七転び八起き(起きれてる?)コンセプトブック道中記、はじまりはじまり
PRしよー!でも時間も人も有限…どうする?
2023年10月2日。
この日の議題は「コンセプトブックの存在をどうやって知ってもらうか?届けていくか?」…すなわちPR方法について。
たたき台として考えてきたいくつかの企画案をメンバーにシェアするところから始まりました。
「コンセプトブックに興味持ってくれた人の顔が見えそうなこの企画いいですね〜!」
「これらを実施していくなら、時系列で並べてみるとこんな感じ?」
と少し盛り上がったのもつかの間、ふいに訪れた沈黙。
一同、心の内で:「(で、どうする?)」
コンセプトブックづくりのプロジェクトメンバーは4人、もちろんコンセプトブック以外にも複数のプロジェクトをそれぞれ抱えています。
それに、いまはPR方法の話をしているけど、そもそもコンセプトブックそのものの制作へ注力することが大前提です。PRにしろ、制作にしろメンバーの役割や得手不得手を考えると、各自担えることと担えないことの偏りもあります。
そして、来春にはコンセプトブックを完成させてお渡ししていきたい。
「たっぷりある」とは言えない時間と人員で、実際に何をして、何をしないのか。選んで、決めて、動かしていくしかないとわかりつつも、どう決めていったらいいのか?それぞれの内側でスタックしてしまったのでした。
「悶々とした議事録」に興味があるかも
漫画だったら頭上に「ムムム…」という言葉がのしかかっていそうな沈黙の空気の中、奥田さんがひとことポツリと言いました。
「案外みんな、こういう『悶々とした議事録』に興味あるんじゃないすかね?」
持ってきた企画案の1つ目が、制作過程をブログ等に記録・発信していくことでした。それにはコンセプトブックという書籍の制作過程だけではなく、ミーティングの様子など、もっと日常的な様子…制作の裏側も含めて記事にしていくことを想定して『編集会議議事録』というタイトル案も考えてきました。
が、
奥田さんは、この悩み、沈黙している様子も書く…つまり、よくSNSの投稿などで見られる、制作状況とそれを和気あいあいと進めているシーンだけでなく、苦悩や苦労もできるだけありのままに表現している媒体にしようと言うのです。
えええ…?
わたしたちが頭を抱えているこの様子を、人様に公開する…?
コンセプトブック自体はやまとわの哲学や見据える未来、そのために展開している事業について、美学を持ってぎゅっとまとめた一冊を作ろうとしているのに…?
そんな格好よく、誇らしい一冊の裏にある、わたしたちのこの七転び八起きを晒しちゃうのん…?
と、一瞬のうちに、いくつもの「…?」な気持ちが浮かんでいたところ、つぎの奥田さんの言葉が聞こえてきました。
「届ける、ってなんでしょうね。」
届ける、ってなんだろう
「ぼく最近『死ぬまで生きる日記』っていう本を読んだんですけど、それがめっちゃ面白くて数十分で半分くらい読んじゃったんですよ」
その本のことは知っていました。あるライターさんが、長年の悩みを解き明かすためにカウンセリングを受けたことを綴ったエッセイで、読みたいなぁと思ってチェックしていたのです。
「なんで面白かったのかって考えると、多分、わざとらしくなかったんですよね。読み手の誰かを意識している感じではなく、ただただ丁寧に、自身の悩みや葛藤を書かれていたんですよ。
逆に言えば、どこかに気を遣った文書って途端に面白くなくなるんですよね。」
「ああ」と、思い当たるところがありました。
いままでの読書経験、いや、読書とは言わずSNS広告ひとつとっても、「来てね!」「読んでね!」「これが大切だよ!」と、メッセージが前面に押し出されたコンテンツに魅力を感じたことはなかった(というかむしろ、嫌な印象を受けたこともあった)なぁと思い出したのです。
横をみると「たしかに…!」と、うなずく榎本さんと内野さん。
「だから、ぼくらもぼくらの葛藤を、気負わずに書いていけばいいんじゃないかな。それって結構面白い読み物になると思うんですよね。」
わたしたちは普段、SNSやHPを介して様々な発信しています。それらは、近々開催するイベント情報など”表向き”な情報を、読んでもらうことを意識した”表向き”な文章にまとめたものです。
でも今回は。
自分らの葛藤や歯痒さという”表向き”とは到底言えないことを、読まれることを意識しすぎず、わざとらしくなく表現してみる。
「届ける」ことから離れてみたら、わたしたちの葛藤も「届く」に値するものになるのか?
「まあ、noteやってみましょっか!」
ものの数分後にはこのアカウントが出来上がっていました。
ってわけで、「やまとわのコンセプトブックができるまで」始めてみよう
で、早速書いてみているのがこれです。
「やってみようはいいけど、え、どうやって…?え、まず誰が書きます…?」
とひとしきりソワソワしたのち(ここでもまた、ふいの沈黙タイム)、とりあえず企画案言い出しっぺのわたしが書いてみることになりました。
そして、
「書いてみようという話になったことを、書いてみるってむずいな…」という気持ちでいっぱいであります。(いま脳内ではマトリョーシカが開いたり、閉じたりしながら踊っています)
そしてそして、
これが「わざとらしくなく」書けているのか、もうわかりっこしません。(はためく白旗)
という、赤裸々な様子もふくめて、記録を重ねていこうと思います。
ここを通り過ぎた人に面白がってくれる人がいたらうれしいし、こういう過程を経て本ができていくのを楽しみたいです。
悶々と、たのしく、コンセプトブックをつくっていく様子をつづるマガジン「やまとわのコンセプトブックができるまで」のはじまりです。
みなさま、どうぞよろしくお願いします。
(あさい)
あとがき
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