見出し画像

年金額を計算しよう

毎年、誕生月に郵送される「ねんきん定期便」ですが、50歳以上の方は、このまま60歳まで掛け続けるとの前提で、およその年金の見込額が表示されているので、これを参考とすることができます。

しかし、50歳未満の方の場合は、これまでの加入実績に基づいた年金額として、今まで掛けた保険料でもらえる年金見込額しか表示されないので、かなり低い金額となり、若い方の公的年金への不満にもつながっているように思えます。

老齢基礎年金は、40年(480月)の保険料を払い込むと、年金の基準額である年間780,900円がもらえます。正確に言えば、この金額に、その年の年金改定率をかけないといけませんが、概算計算では考慮しなくても違いはありません。

したがって、780,900円を480で割って、年金に加入する月数(最大で480月)をかければ算出できます。                        たとえば、年金に320月加入していれば、              780,900円 ÷ 480月 × 320月 = 520,600円 となります。

なお、学生納付免除期間は未加入期間として計算し、全額免除期間は1/2または1/3の月数で計算するという難しいことが必要な場合もありますが、およその見込額は計算できます。

しかし、老齢厚生年金については、毎月のお給料の額と、再評価率、さらにボーナスの計算もあり、簡単には算出できません。また、毎月のお給料の額は、通常、4月、5月、6月の3ヵ月間に給料の平均です。

計算式で示せば                           毎月のお給料の平均 × 再評価率 ×  5.481/ 1000  × 加入月数    となりますが、これでも正確ではありません。平成15年以前は計算式が異なるうえ、再評価率も年度ごとに変更(最近は0.936)となっています。

事実上、正確には計算できませんが、それなら概算ではと考えた先生がいらっしゃいます。社会保険労務士で、年金博士とも言われている北村庄吾氏が考案した次の計算式があります。

5500円 × 年収の万の位 × 加入年数

たとえば、年収200万円で30年働くと                5,500円 × 2 × 30 = 330,000円 で、年間33万円となります。年配の方であればよいのですが、一生、現在の収入が継続することが前提となっており、若い方には向かないと思われます。

そこで、日本年金機構のねんきんネットによる試算もありますが、より手軽にできるものとして「山田太郎の年金シミュレーション」を利用するとよいと思います。年収と雇用形態を入力すれば、統計データにもとづく年収予測をして、年金見込額(月額)を予想しようとするもので、次のサイトで行うことができます。

https://www.nennkin.app/

まだ、β版でうまく計算できない場合がありますが、山田太郎事務所にどしどし注文を付けると、スタッフさんがソフトを直しますので、試して意見を言うとよいと思います。

なお、参議院議員の山田太郎氏は、現在、デジタル庁でご活躍ですが、国立国会図書館の書籍のデジタル化の予算獲得に奔走したうえ、OCR作業に障がいのある方が参加できるよう尽力しました。

いいなと思ったら応援しよう!