初北海道最終日 1989年7月28日-④ 釧路空港での出来事
最終日に東京に帰るために予約をしていた便がまさかの飛ぶかどうかわからない、という状況に急遽立たされてしまった。人生で初めて飛行機に乗ったのがつい4日前だというのに、2回目のフライトで突然このトラブルだ。なんてついていないんだろう、とこの時は思って若干途方に暮れてしまった。
旅慣れした今なら、マジか!ラッキー!!もう一泊できるじゃん!!ラッキーすぎ!!
って飛び上がって喜んで、とりあえず今日の便をキャンセルするなり明日に振り替えるなりして、いきなりオプションで付いてきたような一日追加の北海道を大歓迎で受け入れているだろう。
でもこの時は「今日中に東京に帰らなきゃ!」という考えしか浮かばなかった。別に何か大事な予定があったわけでもないのに(笑)
なのでまずはすぐに全日空のカウンターに振替をしてもらうために向かった。カウンターのお姉さんに念のため詳しく話を聞くとやはりまだ予約していた便は釧路から飛べるかどうかはわからないようだ。そして今、このタイミングなら千歳発の便はまだ残席があるのでそちらに振り替えることができる、とのこと。
なるほど。振替可能か、ふむふむ。
ただ、とカウンターのお姉さん。
え?ただ?
ただ、釧路で乗るはずの便が到着するまで、又は到着できないことがわかるまで待つこともできるが、その時に今残席のある千歳発の便に残席が残っているかどうかは保証できない、とのこと。
そしてそもそもそれまで待ってしまうと、千歳発の便に乗るためにココから移動しても、フライト時刻に間に合うかどうかはわからない、とのこと。
まとめよう。
①今ここで振り替えて千歳空港に向かう
②釧路発の便が飛ぶことに賭ける
単純に言うと、その選択を迫られたわけだ。
やさしいお姉さんがオマケに調べてくれた。今すぐにタクシーに乗れば白糠駅13時54分発の特急おおぞら10号にギリギリ間に合いそうですよ、とのこと。
決めた。
千歳に向かおう。
僕はすぐに千歳空港19時20分発の羽田行きに振り替えてもらった。さらに後の便も残席はあったけど、それ以上遅く羽田に着いても自宅まで帰れない恐れがあったから、僕のフライトリミットは19時20分発だった。
カウンターのお姉さんにお礼を言って、僕は大きなバッグを抱えてタクシー乗り場に向かってダッシュした。
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