も結構います。体重は軽い方が楽ですが、ぽっちゃりしていても走れますし、登れます。大会で目標とするタイムを達成したいのであれば、練習は必須です。ケガをしないためにもある程度は練習は必要となります。しかし、苦しくて辛い練習=良い練習とは限りません。

走ることが嫌いでは無いのですが、私は練習がどうも好きではありません。どうにか効率よく走力が上がらないかと工夫をしました。

楽に走るための筋力アップ

ゆっくり長く走る(ロングスローディスタンスいわゆるLSD)という練習を行うと、どこが自分に足りない筋肉かよく分かります。猫背になってユラユラ走るのは体幹が弱いのであり、躓きそうになりながら走るのは、太ももの筋力が疲れて足を引き上げる力が無くなってるのです。そういった場所を重点的に筋トレなどで補強します。お風呂のお湯を貯めている時間にスクワットやかかと上げなど。朝の歯磨きの間でもいいですし、たった3分で良いのです。実際3分で本気で筋トレしたら耐えれません。筋肉がジワーっと熱くなってくると結構辛くて終了したりします。

筋トレには食事も大切です

効率的に筋力アップ

同じ筋トレをするなら効率的に筋力を増やしたいと思い、食べるものに注目しました。練習後30分以内のたんぱく質とアミノ酸の摂取が効率が良いと聞けばランニング後に茹でたささみを食べ、アミノ酸が良いと聞けばアミノバイタル(アミノ酸の粉)を飲みました。お陰で練習量の少ない割に走る筋力を付ける事ができました。

過去最高の月間距離が117キロって・・・。


月間走行距離は100キロ未満?

マラソンを趣味にしている方は月間走行距離を目安にする人が多いと思います。私は過去に1度も200キロはおろか、150キロも達成した事がありません。理由の一つに走るスピードが遅く、月間走行距離を積むには練習時間が足りないのです。しかし、マラソンを始めた人が目標としやすいサブ4(4時間切りでゴールする)を達成しています。そして100キロマラソンも完走経験があるのです。ただ、ハーフの自己ベストは1時間49分とかです。フルマラソンを走る割に遅いねって印象だと思います。頑張りすぎないというのが良いのか、大きなケガもせず、今に至ります。

知識と工夫と自己分析

速く走るためにどうしたらいいかを考え、栄養学や筋トレなどを取り入れました。エネルギーが枯渇しないように補給食なども知識を得て工夫します。

私は背が低く、手足も長くありません。足の筋力だけで推進力を得るには少し不利です。自分を軽自動車に見立て、どうすれば時間内にゴールにたどり着けるのか?と考えました。腕を振って歩幅広めの走法は向いてません。筋肉が多く、背が高い人は燃費が悪くなりますが、馬力は出ます。まさにスポーツカー!かっこ良くて憧れます。ガソリンタンク(筋肉を動かす為のエネルギー貯蔵)も小さく、いかに燃費の良い走りをするかを考えます

あ!経験豊富のシニアランナー!!そうです、私よりはるかに先輩の方々でも、速い方はたくさんいらっしゃいます。特に同じ性別ならきっと私の方が肉体面では有利なはずですが、私をするっと抜いていくのです。無駄のないコスパの良い走り方をしているのです。

トライアンドエラー

後は自分の体の体質に合わせてトライアンドエラーを繰り返すのみ。レース前に炭水化物を摂取するのですが、効率が良いのはパスタ。強力粉で作られたパスタは炭水化物がよりたくさん含まれています。しかし、私の胃腸は弱く、パスタを上手く消化できません。効率は劣りますが、餅とうどんを摂取するようにしています。胃腸が弱いというのは結構やっかいで、レース中、胃が何も受け付けなくなるのです。いかに胃腸のご機嫌を伺うかというのも私にとっては大切な事なのです。胃腸の弱さは体質なので克服するという事は難しいと思います。練習はザックを背負い、上半身を揺れやすい状態で走り、みぞおち周りの筋肉を鍛えて胃が揺れにくくするとか、水を少しずつ補給できるようにボトル持参で走るとか。すべてエラーをもとにして自分らしい走りを作っていくのです。

砂肝ジャーキー


犬のおやつ作りにも生かされてます。

自分の体験を通じて、栄養というものがいかに大切かという事を知っています。犬と人間は栄養の吸収において違う事も多く、しっかり学ぶ必要があります。しっかり知識を得て生かせるようにペット栄養管理士の勉強に取り組んでいます。おやつを試作を考える際にも、害のある食材を排除するのはもちろんの事、栄養を取りすぎたりしないだろうか?なども考えます。

例えばレバー、鉄分が豊富で貧血に良いとされていますが、毎日たくさん食べるとビタミンAを取りすぎてしまうのです。私は鳥のレバーが好きで煮付けたりするのですが、食べだすと止まりません。一日の許容量はたったの20g程度、焼き鳥串の1/2の量です。その程度で止めれるはずはなく、小鉢にもりもり食べてしまいます。毎日過剰に食べなければ大丈夫なので、頻度を減らしています。体に良いからと言って食べすぎると逆に体調を崩しかねません。小型犬であれば、人間に比べて体重が少ない分、少量でも許容量を超えてしまう事もあります。

ちなみにビタミンAの許容量は人間に比べて犬の方が高く、小型犬(5kg)であれば40g程度までなら大丈夫なようですが、ドッグフードにもビタミンAが含まれているので、合算すると許容量を超えるおそれがあります。

おやつの意味

食べておいしいのはもちろんの事、体に良いもの、摂取しすぎて体調を崩したりしないようにと思いながら試作しています。総合栄養食(いわゆるカリカリドッグフード)を基準値量与えていれば、栄養不足になったりはしないので、栄養を取るという面では絶対必要な物ではありません。おやつにはもう一つ、飼い主さんとのコミュニケーションツールとしての役割があります。

歯磨きや耳掃除、わんちゃんにとって苦手な事もスペシャルおやつがあれば頑張れたりします。回数をこなすうちに苦手度が下がってきたりすることもあります。

私たちだってご褒美のスイーツを目指して仕事を頑張ったりする事があると思います。その時のスイーツは格別においしく感じます。スペシャルなスイーツを差し入れしてくれた人の印象が良いのは私だけでしょうか?差し入れ目当てに仕事してる訳ではありませんし、差し入れを頂いたらどんな仕事をしますって訳でもありませんが、信頼関係は築きやすいのでは?と思ってしまいます。「前好きって言ってましたよね?」って好物のスイーツを頂いてしまったら、その人の気配りに「頑張らせて頂きます」ってなってしまいます。

信頼関係を築きやすくなるようなスペシャルおやつを製造し、わんちゃんと楽しく暮らすお手伝いができればと思っています。


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