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【アザミナ】全部説明します【デモンスミス】【加減しろ】


はじめに

やまきゃです。しばらくぶりです。

さて、マスターデュエルもそろそろ3周年ということで色々と変化が起こる時期。もちろんそれは環境的にも例外ではないでしょう。そのへんは皆さんも予想してたんじゃないでしょうか?

ついに奴がやってきます。そう、【デモンスミス】です。

OCGの環境を散々破壊し尽くし、その後光の速さで規制されたデモンスミス。その強さの秘密をこのnoteで解説する…


つもりでした

ん?

みてこれ

はぁ〜〜〜〜〜〜??????

なんと実装されるのは【デモンスミス】どころではありませんでした

【アザミナ】

【デモンスミス】に負けず劣らずのぶっ壊れギミックです。
ほんとはね?マスターデュエルはもう少し間を置いて実装されると思ってたんですよ。

そしたらこれですよ。はあ。

ですが大丈夫。僕はかしこいので天才プランを思い付きました。

【デモンスミス】と【アザミナ】が同時に実装されたというなら、作る予定だったnoteもひとまとめにしちゃえばいいのです!

……???


【デモンスミス】とは?

【デモンスミス】はレギュラーパック「インフィニット・フォビドゥン」で登場したテーマです。

そのテーマパワーは圧倒的であり、登場から瞬く間に環境を席巻。文字通りデモンスミス1色に染め上げました。

といっても、【デモンスミス】という"テーマが強すぎて他の追随を許さなかった"…というわけではありません

実は【デモンスミス】純構築をするにはテーマカードの枚数が少なく、またそもそもテーマの特色を考えれば他テーマとの混合構築をするほうが自然だったのです。

過去にあったテーマで近いものには【勇者】などがあたるでしょう。

つまり【デモンスミス】とは実質的な出張パーツであり、他テーマと組み合わせることで爆発的なパワーを得られるギミックであったわけです。

【デモンスミス】に関しては登場当時のことをまとめてあるので、暇な人は読んでみてください。


テーマカード紹介

《魔を刻むデモンスミス》

テーマの代表であり、初動かつ展開札です。とにかく全ての効果が強力

簡単に要約すれば、1枚引けばリンク4を出力しつつ相手モンスターを1体墓地送りにし、また次ターン以降も同じ動きを繰り返すことができるリソースになります。

そして一連の流れで召喚権を使いません。これによって多数のデッキに【デモンスミス】を出張させることが可能なわけです。

このカードに限った話ではないですが、【デモンスミス】のカードにはコストとして他の光悪魔をデッキに戻して発動する墓地効果がついており、これにより最小枚数の採用でテーマギミックを回し続けることが可能となっています。発動機会があれば積極的に光悪魔を戻していきましょう。


《紅涙の魔ラクリモーサ》

出た時にデモンスミスカードを落とせる下級です。

召喚権を使いますがデッキから《魔を刻むデモンスミス》を落とせる光悪魔であるため、このカードもまた1枚初動です。

また、このカードが存在することでありとあらゆるデッキが効果モンスター2体からデモンスミスギミックを動かせるようになります。

ちなみに罠カードを落とすことでテーマ内唯一のG受け妥協展開が可能なカードです。ほんとに受けになってるのかは知りませんけどね。

もちろん墓地効果も使う機会はそれなりにあり、紅涙とレクイエムを墓地に残しておいて、相手ターンにレクイエムを蘇生すればそのままレクイエムでこのカードを呼び、墓地に魔を刻むなどを墓地に送ることができます。

なにが言いたいかというと、墓地の魔を刻むをリトルナイトなどで飛ばしてもリソースを枯らすことにはならないってことです。魔を刻むが制限カードでもない限りはね。

レベル4なので魔を刻むとシンクロしてカオスアンヘルになることができます。


《刻まれし魔の鎮魂棺》

光悪魔で出せるリンク1です。

効果モンスター2体で出せる光悪魔の《閉ザサレシ天ノ月》をこのカードに変換することで、どのテーマでもデモンスミスに繋がるというわけです。

お互いのメインフェイズにリリースすることでデッキからデモンスミスモンスターを呼びます優先権があるので超融合とか避けて効果を使えることは覚えておきましょう。

基本無料で自分のデモンスミスモンスターに装備魔法扱いで装備できるので、デモンスミスの②効果のコストになるほか《黒魔女ディアベルスター》や【スネークアイ】【白き森】関連のコスト捻出ができます。


《刻まれし魔の大聖棺》

光悪魔を含むモンスター2体で出せ、起動効果で墓地のモンスターを戻して悪魔族を融合召喚できるリンクモンスターです。

無から融合モンスターを捻出しているので、デモンスミスで一番無法を働いているのはこいつなのではと思うことが多々あり。

後述する融合ラクリモーサを出すことでリンク数を稼いだり直接ディエスイレを立てることが多いです。

その他の使い方としてはこのカード、なぜか融合先にデモンスミス指定がないため【キマイラ】の《幻獣魔王バフォメット》【インフェルノイド】ではイヴィルなどを作ることも可能です。


《刻まれし魔ラクリモーサ》

悪魔光2体で融合できます。

基本的な使い方としてはセクエンツィアで融合して墓地のデモンスミス蘇生→そのままランク6やリンク4にするための中継地点です。

なのですが、なぜかその中継となるカードに相手モンスターの攻撃力ダウンと墓地効果のバーンがついています。

そのため、特別なことをしなくても「発動した効果を受けない」系のモンスターも戦闘処理が容易になりますし、バーンのお陰でキルスピードも格段に速くなります。

特にこのバーンはETEDの概念があるOCGでは非常に強力というかルール違反レベルの性能であり、TCGではこのカードが禁止カードに指定されるほどです。

(※OCGでは制限時間が来るとお互いに1ターンずつ動かしてライフ差で勝敗を決めるルール。TCGではこの1ターンのやりとりすらなく、制限時間がきたらそのターンで即終了なので融合ラクリモーサを墓地に送ると実質特殊勝利でした)


《刻まれし魔ディエスイレ》

魔を刻む+光悪魔2体で出せる融合体。重い素材ですがそれに見合うだけの性能です。

このカードの無効は対象をとらずまた魔法罠カードも場にあれば止められるので実質的に毎ターン使える万能無効として働き、かなりの制圧力があります。

対捲り札性能もかなり高く、一滴や結界波といったカードも適当な速攻魔法なり罠なりを噛ませることで無効にできます。(類似例はレッドデーモンアビス)

多くの場合セクエンツィアを装備させることで対象に取れなくなり対【神碑】では無類の強さを発揮

もちろん墓地効果も強力で、破壊でなく墓地送りのためフギンの耐性付与なども貫通して後ろの永続を触れます。


《刻まれし魔の詠聖》

デッキから光悪魔をサーチして、その後手札を1枚捨てます。

魔を刻むでサーチしてそのまま発動、デッキの《魔轟神ルリー》をサーチしてそのまま捨てるルリーが蘇生。そこからレクイエムを出して展開に繋ぐのが基本の使い方。

もちろん【魔弾】【魔轟神】などの光悪魔テーマでは万能サーチとして使えます。



デモンスミスの動かし方

まず、【デモンスミス】が作りたい盤面を一旦これ↓とします。

基本的に【デモンスミス】はまずこの盤面を作って、そこからなにをしたいのかでさらに展開が分岐することになります。なのでまずはここまでたどり着くことを基本展開としましょう。

魔を刻む1枚から

手札の魔を刻む効果を使い、詠聖をサーチ

そのまま発動し、ルリーをサーチしてそのまま捨てます。ルリーは強制効果でそのまま蘇生。

ルリー1体でレクイエムをL召喚。効果でデッキから紅涙を特殊召喚。魔を刻む2枚目を落とします。

魔を刻む1枚目の効果で2枚目を戻して蘇生

その後紅涙と魔を刻むでセクエンツィアをL召喚。そのまま効果を使い、墓地のルリーとレクイエムを戻して融合ラクリモーサを出します。

融合ラクリの効果で魔を刻むを蘇生すると、一旦目指す盤面となります。


紅涙1枚から

紅涙を召喚し、デッキから魔を刻むを落とします。

その後紅涙でレクイエムをL召喚。レクイエム効果で魔を刻む2体目をSS。

その後墓地の魔を刻むを蘇生。(このとき、何らかの理由でデッキに紅涙も魔を刻むも1枚ずつしか採用していない場合、先に紅涙を戻し魔を刻むを蘇生してからレクイエム効果を使えば展開できます)

魔を刻む2体でセクエンツィアをL召喚。あとは同じように融合ラクリモーサを出せば良いです。

詠唱1枚から

詠聖を発動しルリーサーチ。そのまま捨ててSSします。

ルリー1体でレクイエムをL召喚。レクイエムの効果で紅涙をデッキからSS。紅涙効果で魔を刻むを落とします。

そうしたらあとは簡単。ルリーを戻して魔を刻む蘇生紅涙と魔を刻むでセクエンツィア。墓地融合でラクリモーサです。

ちなみに紅涙がない場合詠聖は完全1枚初動になりません



デモンスミスの使い方

上記のように、【デモンスミス】はいとも容易く盤面にモンスターを並べることができます。

で、現代遊戯王はエクストラデッキというとても便利なものがあるので、大抵のことはモンスターをたくさん並べると達成できるものです。

なのでここからはデモンスミスをつかって一体どんなことが出来るのかについて書いていきます。


各テーマの初動にする

ランク6モンスターである《永遠の淑女ベアトリーチェ》デッキから任意のカードを墓地へ送り、《賜炎の咎姫》デスキャスター《スプライト・エルフ》などで墓地からモンスターを蘇生することで【デモンスミス】を他テーマの初動にすることができます。

わかりやすい例として、【スネークアイ】で実例を見せましょう。


魔を刻む1枚から以下の盤面になるのは、先程説明したとおりです。

ここからラクリモーサと魔を刻むでベアトリーチェをX召喚。デッキからエクセルを落とします。

その後セクエンツィアとベアトで咎姫をL召喚。その効果でエクセルを蘇生あとはもうなんかエクセルから出力できるリンク数でわちゃわちゃできます。


逆もできるよ

すでに話してしまいましたが、《閉ザサレシ天ノ月》を経由することで効果モンスター2体からデモンスミスを動かすことができます。

今回も【スネークアイ】に実例を見せてもらいましょう。


エクセル召喚からいつも通りの動きをするとこうなります。

ここで炎龍とリンクリボーでサロスナンナを作りデモンスミス展開に移りましょう。(墓地のエクセルポプルスも炎龍効果で蘇生します。ニビル?知りません)

紅涙をデッキから呼んで魔を刻むを落とし、その後ポプルスと紅涙でセクエンツィアをL召喚します。

すると盤面はこうなるはずです。

そうしたらセクエンツィア効果で墓地の紅涙とナンナを戻してラクリモーサを融合召喚し、魔を刻む回収

そのまま魔を刻むの効果を使い、詠聖サーチ&発動ルリーを持ってきて捨ててそのまま蘇生します。

そうしましたら、ルリーとエクセルでマスカレーナを作ります。
その後、ルリーを戻して魔を刻むを蘇生します。

墓地の詠唱効果を使いセクエン・ラクリ・魔を刻むの3体でディエスイレを融合。

墓地のセクエンツィアとレクイエムをディエスイレに装備。そうするとレクイエムが原罪宝のコストとして使えます。

原罪宝でオークをデッキからSSし、エクセルを蘇生。
エクセルとマスカレーナで咎姫炎龍を蘇生マスカレーナを永続化します。
その後、ディエスイレの効果で咎姫を無効にすれば咎姫の炎縛りが消えて、オークとアポロウーサが作れます

で、最終的にエクセル1枚でこうなるわけです。


次のターンもデモンスミス

もちろん墓地に魔を刻むが残っていれば、次のターンもデモンスミスは動きます。

適当に墓地からデモンスミスを蘇生して、レクイエムを装備すればそれだけで相手のモンスターを1体除去できます。

つまり魔を刻むを墓地に残しておけば、それだけで相手は1妨害踏まれるわけです。

なので【デモンスミス】入りのデッキ相手に盤面を捲ってその上から妨害を作っても、生半可なものでは容易く捲り返されてしまうのです。


【デモンスミス】の弱点とは?

デモンスミスに対しては、例えばレクイエムにうららセクエンツィアに無効系を受けることで展開自体は止まることになりますが、墓地にデモンスミスが残ったり盤面にリンク数を残してしまうのでこういった単発の誘発は強く刺さりません

なんならまだ召喚権も切っていないのです。

《ドロール&ロックバード》は魔を刻む初動のときにしか刺さりませんし、《ディメンション・アトラクター》は使うデッキを選びます


ではデモンスミスに有効な誘発は存在しないのか

いいえ、ちゃんとあります。それはこれ。


ドロー系誘発《増殖するG》《マルチャミー・フワロス》です。


いくら【デモンスミス】で初動にアクセスしたり妨害を作れるといっても、大量のドローを許して対戦相手に手数を与えてしまっては意味がありません

Gだけならまだしも、フワロスまでも重く受けてしまいますし、最短の回数で妨害を作ろうとしても4ドローくらい許してしまうので妥協展開とかもできません食らったら止まるしかないのです。



【デモンスミス】と相性の良いテーマ

【スネークアイ】

先程実例にあげた通り、リンク数を稼ぐことが得意【スネークアイ】であればデモンスミスを展開に絡ませることは容易です。

元々伸びたリンク数はマスカレーナやアポロウーサに変換することで妨害を作っていましたが、それにデモンスミスが追加されると考えてください。

もちろんベアト咎姫を使うことでデモンスミスしか引いていなくてもスネークアイを動かすことができるので、どんな初手が来ても「デッキパワーを最大限発揮」するという意味では最も相性がいいでしょう。


【ユベル】

【ユベル】もまた《暗黒の招来神》や《サクリファイス・D・ロータス》からリンク数を稼ぐことでデモンスミス展開が可能。

デモンスミス自体が悪魔族のためヤマをはじめとした【破戒】ギミックと相性が良く、展開の自由度の高さもウリです。シーザーとディエスイレの両立とかできます。

《ファントム・オブ・ユベル》によるGケア&妥協展開が優れており、また最終盤面の妨害数妨害位置の散らし方も優れます。

ただこちらはデモンスミスからの初動確保にデスキャスターを使用する都合で、ハンド消費が激しいのが難点ではあります。まさに展開系という感じ。


【R-ACE】

レスキューは元々ハイドラント&プリベンターのパッケージがリンク数稼ぎとして優秀ではあったのですがそれだけではタービュランスに繋げることができなかったのが難点でした。

【デモンスミス】の登場により、ベアト咎姫を利用することでハイドラント1枚からでもタービュランスに繋がるようになり、安定感がかなり上がりレスキュー特有の事故率の高さがだいぶ改善

さらに【R-ACE】唯一の弱点とも言える「対象にとれないカードに触れられない」こともディエスイレで対応できるようになります。

もちろん【R-ACE】ギミックがフルで回った場合では余ったリンク数をデモンスミス展開に回して盤面を強化できることは言うまでもないでしょう。

元々《Emergency!》がGケアや無効系誘発避けとして非常に優秀なので、それが3枚使えるMDでは活躍に期待が持てます。
実際OCGのデモンスミス全盛期に行われた日本選手権の優勝もスミス入りR-ACEでした。


【キマイラ】

例えば、見習い魔術師初動コアトルコアトルでさらにガゼルサーチ。その後ガゼル召喚に無効誘発を打たれたとしましょう。

これまではこれで人生終了だったわけですが、見習いとガゼルでサロスナンナを作り、デモンスミスを動かすことでベアトデスキャスターから大翼を蘇生して貫通というわけです。

また、メインギミックからデモンスミスを動かす際には幻獣魔王でデッキから《E-HEROシニスター・ネクロム》を落としてその効果でデッキから《E-HEROアダスター・ゴールド》を出すことで光悪魔を出力できるのでちょっとお得に展開できます。

アダスター呼ぶだけ
光悪魔
一応素引きでも融合に触れるカード

こいつらに関してはベアト禁止後もセクエンツィアの墓地融合で《幻獣魔王バフォメット》を作れるので変わらずスミスを使い続けることができるのもポイント。



デモンスミスをうまく使うコツ

デモンスミスをメインにしない!

はっきりと言ってしまうと、【デモンスミス】展開を目的にしてデッキを組むのはあまりよろしくないです。

例えば【イビルツイン】Lキスキルが光属性・悪魔族のため、ナンナを使わずともデモンスミスを展開に利用でき、またイビルツイン特有の悪魔族縛りも無視できるため相性はかなり良いです。

ただ、その相性の良さ故に「イビルツインの基本展開にデモンスミスが加わってしまっている」状態になってしまいます。

確かに、【デモンスミス】を採用することで最終的な盤面は強くなるでしょう。

しかし、対戦相手からは「うららヴェーラー持ってるけどどうせデモンスミス経由するだろうからそこに打てばいいや」となるわけです。

その場合、残ったイビルツインだけではデュエルに勝ち切るだけの妨害を作ることができません。流石に現代遊戯王を舐めすぎです。

【イビルツイン】光悪魔をテーマに内包していても環境レベルで戦えなかったのはこの問題点があるから。

【デモンスミス】と相性が良いというのは結構ですが、相性良すぎてテーマの基礎展開にまで絡んでくると逆にそこがマストカウンターになってしまいます。

勝つためには、"あくまでも【デモンスミス】はメインとなる別のテーマギミックのおまけ"として扱うのが大事なのです。


”おまけ”として使うということ

要するに【デモンスミス】「通ったら良いな」「リンク値余ったから作っとこ」ぐらいの気持ちでプレイした方が強いです。

メインギミックを通すため【デモンスミス】に誘発を打ってもらう

メインギミックが通ったあとに、展開の補強として余ったリンク値でデモンスミスを動かす。

誘発をたくさん投げられてメインギミックが止まってしまった後に、妥協としてデモンスミスを使う。

こういう使い方をしてこそ【デモンスミス】は真価を発揮するのです。

【デモンスミス】が強いなんてことはみんなわかっていますから、誰も通してくれません通してくれないギミックをメインに据えるのは非常にリスキーです。

そうではなくて、元々強いデッキの補強・貫通手段として【デモンスミス】を採用する。あくまでもサポートの役割に徹底させる。これがデモンスミスを使うコツです。



【デモンスミス】をまとめると?

デモンスミスを短くまとめると、以下のようになります。

【デモンスミス】によって【スネークアイ】や【ユベル】などは初動にアクセスできる

余ったリンク値はデモンスミスに変換して妨害に出来る=リンク数を稼ぐデッキが強い

次のターンには墓地の魔を刻むから再びデモンスミスを動かして手数にできる

デモンスミスとは初動であり、誘発貫通であり、リソースであり、捲り札

誰でも使えるが、こういう汎用ギミックは強いテーマで使ってこそ

Gフワロスが非常に辛い 



さて、ここまでで【デモンスミス】のお話は一旦終わりとします。

なぜってここからまた別の話をするからです。そう、冒頭で話しました【アザミナ】ですね。


【アザミナ】とは?

【アザミナ】はレギュラーパック「レイジ・オブ・ジ・アビス」で登場したテーマで、「罪宝」ストーリーに関連しています。時系列的には【白き森】と《黒魔女ディアベルスター》の間らしいです。知らんけど。

罪宝ストーリー上のテーマなだけあって【罪宝】に関する効果が複数あり、それによって【スネークアイ】や【白き森】ともシナジーがあるテーマです。

特徴としてはテーマモンスターはほとんど融合モンスターであり、キーカードである《聖なる薊花》をつかって融合せずにそれらを出力する点。

薊花をサーチできる《罪宝の欺き》によって、欺き+コストモンスター1体で召喚権を使わずにアザミナ融合モンスターを出力できるため、それを目的に様々なデッキに採用されるのが【アザミナ】なのです。



テーマカード紹介

《白き森の聖徒リゼット》

【白き森】かつ【アザミナ】であり、メインデッキに入る数少ない『アザミナ』効果モンスターです。

①により【白き森】の手数カードになりますが、そもそもこいつ自身が『白き森』モンスターのため単体で完結しています。

なおかつ②によりアザミナ融合モンスターを出力する手段の1つであり、③により【罪宝】にもアクセスする起点となるハイスペックカード。

1枚でなにか起こすわけではないですが、それにしたってやりすぎなほどに効果が詰まってます。

このカードの登場により、【白き森】は《白き森のシルヴィ》が完全な1枚初動になりました。

《罪宝の欺き》

【アザミナ】の初動となるカードです。

【罪宝】カードのため《黒魔女ディアベルスター》や上記アザミナリゼットからアクセスでき、①によって後述する《聖なる薊花》をサーチ。アザミナ融合モンスターに繋ぎます。

基本はそれだけですが、このカードもオマケ効果がオマケのレベルを越えています。

特に③によって《聖なる薊花》、【白き森】や【スネークアイ】カードのコストを一生確保してくれるのは破格です。


《聖なる薊花》

【アザミナ】のキーカード。罪宝カードを墓地送りにしてアザミナ融合モンスターを融合召喚扱いで出します。

レベル4につき1枚というのは、「レベルが4~7なら1枚。8~11なら2枚。12なら3枚。」という意味です。

効果処理時に『罪宝』カードを墓地へ送るという効果ので、たとえばこのカードに《"罪宝狩りの悪魔"》をチェーンして発動すると、罪宝狩りのサーチを使ったあとそのまま罪宝狩りを墓地へ送ってアザミナ融合モンスターを出せます

一方でチェーンして《応戦するG》や《ディメンション・アトラクター》を食らった場合、罪宝カードと薊花は除外へ消えて融合モンスターも出ません。かなしいね。


《告死聖徒ルシエラーゴ》

レベル6のアザミナ融合モンスター。薊花で出す他にもアザミナリゼット+光魔法使いでも出せます。

融合召喚時に『アザミナ』か『罪宝』カードをサーチすることができ、これによりさらなる展開が可能。もちろん《原罪宝-スネークアイ》もサーチできるので【アザミナ】から【スネークアイ】【R-ACE】【炎王】などに繋がるわけです。いいなぁ。

基本的に展開パーツなので勝手に盤面からいなくなりますが、やっぱりこいつもオマケの効果がやたら強いので覚えておきましょう。どうせなんもないやろと思って破壊するととんでもないことが起こります。


《背信聖徒シルヴィア》

レベル6のアザミナ融合モンスター。かつ万能無効持ちです。

いわゆる【アザミナ】の出張ギミックとは、《罪宝の欺き》で《聖なる薊花》をサーチし、その効果でこいつを出して誘発ケアをする動きを指します。

無効効果の発動コストとして自身をリリースするため、《禁じられた一滴》で止められる恐れがない一方で《墓穴の指名者》に弱いという一面も。

ちなみにこの見た目で攻撃力は1900、守備力は1500しかありません。


《殺戮聖徒レジーナ》

レベル8のアザミナ融合

いわゆる"アザミナ出張"ではあまり使われませんが、【キマイラ】だけは特別こいつを採用することが多いです。

なぜなら「キマイラ融合体+アザミナリゼットで出すことができ、①によってアザミナリゼットを蘇生してこいつとカオスアンヘルになることで【罪宝】カードサーチができ、さらにモーリアンなどに反応して②で妨害が可能だから」です。



【アザミナ】の使い方

さて、ここからは【アザミナ】が具体的にどんな動きをするのかという話をしたいと思います。

《罪宝の欺き》で誘発ケア

といっても、《罪宝の欺き》で《聖なる薊花》をサーチしてシルヴィアを出すだけです。

これだけ

なんのデッキでも使える「出張ギミック」として使われるのはこの部分。

薊花によって墓地へ送られた欺きは帰ってきますし、効果を使ったシルヴィアを戻せば薊花も帰ってくるので、このギミックは単発のものではなく毎ターン使える継続的なもの【勇者】のグリフォンライダーを彷彿させますね。


《罪宝の欺き》からシルヴィアで誘発ケアしつつ《原罪宝―スネークアイ》で炎レベル1サーチ

次に【アザミナ】で最も良く使われる展開を見てみましょう。

《罪宝の欺き》発動。①によって手札の適当なモンスターをコストにしデッキから《聖なる薊花》をサーチ

その後薊花発動欺きを墓地へ送り《告死聖徒ルシエラーゴ》をSS。効果で《"罪宝狩りの悪魔"》をサーチ

罪宝狩りを発動し《黒魔女ディアベルスター》をサーチ。そのまま適当な手札をコストにしてディアベルスターをSS。効果でデッキから原罪宝をセットします。

その後ディアベルスターとルシエラーゴで適当なリンク2を作ります。
そういえばなんかリンク数2あれば動かせる都合のいいギミックとかありましたよね?

それは一旦置いといて、その後墓地の薊花をルシエラーゴを戻して回収
その後薊花をもう一度発動

原罪宝を墓地へ送り《背信聖徒シルヴィア》をSS

そうしたら、墓地の原罪宝効果でディアベルスターを戻して任意の炎属性、レベル1モンスターサーチ


はい、お気づきでしょうか

《罪宝の欺き》と手札コストとなるモンスターさえあれば、シルヴィアによって誘発ケアをしながらデモンスミス展開ができ、さらに召喚権を余らせた状態で炎レベル1がサーチできているのです。


そうです!
【デモンスミス】と【アザミナ】を同時に解説しているのはこれが言いたかったからです。


【アザミナ】の本質とは、「《罪宝の欺き》1枚から誘発ケアをしつつデモンスミスを動かしてかつ召喚権からの手数をも確定させるギミックである」ということ!


そして【アザミナ】は【デモンスミス】ができなかったG・フワロス受けをシルヴィアによってできてしまうという相性の良さをも兼ね備えているのです。



【アザミナ】を使うメリット

実質縛りのない【勇者】ギミック

先ほど「欺きからシルヴィアの動きは実質グリフォンライダーである」旨を話しましたが、1つ大きな違いがあります。
それは《アラメシアの儀》にある召喚したモンスターの効果を使えないデメリットがアザミナにはないこと。

そう、【アザミナ】には一切の縛りが無いので本当にどのデッキでも使うことができます。


非常にコンパクトなギミックである

【アザミナ】メインデッキに必要なカードが《罪宝の欺き》と《聖なる薊花》の2種類しかありませんし、エクストラデッキにもシルヴィアとルシエラーゴがあればギミックとしては十分。なんなら誘発ケアだけならルシエラーゴすら要りません

一目瞭然。もはや汎用カードの域です。

【デモンスミス】でも十分驚きでしたが、【アザミナ】はそれ以上のコンパクトさ。

これによって本当にどんなデッキでもノンストレスな出張が可能というわけです。


なぜか【罪宝】の初動になる

先ほど展開を見てもらったとおりです。なぜかこれだけ強力で便利な【アザミナ】ギミックが展開のオマケで初動を拾ってくることができます。

シルヴィアを目的とした出張だけでも十分強力なのに、【スネークアイ】や【R-ACE】は初動にもなるというのであればもうそれらのデッキが採用しない理由はありません逆に使わないことがデメリットです。



【アザミナ】を最も上手く使えるテーマとは?

《罪宝の欺き》1枚から先程のような展開ができるのであれば、それをベースにしてデッキを組むことができればかなり強そうです。


しかし原罪宝のサーチがある以上、やはり炎レベル1が初動となるテーマと組み合わせたいですよね。


そうなると、やはり筆頭はこいつ

【スネークアイ】になります。

【R-ACE】も悪くはないのですが、召喚権をハイドラントに割いてもタービュランスの出力は結局デモンスミスに任せなければならないため、マストカウンターを見極められやすいです。

【スネークアイ】であれば【アザミナ】【デモンスミス】どちらからでも直接エクセルにアクセスできるため、どこかを止められても別のギミックで本命に繋ぐことができる自由度の高さがあります。

そうして生まれたデッキが【アザミナデモンスミススネークアイ】

MDでもちょこっと枚数いじれば使えそう

フワロスが登場してベアトリーチェが禁止になるまでのわずかな期間でしたが、OCG環境のトップを走ったデッキです。(ちなみにこのとき【天盃龍】もトップだった)

このデッキ、誘発枠の多さも異常ですが【スネークアイ】【デモンスミス】【アザミナ】全てが墓地リソースを持つテーマであり、単純な制圧デッキを鼻で笑うレベルのリソース量もあります。

一方で、もう一つだけ【アザミナ】を他よりうまく使えるデッキがあります。

それが【白き森】

なぜならば【白き森】ギミックでアザミナリゼットにアクセスできるので、【アザミナ】に繋がる初動が他デッキより多いからです。

実は【スネークアイ】も【白き森】も、アザミナからスネークアイには繋がっても逆は出来ません

なので《罪宝の欺き》に繋がるカードがより多い【白き森】【アザミナ】を使う上ではオススメできるデッキです。

あれ?でも【アザミナ】から【スネークアイ】に繋がるんでしたよね?で、【白き森】が【アザミナ】に繋がるということは…。



おわりに

はい。皆さん。

マスターデュエルはサービスを終了し、新しくマスターデュエル2が始まります

【アザミナ】と【デモンスミス】両方を一度に手に入れ、急に完全体となった【R-ACE】や【スネークアイ】に対して、これまでのデッキでは到底太刀打ちできません

他デッキもなんとか対抗するために新たな武器を探さねばならないのですが、そのうち【デモンスミス】【アザミナ】以上の武器は存在しないことに気付くでしょう。

その時、どうせ【デモンスミス】や【アザミナ】を使わなくてはならないのならその中で最も相性の良いものを使わなければ意味が無いということにも気付くはずです。

そうすると自然に、【スネークアイ】【R-ACE】にたどり着くはずです。

そう、これからデッキ選択の自由はどんどん無くなっていきます

加速するインフレに対して、何かしらの独自性や優位性を保てないデッキはどんどん環境から脱落していきます。

この先、【デモンスミス】【アザミナ】を使わずとも戦うことができるデッキは果たして現れるのでしょうか?

これからの動向に注目です。

それではまた近いうちに。 はーつかれた。

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