コードアナライズは何のため?

1、はじめに

昨日のレッスンでコードアナライズについて生徒さんからご質問いただきました。そもそもコードのアナライズ(分析)はどうして必要なのか、また、どうやってするのか・・・etc、さまざまな疑問に答える形式でコラムを書いてみました。ご参考になれば幸いです。

2、コードアナライズは何のためにする?

コードの進行には様々な種類があるように思うかもしれませんが、現代の音楽ではお決まりの進行パターン(テンプレートのようなもの)を組み合わせて作られています。

音楽理論ではこのテンプレートをケーデンス(カデンツ)と言います。日本語では終止形と言いますが、コードのアナライズとはこのケーデンスの分類をします。

アナライズすることで、より深く曲を理解できますし、類似の曲に出会ったときはより早く演奏することができるようになったり、より多くの曲をメモリーできるようになります。

3、実際のアナライズ手順

手順①

まず、コード進行をキーからの度数(degreeと言います)表記に変換します。度数はキーから数えて何番目かを表します。

例えば、

Key in C
| C | Am | Dm | G7 |

は、

|Ⅰ |Ⅵm | Ⅱm | Ⅴ7 |

となります。数字はテンションの数字と区別するため、ローマ数字で書くことになっています。

ローマ数字(アラビア数字)→I(1)、II(2)、III(3)、IV(4)、V(5)、VI(6)、VII(7)

なお、キーからの度数はイオニアンスケール(メジャースケール)上にある音になるので、III(3)、IV(4)とVII(7)、I(1)は半音になり、その他は全音となります。

手順②

各コードのコードの機能(役割)を書き足します。前出のコードであれば、

|Ⅰ (T)|Ⅵm(T) | Ⅱm(SD) | Ⅴ7(D) |

となります。

ちなみにT、SD、Dは

Tトニックコード(安定した響き)
SDサブドミナントコード(少し不安定な響き)
Dドミナントコード(とても不安定な響き)

の略です。

手順③
ケーデンスを分類します。

ちなみにサンプルのコード進行のケーデンス部分は・・・

何とありません。どこも終止していないです。

4、アナライズからわかること

ケーデンスの分類がわかると、他の曲との共通部分がわかるので、同じようにその部分で対応できます。例えばフレーズやベースライン、テンションコードの入れ方が同じでイケるので色々と便利になります。

また、各コードの機能がわかると和音の起伏(ダイナミクス)を理解し音を出すように深層心理の部分で影響する感じになり、表現が豊かになります。

5、最後に〜音楽理論を学ぶには

とりあえず独学で理論書を読み、内容に不明な点がある時に専門家にマンツーマンで質問するのが良いと思います。

また、その理論が演奏にどのように直結するかも実演をしてもらうと良いと思います。

百聞は一見にしかず!

と言いますが、、、音楽では、

百文は一聴にしかず。。。

いくらたくさんの書物を読んでも、その場で実演してくれるプロのプレイを聴いて真似られるようになるのが1番の早道だと思います。

私自身、今もオンライン等でレッスンを受講することがありますが、多くの時間は先生に弾いてもらって質問をするだけでレッスンが終わってしまいます。

なので、講師側になってレッスンする時に全然こちらの演奏を聞いてくれない生徒さんや、何も質問しない生徒さんがいると、とても驚きます・・・。

みなさんはいつでも気兼ねなく何でも質問してください〜〜〜!!

また、プレイできるものはいくらでも演奏しますので遠慮なくリクエストしてくださいね!


今回のコラムは以上です。
お読みいただきありがとうございました。









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