【超重武者】の先行ワンキルが凄すぎる
はじめに
あいさつ
あけおめ~。やまきゃです。
最近あんまりマスターデュエルをやってなかったので、新制限をみてびっくりしたりしています。ベイゴマックス3枚つかってええんか?ほんま?
さて、今回紹介するのは【超重武者】です。突然のブレイクアーマー禁止をみてなんとなーく察していた方も多いのではないでしょうか?そうです、【超重武者】に新規がくるのです。
【超重武者】 とは
超重武者はアニメ「遊戯王ARC-V」に登場するキャラクター「権現坂昇」が使用するカード群です。いわゆるアニメテーマというやつですね。
登場したのはもちろんARC-V期である9期だったのですが、ご存じの通り9期とは【シャドール】、【テラナイト】に始まり【影霊衣】、【EM】、【竜剣士】、【十二獣】、【真龍】といった当時基準で言えば明らかにぶっとんだカードパワーをしたテーマが多く登場したシーズンでもあります。
そんな中にあっても【超重武者】は環境に姿を見せる…というわけではなく惜しくも、ファンデッキとして細々とやっていました。スサノーOとかタマーCとかの面白いカードはあったんですけどね。
そんな【超重武者】に転機が訪れたのは11期末、レギュラー弾であるサイバーストーム・アクセス(CYAC)で強力な新規カードがいくつも登場しました。
特に《超重神童ワカーU4》の単体初動としてのカードパワーは飛び抜けており、またワカーU4へのアクセス手段も豊富であることから【超重武者】は突然の環境入りを果たします。
しかし当時と言えばスリーピィメモリーとリリィを手にした【ピュアリィ】やキトカロスが禁止されたもののケルベクアギドのパワーで全てを破壊する【イシズティアラメンツ】などが跋扈していた環境です。
そんな中で、一体どうして【超重武者】が環境に参入することができたのでしょうか?
今回はそんな【超重武者】の強さの秘密について見ていきましょう。
【超重武者】 の特徴
テーマの特徴と代表的なカード
【超重武者】は墓地に魔法罠カードが存在してはいけない代わりに強力な効果を発揮できるというのがコンセプトのテーマです。
そのためテーマカードはその全てがモンスターカードであり、基本的に一部を除き地属性・機械族で統一されています。
また、守備表示に関する効果が多く存在するのも特徴で、自身が守備表示になる効果や守備表示のまま攻撃できる効果をもつモンスターなどを多く内包しています。
アニメ展開の都合でシンクロ召喚およびペンデュラム召喚のギミックも取り入れており、これによってP召喚からの大量展開で制圧を狙うことが可能なデッキとなっています。
では早速、代表的なカードを見ていきましょう。
サーキュラーもびっくりの1枚初動、《超重神童ワカーU4》
結論だけ先に述べると、このカードをPスケールに貼ることで制約なしの1ー8ペンデュラムスケールと《フルール・ド・バロネス》を作ることができます。
詳しいことは後述しますが、完全1枚初動となるこのカードをサーチすることとこのカードの効果を通すことがこのデッキの基本中の基本です。
ルール上超重武者として扱うのでプレイするぶんには特に気にしなくても大丈夫ですが、カード名を宣言するときには気をつけましょう。
①効果はターン中の縛りでは無いので、もう超重モンスターしか出さないよ~となったら使ってOKです。
ワカーU4のズッ友《超重僧兵ビッグベンーK》
ワカU4の効果でデッキからPに置くことができて、そのまま超重武者装留をサーチします。装留しかサーチできないということはちゃんと覚えておきましょう。
ワカU4の効果でこのカードを置くわけですが、デッキからしか置けないうえに置けない場合はそもそもワカU4の効果を使えないので素引きするととても気分が悪いです。耐えられない人は2枚積みましょう。
なんでターン1を付けなかった《超重武者装留イワトオシ》
フィールドから墓地にいくと超重武者をサーチしますがなぜかターン1がありません。
つまりはリンク素材にしたりシンクロ素材にするたびに手札が1枚増えます。こいつを通常召喚してリンクすればワカU4がサーチできるので当然のようにこれも完全1枚初動です。
手札から超重武者に装備する効果があるので、通常召喚権を切っていても手札でかさばることなくサーチ効果が使えます。また、《セリオンズ・キング・レギュラス》などで装備した場合も墓地に行けばサーチが使えることは覚えておきましょう。
初動サーチ兼便利なチューナー枠《超重武者バイーQ》
手札から捨てることで超重武者ネームをサーチできます。ワカU4をサーチできるので当たり前のように完全1枚初動です。しれっとレベル2のチューナーなので《アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン》ととても相性が良いです。
レベル変動効果は同名ターン1がなく、展開においてかなり有用です。
当たり前のように初動《超重武者ダイー8》
召喚・特殊召喚すると守備表示になる効果と、起動効果で守備表示から攻撃表示になり超重武者装留をサーチする効果を持ちます。
超重武者装留であるイワトオシをサーチできるということは、ワカU4をサーチできるということなのでこのカードも完全1枚初動です。
超パワカと化したリンク1《超重武者カカーC》
イワトオシを変換できるリンク1の時点でもう強いのですが、その上でこのカードはハンドを切ることで超重武者を蘇生できる効果も持っています。
これによりイワトオシを蘇生することでサーチ回数が一回多くなり、より展開を伸ばせるようになります。
リンク素材に出来ないというデメリットがあるため、一見展開の邪魔に見えますが実はそれを解決してくれるモンスターがいます。
カカCをどかして更に展開《超重武者装留チュウサイ》
イワトオシと同じく自分の超重武者に装備でき、装備先のモンスターをリリースすることでデッキから超重武者モンスターを特殊召喚できます。
主にイワトオシからサーチしてカカCに装備、そのままカカCを別のモンスターに変えることでEXモンスターゾーンを開けるために使います。
チュウサイ自身の効果で装備しないと③の効果は使えないことに注意。レギュラスで装備したからといって効果を使えるわけではありません。
イワトオシ使い回しに一役買う《超重武者テンB-N》
NS、SS時に墓地の超重を蘇生します。主にチュウサイで出して墓地のイワトオシを蘇生、そこからリンクに繋げてイワトオシのサーチもすることができるので1枚いれておくとメチャクチャ展開を強くできます。
最早ただのSSできるモンスター《超重武者装留ガイア・ブースター》
超重武者に装備でき、自身の効果で装備されていれば特殊召喚できます。とてもシンプルですね。イワトオシやダイ8でサーチしてシンプルに数を増やします。展開に必須なわけではないですが、誘発を貫通できたりなにかと便利なので入れることをオススメします。
レベル4なのも色々と便利で、ワカU4と8シンクロしたりランク4の素材になったりします。
展開例
超重武者の展開は、基本的にP召喚前にバロネスを立てつつ1と8のPスケールを揃えることが基本です。
これは《超重神童ワカーU4》1枚で可能です。
じゃあ具体的にどうするのかという話をしていきましょう。
まずは手札のワカU4をPスケールに貼ります。
ワカU4の効果で、デッキからビッグベンKを置いて自身を特殊召喚できます。その後置いたビックベンKの効果で《超重武者装留イワトオシ》をサーチしましょう。
イワトオシを通常召喚し、そのまま《超重武者カカーC》をイワトオシ素材でL召喚します。このとき、墓地に行ったイワトオシの効果で《超重武者バイーQ》をサーチします。
その後サーチしたバイQを捨てて《超重武者装留チュウサイ》をサーチします。
カカーCの効果でチュウサイ以外の手札を捨てて墓地からイワトオシを蘇生。イワトオシとワカU4で《アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン》をS召喚しましょう。
S召喚時にアクセルシンクロの効果で墓地のバイQを蘇生、イワトオシでバイQの2枚目をサーチ、さらにS素材となったワカU4はPスケールにいくのでこれで1-8のPスケールが揃います。
その後、アクセルシンクロとバイクで《フルール・ド・バロネス》をS召喚できます。
これで盤面は《フルール・ド・バロネス》と1~8のPスケール、EXモンスターゾーンにカカーCとなり、手札にチュウサイとバイQがある状態ですね。
Pスケールを揃えることには成功しましたが、P召喚から展開するにはEXゾーンにいてリンク素材にもできないカカーCが邪魔です。
そこで手札のチュウサイをカカーCに装備し、効果でカカーCを別の超重モンスターに変換してしまいましょう。《超重武者テンBーN》を呼べば墓地のイワトオシを蘇生してさらに展開ができます。
テンBーNとイワトオシで《クリフォート・ゲニウス》を作りましょう。このときイワトオシ効果でさらにデッキからサーチもできるので、《超重武者ダイー8》をサーチしましょう。
P召喚し、手札のバイQとダイ8をゲニウスのリンク先に出します。こうすることでゲニウスの効果で《セリオンズ・キング・レギュラス》をサーチすることができます。
ダイ8効果で自身を攻撃表示にし、デッキから《超重武者装留ガイア・ブースター》をサーチ。
バイQとゲニウスで《スプライト・エルフ》をL召喚。効果で墓地のバイQを蘇生し、バイQを自身の効果でレベル4に。そのままダイ8とシンクロして《ヴァレルロード・S・ドラゴン》をだし、墓地のゲニウスを装備します。
最後に、手札のレギュラスを墓地のイワトオシを対象にして特殊召喚しましょう。
最終盤面は《スプライト・エルフ》《フルール・ド・バロネス》《セリオンズ・キング・レギュラス》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》になりました。要求値はワカU4とハンドコスト1枚だけです。
手札にガイアブースターがありますが、もしP召喚できるモンスターが余分に1体いたらガイアブースターと《I:Pマスカレーナ》などにして1妨害追加もできます。
展開において重要なことは、「ワカU4をシンクロ素材にすることでPスケールに置くこと」と「チュウサイをサーチしておいてカカCをどかすこと」の2点です。ここさえ押さえておけば適当にやってもまあ強い盤面になります。
もちろん構築次第でこれより強い展開もできますし、プランニング次第で多種多様な妨害を用意することができます。
いろんな型の超重武者
というわけで多種多様に存在する超重武者の型をちょっとだけ紹介。
純【超重武者】
シンプルにレギュラスや《ヴァレルロード・S・ドラゴン》などの汎用モンスターで制圧する型です。変なギミックを採用していないので素引きや手札の噛み合いで使えないといったカードが少ないことと、やろうと思えば手札誘発を20枚くらい積めるのがメリットです。
ただし倶利伽羅などの捲り札で簡単に負けます。
デスサイズ型【超重武者】
《アーティファクト・ダグザ》で《アーティファクト・デスサイズ》をセットし、《超重忍者サルト-B》で相手ターンに割ることでエクストラロックをかける型。もちろんワカU4などの1枚初動からできて、メインデッキに余計なカードがほとんど要りません。
デスサイズを墓穴などで抜かれると破産しますが、一応横にレギュラスやバロネスが立ちます。
【ワンキル型超重武者】
ブレイクアーマー型とガリスワンキル型の2つがあり、基本的にワカU4やイワトオシなどの初動とハンドコスト1枚からワンキルができ、それに特化しています。(ブレイクアーマー型は事前規制によりMDでは実現不可能になりました)
ブレイクアーマー型のやり方も簡単で、
・《軌跡の魔術師》かエレクトラムなりで《DDD超視王ゼロ・マクスウェル》を持ってくる
・《超重天神マスラーO》を出す
・イワトオシを使い回して《超重武者装留ブレイク・アーマー》を2枚サーチする
・ゼロマクスウェルでマスラーOの守備を0にして、ブレイクアーマーの効果で4000バーンをする。これを二回やる
だけです。超重の展開力ならぜんぜんできちゃいます。
ただしブレイクアーマーをサーチするためにイワトオシをたくさん使い回さなければならず、それ故に展開に必要なギミック外カードが多いです。
ガリスワンキル型は《星見獣ガリス》《A・ジェネクス・バードマン》《コアキメイル・デビル》の3種を揃えて無限ループによるバーンダメージで勝利します。
揃え方はそれぞれ
ガリス:スカルデッドなどで無理矢理引きに行くか、キュリオスでおとしてファイアウォールで拾う
バードマン:《ギアギガントX》とか
デビル:《御影志士》でブロドラ《コアキメイル・サプライヤー》をサーチしてその効果でサーチ
というのが一般的です。それなりに大変ですが、専用構築をすれば実用的な範囲内にはなると思います。
要求値同じで先行制圧するくらいならワンキルすればよくね?と思う人にはオススメです。
弱点はいわずもがな、先でしか使えないカードが多く後手が弱いです。
【超重ビーステッド】
こんな自由枠空いてるならビーステッド入れたら強くね?という発想。
ビーステッド+ワカU4かバイQでディスパテルがだせるので、《PSYフレームロードΩ》で2ハンデスできるほか、ビーステッドがP召喚できるので事故札になりにくいこと、《烙印の獣》や《復烙印》が永続魔法罠なのでギリ超重の動きを阻害せずに使えることなど意外といろいろ噛み合います。
リソースゲームも強くなるので、環境によってはアリかも。
【超重アダマシア】
ワカU4からバロネス+スケール+ランク4できるなら《御影志士》でブロドラサーチできるやん!という発想。
アダマシアも展開に魔法罠が要らないので実際相性はよく、両方地属性テーマなことを活かして春化精をまぜてより展開力を上げる型もあります。60アダマシアに超重が出張したような形と言えばわかりやすいでしょうか。
この型は手数が非常に多いのが魅力です。MDではブロドラが処刑されているため実質使用不可
【超重武者】の強み
多数の1枚初動と展開力の両立
既に書いたとおり【超重武者】はワカU4が1枚初動であり、ワカU41枚から大量展開をすることが可能なテーマです。にもかかわらず、【超重武者】にはワカU4に繋がるカードがバイQ・イワトオシ・ダイ8と多く、テーマ内だけでも合計で12枚の1枚初動を確保できています。
要はデッキパワーと安定性の二つをコンパクトに兼ね備えているというわけですね。
この二つを兼ね備えているテーマはそうそうなく、これが【超重武者】の分かりやすい強みであり、またアイデンティティとも言えるでしょう。
コンパクトなギミック
超重武者のギミックに必要なカードの枚数は、初動となるカードをできるだけ積んだとしても以下のようになります。
このためメインデッキに自由枠が非常に多くなり、テーマ外ギミックや手札誘発を積み込みやすいという特徴があります。
P召喚前にバロネスを立てることができる
Pテーマというものは、P召喚直後に《原始生命体ニビル》受けてしまうと致命的なダメージを負うという宿命にあります。
その点【超重武者】は展開例で述べたようにP召喚前にバロネスを作ることができることができます。しかもそれがワカU4に繋がるどのカードからでも可能なため、ほとんどの場合でニビルを恐れることなく展開することができるのです。
スケール事故を起こさない・誘発をたくさん積める
Pテーマというものは、上スケールと下スケールの2枚を揃えなければP召喚が出来ません。大抵の場合これらは初手に素引きするしかなく、故にPテーマのデッキを組むときにはできるだけ多くPモンスターを積んで、このスケール事故を起こさないようにしなければなりません。
一方で【超重武者】はワカU41枚でスケールを揃えることが出来るためにそういった構築をする必要がありません。
そのため手札誘発モンスターをふんだんに採用したとしてもスケール事故を起こさず、さらにそれらのモンスターをP召喚することで展開に繋げることも出来てしまうのです。これは単純にうららやわらしも展開に使えるというだけの話ではなく、墓地に光闇がないビーステッドや引いてしまったサイフレームドライバーなども腐らないという意味でもあります。
縛りが付かない展開の自由度
ワカU4は単体初動のカードとしてとても高いパワーをもちながら、《烙印融合》や《エクソシスター・マルファ》のように展開に制約がかかることがありません。
そのためシンクロ、エクシーズ、リンク等様々な召喚方法を使うことができ、汎用妨害モンスターを使った制圧盤面を作ることができますし、《クリフォート・ゲニウス》からレベル5以上の機械族をサーチできるため、《マジック・キャンセラー》のようなカードも採用することができます。
もっと言うと、制約が一切かからずに1-8のペンデュラムスケールが組めてバロネスでニビルケアまでできちゃうので、いっそ超重武者を他テーマに出張させることもできます。そのため様々なデッキタイプが存在するんですね。
逆に言うと《斬機サーキュラー》のようなパワーカードを【超重武者】に出張させたり、《フォッシル・ダイナ・パキケファロ》なんかを採用することもできちゃいます。
様々なパーツが規制されたとしても、モンスターカードによるギミックでさえあれば次々に取り入れ、新しい型となって【超重武者】を使い続けることが出来るというのも魅力の一つです。
【超重武者】の弱み
ここまでの話を聞くと【超重武者】は夢のような理想的展開デッキに思えるかもしれませんが、世の中そんなうまい話はそうそうないものです。【超重武者】にもちゃんと弱点があります。
魔法罠が使えない
最初にさらっと書きましたが、超重武者は墓地に魔法罠があると効果を発動出来ません。つまり、誘発を指名者で弾くことが出来ないという展開デッキとしてバチクソ致命的な弱点を抱えています。
どこまでいっても《増殖するG》をとめられない、複数誘発に止められて展開が止まるといったことから逃れることが出来ません。いまいち環境トップになりきれない最大の理由がこれです。
もっと言うと、【ふわんだりぃず】のように各種壺や《ジャック・イン・ザ・ハンド》で無理矢理初動を引きに行くといったこともできません。
《スモール・ワールド》も使えないですしもちろん《三戦の才》もダメです。
《ハーピィの羽根箒》や《コズミックサイクロン》などの有用なバック除去も使えないですし、《禁じられた一滴》、《冥王結界派》、《拮抗勝負》などの捲り札も使えないため、サイドデッキの選択肢もかなり限られます。
基本的に【超重武者】が何かをメタろうとしたときには、手札誘発か壊獣、ラヴァゴ、倶利伽羅などのモンスターカードしか採用することができないということです。
致命的に受ける誘発
指名者で誘発を弾くことが出来ないので、致命的な誘発を止めることが出来ません。
例えばワカU4に対する《幽鬼うさぎ》なんかはかなり重い(γでケアできるとはいえ)ですし、カカCで蘇生しようとしたイワトオシを《D.D.クロウ》で抜かれるなんてことも。
特にベンKやバイQ、イワトオシなどのサーチを多用する関係上《ドロール&ロックバード》は受ければかなり展開が弱くなってしまいます。
ロングゲームに弱い
【超重武者】はリソースゲームに向いていません。
後続自体はスケールを残してあることとイワトオシのサーチがあるので確保できるのですが、結局の所主力となるのはEXデッキのモンスターであり、それは無限ではありません。【ティアラメンツ】のように勝手にデッキに戻ってくれるわけも無いので、仮に1度盤面を捲られると再度ちゃんとした蓋をすることが難しいです。
故にデスサイズ型やワンキル型などの先行でゲームを決めきる型が主流なんですね。
超重武者を対策するには?
誘発を積め
これしかありません。特にシングル戦での話であれば先行ワンキル型の超重かもしれないので捲り札でどうこうできる問題ではないです。
仮にワンキル型でないにしろ、超重の型は豊富なので全部をまんべんなくメタるにはやっぱり誘発を投げるしかありません。
幸いうらら・G・サイフレームγ・ヴェーラー・無限・アトラクター・ドロールなど大抵のメジャーな誘発は有効で、超重側は三戦や指名者を採用できないので裏目もありません。ニビルも無効誘発と2枚持ちすれば効きます。
【超重武者】側もギミック札を素引きして貫通してきたり妥協盤面を作れたりしますが、そもそも誘発を投げなければ死ぬので入れるしかありません。全力で誘発を引きましょう。
マスターデュエルでの【超重武者】は?
もうすっごいやばいです。嫌な予感がします。
超重のやばいところは先行での制圧力が高いこと以上に、誘発を受けたときの妥協盤面がそれなりに強いことと、大量の手札誘発を採用することで後攻でもやれてしまうことです。
たとえワンキル型だとしても10~15枚程度の誘発枠を確保できるため、単なる先行番長デッキにとどまらない強さがあります。
しかもMDはγが2枚使えるのもかなり追い風で、ほんとに指名者が使えない以外の弱点がみあたりません。
高確率で先行ワンキルができるデッキというのはたくさんありますが、だいたい初動に難があったり、誘発を受けたら止まって0妨害でターンを返したり、ニビルが重かったり、後攻が絶望的だったりと何らかの問題を抱えています。
しかし【超重武者】はそういった諸問題をクリアした実用的なワンキルデッキだからこそ、競技シーンでも使われていた実績があるわけです。
立ち位置の問題
シングル戦においては、【神碑】などの存在から誘発をたくさん採用することにある程度のリスクがあり、構築をギミックでの捲りに寄せがちです。
そのため先行ワンキル型の超重はMDにおいては立ち位置が良くなることが見込めます。(もし仮に超重メタのために誘発寄せ環境になったとしたなら、そのときは【神碑】などが再びメタをすり抜けるので結局いたちごっこになってしまい、再びワンキル型【超重武者】の立ち位置が良くなる時がくるでしょう)
先行ワンキル型が存在する限り、どうあがいても確実にメタゲームの一角には食い込みます。
MDでの【超重武者】新規の登場は間違いなく環境を大きく変えることになりそうです。
規制されたらどうなる?
たとえばブレイクアーマーやガリスのようなワンキルにつかうパーツが禁止になってしまった、というような規制のかけ方をされる分にはまだマシです。型を変えれば良いだけですからね。
一番嫌なのがワカU4・バイQ・イワトオシ・ダイ8のような初動枚数を減らされることです。
【超重武者】をつかう最大のメリットは、「安定して」「先行展開のパワーがあって」「たくさん誘発を積んで後攻でも抗える」デッキであることです。じゃなければわざわざ指名者が使えない展開デッキなんて使いません。
ここから安定性を奪ったなら、それはもう他の先行全振り地雷デッキと大して変わりません。なんなら魔法罠が使えない分それら以下です。メリットよりデメリットのほうが上回り、とても使う気の起きないデッキになってしまうでしょう。
どんな人に向いているデッキなのか?
・手札事故を起こさないデッキがつかいたい
・パワーの高いデッキがつかいたい
・先行展開して相手に何もさせずに勝ちたい
・誘発が引けなくて負けるといったことがないようにしたい
上記のような考えの人には【超重武者】はかなりオススメできるデッキです。
逆に、下記のような人にはあまり向いていないかもしれません。
・《増殖するG》を食らうのが耐えられない、許せない
・ロングゲームでのアドとり合戦の方が得意
・長い展開をするのが苦手、誘発を受けた場合のルートなんか覚えられない
・手札誘発を使ったゲームメイクが苦手
特に4つめが難しいところで、性質上どうやっても【超重武者】は手札誘発を使ってゲームをせざるを得ません。
実のところ、【超重武者】はスケールに貼ったワカU4や初動となるイワトオシ・ダイ8に対する着地狩りに弱く、そのため後攻では適切な位置に誘発を当てて妨害数を減らすプレイヤースキルが必要になります。
もちろん先行展開を誘発で止められた場合にも、誘発を綺麗に打ってターンを返してもらわなければなりません。
超重武者を使うつもりなら、まず手札誘発の練習が必要かもしれませんね。
まとめ
つまるところ、【超重武者】とは…
・豊富な1枚初動による安定性と高い展開力がある
・構築を寄せれば先行ワンキルも可
・自由枠が多く誘発をたくさん積める
・墓穴、抹殺が使えないためGに弱い
・ドロールがきつい
・シングル戦のMDだと立ち位置が良さそう
ざっとこんなところでしょうか。なんにせよ、強いテーマであることに間違いはありません。出張性能も高いので、興味がある人はぜひ組んでみることをオススメします。
おわりに
毎度の事ながら最後までお付き合いいただきありがとうございます。今回はこのくらいで終わろうと思います。
前回のnoteからだいぶ間が空いてしまいましたが、2024年も頑張って書いていこうと思います。今後ともよろしくお願い致します。
個人的には【超重武者】は罠デッキやギミック過多の60枚構築に対するカウンター的存在としての立ち位置を期待しています。
展開系がガッツリ規制されてからのマスターデュエルはなんだかその辺のバランスがおかしい感じがしていたので、久々の展開系デッキの実装が楽しみです。
では今回はこの辺で。不動のデュエルをお楽しみに。
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