ネパール ランタン谷トレッキング
はじめに
2023年GW。ネパールのランタン谷へトレッキングに行ってきました。
ネパールで人気のトレッキングというとエベレスト街道やアンナプルナサーキットがありますが、一週間程で行けるお手軽なところでランタンを選択。
2023年4月以降、ネパールでの単独トレッキングが禁止されたということもあってガイド(ポーター)を雇っての記録になります。
ここからは旅行中の記録です。役に立ったものやトレッキング中の情報まとめは最後に載せてあるので目次からどうぞ。
初めての海外旅行が11日間のネパール&トレッキングということで不安だらけでしたが、無事に楽しく帰ってこれたという記録・・・
0日目 自宅→成田付近
搭乗予定の飛行機はネパール航空で成田からカトマンズの直行便。
10時のフライトだが、GWの混雑で保安検査が間に合うか微妙・・・ということで前泊した。
1日目 成田→カトマンズ
空港
フライトの3時間前に成田空港着。
ネパール航空のチェックインカウンターは3時間前に開いておりスムーズに通ることができた。ちなみに荷物は預けたくなかったのでリュックごと持ち込んだ。36Lのリュックで7kg以下になるように調整した(機内持ち込み7kgまで)が結局測られることはなかった。
不安に思っていた保安検査は30分ほど並んだが意外とスムーズに通過。どうでもいいことではあるが今回同行している友人が保安検査でハクキンカイロ(ジッポオイルで熱くなるやつ)を没収されていた。使用済みだとダメらしい。
適当に暇つぶししていたらフライトの時間になったので向かう。この日は成田空港の97番?でかなり奥のほうだった。
搭乗の際にナマステと言われ
本当にネパールに行くんだな・・・と急に実感が湧いてきた
機内
飛行機は問題なく離陸。しばらくすると機内食が出てきた。
なんともいえない匂いのお米とカレーがでてきた。
カレー美味いが日本人としては米に強烈な違和感。旅中に慣れるだろうか?
飛行機は既に30分ほど遅れていたのだが、天候の影響でさらに遅れる。さらにカトマンズ空港の滑走路が1本しかないとかで上空で待機。さらに遅れる。
カトマンズ
結果、3時間くらい遅れて空港に到着。
初っ端からネパールの洗礼を浴びる。
到着したカトマンズは豪雨でカオスになっていたが、現地simカードの契約と両替、トレッキング代理店など予定していたことを済ませる。寝袋レンタル、ダイアモックス(高山病対策の薬)などを買い、適当にモモとフライドライス食って就寝。
2日目 カトマンズ→シャブルベシ
激揺れのバス
朝。朝飯食ってたらポーターがホテルに迎えに来てくれた。イイ感じのおっちゃん(超優しい)。タクシーでバスパークに向かう。
バスパークではたくさんバスが停まってて皆行き先を叫んでる。バスチケットの手配はトレッキング代理店に頼んだのでポーターについていくだけ。片道15ドル。他のバスよりちょっと高め?なだけあって結構良さそうなヤツ。
出発。道が悪くてめっちゃ揺れる。舗装路でこれだとダートはもっと酷いんじゃないの?酔い止めはあったほうがよさそう。
シャブルベシに進むにつれて道が悪くなり、バスが船みたいな揺れ方しながら崖の横を通る。
途中、地元民しかいなさそうな店でランチ。ダルバート350ルピー。ここのダルバートが一番美味かった。
シャブルベシ到着
揺れに耐えてシャブルベシ到着。
シャブルベシの通りにはATMやらトレッキング用品店やらいろいろある。
通りには3箇所ほど水が出ており地元民がペットボトルに汲んでいた。今回は浄水器を持ってきているのでこの水を浄化して飲むことにした。
夕飯の時間になったので宿に戻る。今日はチョウメンを注文した。塩味の焼きうどんだ!日本人好みの味で美味い。
宿でシャワーを浴びようとしたら・・・ホットが出ない!シャブルベシでこれだと先が思いやられるなあと思いながら頭だけ洗って寝た。
(この先、6日間風呂に入れないとは知る由もなかった・・・)
3日目 シャブルベシ→ラマホテル
トレッキング開始
ついにトレッキング開始。あいにくの曇だが初日のルートは高い山が見えるわけではないので仕方ないと割り切る。
まずシャブルベシのチェックポストにパスポートやらを見せてトレッキングの許可を貰う?らしい。ポーターが全てやってくれた。
平坦な川沿いの道をしばらく歩く。両側が壁みたいになっているが曇でよくわからない。
ついに雨が降ってきた。
樹林帯なのでそこまで濡れることはなくひたすら歩く。
店が一軒現れた。ポーターがここでティータイムにしようと言うので入る。すでにコーラが350円になっているが抗えず注文。美味い。ペットボトルの口のところが普通より細くなっているので少しずつ飲む。
また歩いていると例の草を見つけた。大量に生えてる。
昼飯。隣の席に日本人トレッカーのグループがいた。GWだから日本人多いですね〜なんて話をしたが結局日本人とは2グループしか遭遇しなかった。
ラマホテル
ラマホテル到着。おー・・なかなかボロい。トイレは外にあって電気なし。この先も同じ感じだったらキツイなー・・と思っていたらココだけだった。チキンヌードルスープを食う。これサッポロ一番塩ラーメンの味だ!
ここのホテルは毛布無いので寝袋入って寝た。
4日目 ラマホテル→ランタン
今日も天気微妙
トレッキング2日目。ついにランタン村に向けて歩き出す・・・
が、今日も曇。
しばらくすると小雨が降ってきたが、ひたすら歩く。
途中、チェックポストがあった。ポーターが全部やってくれたので楽。
ランタン
ランタン到着。LTEが入る
あいかわらず天気微妙なのでダラダラ過ごす。
夕方。晴れてきた!ちょっと散歩する。
完全に晴れて、これまで歩いてきた道のすぐ隣に大きい山々が連なっているのがわかった。これがヒマラヤか・・・
高山病・・・?
夜。またチョウメンを食う。
が、食欲がない。
どうしようもないので寝ようとしたが、気分が悪く寝付けない。
高山病の初期症状だろうか・・・症状が出てきて気持ち悪い&腹を壊した。嘔吐と下痢を繰り返して地獄の就寝。
5日目 ランタン→キャンジンゴンパ
快晴
朝。天気良し。7000m峰のランタンリルンがよく見えてる。最高の日になりそうな予感!・・・なんだけど高山病がツラい。ちょっと歩いただけで息が切れる。食欲もないので適当に卵を食べて出発。
景色サイコー。7000m峰のランタンリルン、ランタン溪谷最奥にそびえるガンチェンポ、デカい山を横目に歩く。
道中、この旅で初めてマニ車が現れた。ポーターが時計回りに回るのでついていく。その辺にいたトレッカーにちゃんと左に回ってて偉いね!って言われた。
歩く。高山病でちょっとした坂がツラい。坂を登ると急に街が出てきた!
キャンジンゴンパ
キャンジンゴンパ到着。微妙に電波が入る。
だんだん霧がかかってきた・・・てか雪?
急に天候が悪化。一気に雪国になった・・・。
寒いので停滞。
薪のストーブが暖かい。
6日目 キャンジンゴンパ停滞
停滞日
近くにあるキャンジン・リ(4300m)に登る予定だったがどうみても霧&楽しくなさそうなので停滞。
明日は絶対に帰路に着かなければならないのでタイムリミットは明日の早朝まで。windyで天気を確認すると明日は晴れ予報。
明日の早朝アタックに決定し、だらだら過ごす。
夜、天気が好転
夜。漫画やら読んでたら急に晴れてきた!天気の急変具合が凄い。すかさず夜の山を見に行く。
凄い・・・今まで見えていなかっただけで無数の雪山が連なっているのが確認できる。
ランタンリルンからの稜線はまるで穂高の吊尾根のようで美しい。満月のため星空はそこまで見えないが十分綺麗。
明日登るキャンジン・リを眺めながら寝た。
7日目 キャンジン・リ登頂→ラマホテル
キャンジン・リへ
朝。雲ひとつない快晴。最終日に仕組まれたかのように訪れた好機。
朝5時に出発して登山開始。なぜかポーターもついてきてくれるらしい。
もはやガイド。
キャンジン・リ(lower peak)は標高4300mで周囲の山に比べるとお手軽な山だが1.3kmで標高を453m上げるということで結構な急登が続く。高山病のためかなりしんどい。
こんなに息が苦しい登山は初めてだがとにかくゆっくり登る。
登頂。
タルチョがはためく山頂からは朝日に照らされたランタンリルンとその稜線、いままで歩いてきたランタン谷と奥の山々まで全てを望むことができた。
目標を達成したと同時に満足してしまってスタスタ降りた。
帰路へ
高山病のため食欲がない。軽く朝飯を食べて宿を出発。
明日シャブルベシに着けるように頑張る。
快晴のもと復路を歩く。天気が違うだけで山の見え方が全く違う。
同じ道なのに何度も足を止めて眺める。
ところで復路になってからポーターがとてつもなく速い。
ビスターリビスターリ(ゆっくりゆっくり)の精神は登りだけということに気付いた。頑張って追いつく。
昼休憩。未だに食欲はないがそろそろスープ以外を食べたい。でもダルバートは重い・・・ということでフライドポテトを食べる。いつもの味に安心して元気が出た。標高を下げたこともあり頭痛がなくなった。
川沿いの単調な道を歩く。竹が生えていてまるで日本の山のよう。
途中ポーターが足を止めて、なんか言ってる。指差してる方を見ると尻尾の長いサルがいた!凄い、大量にいる。かわいい。てかやっぱりポーター兼ガイドじゃん(ありがたい)。
ラマホテル
ラマホテル到着。暖かいのでその辺の水で頭洗う。5日ぶりのシャワー(ホースの水)が気持ち良すぎる。暖かいので日光浴していると・・・谷なので16時で太陽が沈んでしまった。寒い。
ラマホテルはランタントレッキングで一番酷い宿だった。
・・・が、2回目でラマホテルの良さはわかった気がする。雪山が見えたりするわけじゃないこの素朴な感じとのんびり田舎な感じ。ちょっとハマりそうだった。
8日目 ラマホテル→シャブルベシ
メインイベントを終え、シャブルベシまで帰るのみとなった。
途中、温泉があるというので見に行ってみたが、カエルが浮いていて入る気にはならなかった。
トレッキング終了
トレッキングを終え、6日ぶりにシャブルベシへ帰ってきた。
なんとホットシャワーが浴びられるようで、6日ぶりのシャワーとなった。(きもちよかった)
ここまで戻ってくるとジュースも本来の値段に戻っており、ポテチとコーラで豪遊して寝た。
9日目 シャブルベシ→カトマンズ
地獄のバス、ふたたび
地獄のバス、とはいっても行きで慣れてしまって酔うことはなかった。
しかし、とにかく暑い。
雪の降っていたキャンジンゴンパから随分と降ってきたことを実感する。
適当に8時間ほど過ごしてカトマンズへ
カトマンズ
あいかわらずカオスなカトマンズだが、観光は明日。
疲れて寝る以外の選択肢はなかった。
10日目 カトマンズ観光
観光して、モモ食べて、スーパーで爆買いして終了
宿の近くにあったインド料理屋が美味すぎて二回行きました
11日目 カトマンズ→成田空港
楽しかったネパール旅行も終わり・・・
というか、はやく帰ってラーメン食べたい!の感情がMAX
おわり
さいごに
ネパールはとても面白かったが、日本の良さを再認識する旅行となった。
同時に、ネパールの山は壮大で感動したが、日本の山が親しみやすく美しいということもよくわかった。
いつかエベレストベースキャンプやアンナプルナサーキットにも行ってみたいと思う。
長い記録になりましたが、最後まで見ていただきありがとうございました!
情報リスト
最後に、トレッキング中の情報や役に立ったものを箇条書きで書き記す。
トレッキング代理店:mountain rock treks
バス、ポーター、TIMS、許可証など全部やってもらって一人3万5千くらい(宿とか全部込みのやつではなくメールでやりとりしてカスタムした)SIMカード:NTC。空港から出るときに必ず通る場所にある。
電波の入らなかった街:ラマホテル、キャンジンゴンパ(微妙に入る)
トレッキング中の宿:2食込で一人2000ルピーくらい
カトマンズの宿:ホテル ヤンブー
使用スマホ:Google pixel 7Pro
ポーターに持ってもらったもの:大きめの寝袋×2、着替え(二人分)
寝袋レンタル:一人2500ルピー
ホットシャワー:ガスのところもあるが天候次第のところが多い。曇りの日が多くて一度も入れなかった。
航空券:ネパール航空直行便。GW初日のフライト。2ヶ月ほど前に予約して往復16万くらい。
役にたったもの
登山用リュック:osprey 36L。機内持ち込みのため小さめにしたが測られることはなかった。
全部の型に対応するACアダプタ:宿のコンセントは基本EUのやつ
浄水器:sawyer mini
メリノウール下着:ワークマンの半袖×2&長袖×1
洗剤:キャンジンゴンパ滞在中に洗濯した。
寝袋:5月でも雪降るし寒い。必須。
モバイルバッテリー:10000mAh。ラマホテル以外は充電器使えたのであまり出番なし。
ポカリの粉:水に飽きるし栄養補給に必要。
小さくなるダウン:ウルトラライトダウン
アプリ類:maps.me(地図をオフライン保存できる。登山道にも対応している。google mapでも可)、yamap(GPS記録用)、windy(天気予報。日本でもいつも使ってる)、booking.com、google翻訳(言語のオフライン保存必須)
腕時計:CASIO PROTREK
地球の歩き方:山で使うことはあまりない。山までのアクセスや飲食店情報で利用。
薬類:ダイアモックス(高山病用。カトマンズの薬局で150ルピー)、アクアタブ(水浄化。カトマンズで入手)、正露丸、ストッパ、バファリン、酔い止め(バス用)、虫刺され
マスク:空気が乾燥している。喉を守るために使用。
お菓子:グミ2袋、チョコ大量、乾燥昆布、乾燥納豆
Ziploc:パスポートや書類類を入れた。
ティッシュ:なんにでも使える。トイレットペーパーがなくなったときに代用可
トイレットペーパー:基本的にトイレに紙はない。
タイツ:キャンジンゴンパなどの高所で使用。
大量のビニール袋:なんにでも使える。
役に立たなかったもの
ソーラーパネル:曇の日が多かったというのもあるが、そもそもラマホテル以外は電気があった。保険として持っていくのはアリ。
紙の地図:maps.meやgoogle mapで良さそう。保険としてはアリ。
サングラス:晴れの日が多い場合、必要だったのかも?
クリーム:不使用。思ったより肌が乾燥しなかった。