
第1回:看護師から企業へ転職 転職サイトに登録する前に考えること
はじめに
看護師として働いていると、「もう辞めたい」「他の仕事をしてみたい」と思う瞬間、ありますよね。
長時間勤務や夜勤、心身の疲労…それに、人間関係のストレス。
私も「こんなに大変なら、もっと楽で稼げる仕事に転職しようかな」と思ったことがあります。
でも、実際に他職種への転職を経験してみて、気づいたことがあります。
それは、看護師という仕事が持つ意外な強みや安定性の大切さです。
この記事では、転職を考えている方がまず立ち止まり、現状を冷静に見直すためのポイントをお伝えします。
ぜひ転職サイトに登録する前にご覧いただきたいです。うまい転職エージェントは転職意欲をかき立ててきます。乗せられます。
看護師の仕事が持つ5つのメリット
転職したいと考えるとき、どうしても「今の仕事の嫌な部分」に目が向きがちです。
でも、看護師として働いているからこそ得られるメリットもたくさんあります。
1. 職場の人間関係が安定しやすい
看護師は基本的に同じ職場で長く働くことが多いです。異動が少ないため、同僚や上司と関係性を築きやすい一方、問題がある場合は改善に時間がかかることも。
他職種では異動やチーム変更が頻繁で、人間関係のリセットが起こることもしばしばあります。
最近はリモートワークも増えており、関係性がなかなか築きにくいことも…
2. 給料が安定している
特にボーナスや夜勤手当など、他職種と比べて収入が安定しているのが看護師の魅力です。
他職種では、スキルや成果によって給料が大きく変動する場合があり、「収入が下がった」というケースも少なくありません。
実際に私も基本給は上がりましたが、夜勤手当がなくなった分、年収は下がりました。
3. 患者さんからの感謝を受けられる
患者さんやその家族から「ありがとう」と言われる瞬間は、看護師としてのやりがいを感じる特別な瞬間です。他職種では、このような直接的な感謝を受ける機会は少ないです。
4. 福利厚生がしっかりしている
看護師を雇用する病院や医療施設は、福利厚生が充実していることが多いです。例えば、産休・育休の取得や復帰のしやすさ、退職金制度など。他職種では、このような制度が整っていない企業もあります。
現在私が勤めている企業は従業員1,000人を超えますが、福利厚生は皆無といっても過言ではありません。
住宅手当や家族手当が無い代わりに基本給が上がりましたが、看護師時代の方が夜勤手当を除いても手取りが多かったです。
5. クビを切られる心配が少ない
看護師の資格を持っているだけで、一定の需要が保証されています。これにより、突然解雇されるリスクが少なく、転職や再就職がしやすい職業です。
他職種への転職で見えた「企業勤務の実状」
私はCRA(臨床開発モニター)に転職しました。その理由は、夜勤から解放されたい、精神的なストレスを減らしたいというものでした。
しかし、実際に転職して気づいたことがあります。
• 「激務」
他職種の仕事も忙しく、看護師の業務と変わらないストレスがありました。
現職のCRAは法的規則や締め切りが重くのしかかり、看護師とは異なるストレスを感じます。
• 「社内ニート状態」
前述とは逆にスキルがないため、社内で任される仕事がほとんどなく、やりがいを感じられないという元看護師の同僚もいました。
これは稀なケースかと思いますが、あまりに暇な状態が続くのも辛いですよね。(ないものねだりではありますが)
• 「給料が減少」
看護師時代に比べて、収入が大幅に下がり、生活に困ることも。
昇給幅は確かに企業で働く方が大きいと思います。
しかしこれはスキルがある前提の話です。上は詰まっていることが多い…
世間の平均に比べ(夜勤のある)看護師は給与が高く、安定しています。
以上の点から私の同僚にも看護師に戻る人が一定数います。
これらの経験から言えるのは、「看護師は他職種と比べても意外と恵まれている」こと。特に「安定感」「やりがい」「専門性」という点で大きな強みを持っています。
ただこれは個人差が大きいです。勤務する病院や所属病棟、転職先によってかなり状況は変わると思います。
転職を考える前にチェックすべき3つのポイント
もし今、あなたが転職を考えているなら、次の3つを一度考えてみてください。
1. 「転職する理由は何か?」
• 夜勤がつらい?人間関係?それとも全く違う仕事がしたい?
理由を明確にすることは転職の必要性、転職先を考える上で最も重要です。
2. 「現職で解決できる可能性はないか?」
• 配属部署の変更、働き方の相談など、現職で改善できる点があるかもしれません。
3. 「他職種の現実を知っているか?」
• 異業種の仕事内容や働き方、求められるスキルをリサーチし、イメージと現実のギャップを把握しましょう。
次回予告
次回は、今回挙げた実状を深堀りし、私の経験や周りの看護師仲間の失敗談をもとに、「看護師が他職種に転職したときのリアルな失敗例」をお届けします!具体例を通じて、転職を考える際に気をつけるべきポイントを深掘りします。