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小澤隆博『DAO(分散型自律組織)の衝撃』明日香出版社

Web3が目指す非中央集権が、組織のあり方を変化させているという。それがDAO(Decentralized Autonomous Organization)であるという。

DAOは、参加者全員で運営方針を決め、利益を「分散」する仕組みで、ブロックチェーンにより運営に関する投票や利益に対する分散が管理されるため、これまでより公平に運営できると期待される。

DAOの参加者は、「トークン」と呼ばれるデジタルマネーを購入することによってDAOに関与することができ、DAOの発展に貢献する報酬として、新たなトークンを受け取ることもできる。トークンは換金したり、保持して値上がりを待つこともできる。

トークンの中に「ガバナンストークン」というものがあり、それには「投票権」が付いている。ガバナンストークンを持っていると、DAOの重要な意思決定を行う議決で票を投じることができる。

DAOの主な特徴は、
①中央管理者がおらず、参加者同士で管理する組織
②誰でも組織に参加でき、投票ですべてが決まる
③透明性が高く、誰でもソース(ソフトウェアやプログラムの設計図)を閲覧できる

DAOを支える技術は次の3つである。
①ブロックチェーン:取引や契約を改ざんできないようにする技術
②ガバナンストークン:投票システムを実現する技術
③スマートコントラクト:自動化を可能にする技術

DAOは、次の特徴がある。
①中央管理者がいない
②フラットな組織
③意思決定は「投票」によって決まる
④誰でも参加できる
⑤情報はオープン
⑥報酬は組織コミュニティへの貢献度
⑦設立費用は0円

DAOは誰でも作ることができる。しかし、事前に知っておきたい作る際の注意点がある。
①シンプルにする
②明確なビジョンを掲げる
③早く立ち上げる
④報酬システムを設計する
⑤参加者の役割を整理する
⑥「行動指針」を示す

一方、DAOのリスクは、次のようなものがある。
①ハッキングされる可能性がある
②意思決定に時間がかかる
③法整備が未発達である
④意思決定の内容が正しいとは限らない

DAOの参加方法として、
① 「Yours DAO」など、マッチングプラットフォームで自分にあったDA Oを探す
② Coincheck、Binanceなど暗号資産取引所に口座開設する
③ 暗号資産を購入する
 1 日本円を入金して、国内の取引所で暗号資産を購入する
 2 海外の取引所へ購入した暗号資産を送金する
 3 海外の取引所で着金を確認する
 4 海外取引所でDAOのガバナンストークンを購入する
④ MetaMaskなどで、ウォレットを作り、暗号資産を保管する
⑤ ディスコードアカウントを作る
 1 メールアドレス1つに1つのアカウントを作成できる
 2 2段階認証の設定をする
 3 DMには返事をしない
⑥ コミュニティに参加する
 1 ウォレットを接続する
 2 ディスコードコミュニティに参加する

DAOに興味があり、DAOに参加したり、作ってみたいと思う人は、最初の参考書として読んでみるにはよい本であると思う。



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