遊戯王昔ばなし【ライトロード】
はじめに
やまきゃです。遊戯王はWCSも無事終了し、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今回は【ライトロード】の紹介。…ああ、いやちゃんと2024年の記事ですよ?最新です。
【ライトロード】とは
ライトロードの初出は2008年発売の「ライト・オブ・デストラクション」。御長寿カードゲームである遊戯王のなかでも特に有名なテーマデッキでしょう。
【ライトロード】はグッドスタッフ的なデッキが強いというのが当たり前の当時としては異質な「テーマカードでデッキを構築することがちゃんと強い」デッキタイプとして登場しました。
当時のゲーム感は「モンスターと罠の1:1交換が基本で、1:0や1:2交換を狙うことが重要」というもの。打点の高い下級モンスターはそれ自体が強さでありリソースです。
そういった中で
・殴ればほぼすべての下級を倒せるジェイン
・生き物でありながら魔法罠に触れるライラ
・アドの概念ぶち壊しのウォルフ
これら優秀なテーマモンスターを擁しており、更に《オネスト》との相性の良さや《裁きの龍》という条件さえ整えば簡単に出せるフィニッシャーの存在。こういった理由から当然【ライトロード】は当時の環境トップに君臨します。
ライコウなどはその後もエクシーズ期に至るまで長年使われ続けたことからもその強さが伺い知れるでしょう。
現代遊戯王における【ライトロード】
とはいえ、そんなものは遥か昔の話。
現代遊戯王はライコウセットエンドして勝てるような甘っちょろいゲームではありません。皆さんそれはよーくわかっていると思います。
じゃあこの話はここまでなのかというとそんなわけも無し。
ライトロードにはちゃんとライトロードの現代の戦い方というものがあります。
ライトロード最大の特徴である「デッキからカードを複数墓地へ送る」こと。
加えて光闇ルミナスの同名ターン1がない蘇生。
これらを活かし大量展開によって先行1ターン目のワンショットを目指す。これが現代ライトロードです。
どうしてワンショットなのか
それは「手札誘発と相性が悪いから」です。
そもそも、ライトロードには1枚初動というものがありません。いたらいいんだけどなあ。
そもそもの話、現代遊戯王が多量の手札誘発を前提にしているのは完全1枚初動が各デッキにあるからです。
それもそのはず。相手の動きを誘発で止めたとしても、こちらが動けなければ意味がありません。
誘発2~3枚抱えてその上でデッキを動かせるのは、デッキに1枚から動くことの出来るカードがあるからですよね。
現代遊戯王ではみんな当たり前に手札誘発を大量に採用していますが、実はそれは優秀な1枚初動や豊富な組み合わせ初動があるデッキに許された特権であるのです。
もちろん【ライトロード】は平安時代のテーマなのでこれに当てはまりません。
しかも【ライトロード】はコンセプト的にどうしてもデッキからカードを墓地へ送る行為にパワーを持たせなければならず、手札誘発をたくさん採用すると初動の動きとなるランダム墓地送りのパワーが著しく低下するという性質も抱えているのでなおさら。
そんなことをすれば他のデッキの劣化になることは目に見えます。
そんなわけで、【ライトロード】は誘発とすこぶる相性が悪いのです。
であれば、手札誘発を絡めた対話によるミッドレンジゲームというものはあえて捨て、ランダム墓地送りによる貫通力を活かしたコンボ色の強いワンショットデッキに仕上げた方が強みを最大限に活かせるという考えに自然と至ります。
というわけで、「誘発なんて入れたらパワー下がるだけで他のデッキの劣化になるから、どうせならデッキ掘りまくってやりたい放題やっちゃおう」というのが現代ライトロードであるわけです。
では、そんな現代ライトロードが新規カードの登場によってどう変化したのかを見ていきましょう。
テーマカード解説
ここからはカード紹介のお時間です。
【ライトロード】はテーマカードの種類が非常に多い反面、現代で使われるのはごく一部のためそれらのみ軽く触れていきます。
昔のやつ
《ライトロード・サモナー ルミナス》
現代ライロの展開を支えるカード。
同名ターン1がなく、何度も出しなおして手札コストの許す限りライロを蘇生できます。
《トワイライトロード・シャーマン ルミナス》
闇落ちルミナス。
除外が必要な代わりに、手札コストが必要ありません。
ライロの展開はとにかく、これら2種のルミナスにアクセスするところから始まります。
光ルミナスと違って同名を蘇生できないことにだけ注意してください。
アギドケルベクのいない今、全部のデッキを掘り切るのはそれなりに大変なのでこいつの強制効果は積極的に発動させにいきましょう。
《ライトロード・ビースト ウォルフ》《ライトロード・アーチャー フェリス》
デッキから墓地へ行くと蘇生するやつら。
通常召喚もできないので基本素引きカスですが、デッキの貫通力・展開力を担う重要なカードでもあります。
フェリスは"モンスターの効果"で墓地へ送られないといけないことだけ気をつけましょう。
《ライトロード・ウォリアー ガロス》
新規のおかげでこいつを使えるのが現実的になりました。テキスト見ればわかりますが通れば凄いアドバンテージを得られます。
こいつ召喚からスタートできると死ぬほど展開が楽になりますが、まあ上振れ。
《ライトロード・アサシン ライデン》
暇なとき出すと2枚掘れます。昔でこそライトロードネームの4チューナーであるという価値がありましたが、新規によってそのオンリーワン性は失われました。
ライトロードには珍しく同名ターン1。
《ライトロード・セイント ミネルバ》
3枚墓地送りできる4エクシーズ。なんとライロが落ちるとドローつき。
あったりまえですが誘発や妨害をバチクソ食らいます。
ところが、②が結構強力。後攻での捲り時には結構頼りになります。
【粛声】なんかはローガーディアンの無効破壊をミネルバに打つと大惨事が起こりますし、自爆特攻でもこの効果は発動可能。
《ライトロード・ドミニオン キュリオス》
どうしてもルミナスやシラユキを落とせない運なし救済。
出せたら出せたで強いですけど展開に必須ではないです。リンク値も無駄遣いするのでね。
アテナやセイントミネルバからこいつには行けますが、逆は出来ないので基本は後出し。
《光の援軍》
いつだって最強のカード。
コストでウォルフとか落ちると勝ちを確信します。それくらいこのデッキの援軍は最強です。当然のように最大枚数採用しましょう。
《ソーラー・エクスチェンジ》
デッキの回転力を上げてくれるカード。
ただ援軍と違ってこいつ1枚では何も起きない組み合わせ前提カードです。
それでも、結局のところ手札にきてしまったウォルフフェリスやルミナスは邪魔なだけなので、これを使って有効札に変えましょう。3推奨。
新しいやつ
こっからは新規カードです。
2024年1月に発売した「レガシー・オブ・デストラクション」(LEDE)に収録されました。
《光導の龍》
ちび裁き。
②でフェリスやウォルフを落とすことで4エクシーズか8シンクロが確定。
つまり《光の援軍》でライロが落ちた瞬間に召喚権を使わず4エクか8シンクロまで行けるようになったということ。2枚初動ではありますが、確実に動くことができます。
ライロの初動ムーブは大抵ランク4か8シンクロを出すことから始まるので、こいつを実質的な初動モンスターと認識しても良いでしょう。
③のサーチ先は裁きと戒めがいて、どちらもレベル8のため真血公の素材になりますが、戒めはリソース回復が出来るので先行のことだけ考えるなら戒めが良いでしょう。
《ライトロード・デーモン ヴァイス》
基本的に手札に来てしまったウォルフやフェリスは救うことのできないゴミカスでしたが、このカードの登場により実質的にss可能となりました。
これにより従来の「ライトロードモンスターをたくさん採用しないといけないのにライロモンスターを初手に引きすぎると死ぬ」問題をある程度解消してくれるのがこのカードです。
こいつ自身4チューナーのため、ウォルフと合わせ引きしていれば8シンクロ確定です。
あとクソどうでもいい話ですが、こいつ光悪魔です。
《ライトロード・アテナ ミネルバ》
ライロ2体で組めばデッキから2枚落とし。ヴァイスとフェリスウォルフを落とせば2体蘇生できます。
テキトーに墓地送りする他のカードと違い、ちゃんと確定でライロモンスターを墓地に送ってくれるので次の展開に繋がることが確定します。
で、ミネルバを作るための2体、ミネルバで墓地へ送った2体で合計4体のライロモンスターがあるはずなので、③で4枚掘れるのはほぼ確定なわけです。
この③はデッキ掘り以外にもシャーマンルミナスの蘇生効果をつかうための除外を用意するという重要な役割も。
展開に悩むくらいなら、とりあえず最初はこいつ出しとけというレベルで強力なモンスターです。
もちろんバチクソに無効誘発の的なわけですが、こいつなんとシャーマンルミナスなら蘇生できてしまうので、無効をうけても出し直して③を使えるということは覚えておきましょう。
おすすめテーマ外カード
《妖精伝記−シラユキ》
おすすめというか必須というか。
この手の墓地肥やしデッキには必須のカード。貫通力の化身です。
魔法使いかつレベル4というのが【ライトロード】にとって死ぬほど都合がいいステータスをしています。
《未界域のモスマン》《ゴキポール》
モスマン自身は手数であり、ゴキポは適当に落ちるとモスマンをサーチしてくれます。
セイントミネルバやデュガレスなどに繋がる都合、レベル4を出せるカードというのはそれだけでも強めです。
《剣神官ムドラ》《宿神像ケルドウ》
お馴染みイシズモンスター。
ライトロードにおいてはエクストラデッキのモンスターを戻すことでループを継続させるために使います。
こいつらがいなくても《ダイガスタ・エメラル》で同じことができますが、こいつらのほうがお手軽。
《破壊の神碑》
後手でのバック破壊兼手数カード。レベル4であるゲーリを出して展開に繋げられます。
《スキルドレイン》《サモンリミッター》《群雄割拠》などが流行しているようであれば選択肢に上がるでしょう。殴れないデメリットもワンキル型なら問題なし。
【ライトロード】の回し方
セレーネループについて
まず最初に、【ライトロード】の根幹をなすセレーネループについて説明しましょう。
かの有名な《神聖魔皇后セレーネ》には実は同名ターン1がありません。
なのでセレーネを出し直すことができれば、理論上は何度でも墓地の魔法使いを蘇生できるわけです。
また、光闇ルミナスは魔法使いです。なのでセレーネでルミナスは蘇生できます。
そして、二種のルミナスどちらにも同名ターン1はありません。
ということは、つまり
1.セレーネを出す。
2.セレーネでルミナスを吊り上げる。
3.蘇生したルミナスでルミナスを吊り上げる。たくさん吊り上げる。
4.魔法使いを含むリンク数3になるようにモンスターを残しつつ、"好きなこと"をする。
5.セレーネを出す。2.に戻る。
こうすることで、一連の動作は有限ながらもセレーネをエクストラから出せる回数分だけ繰り返すことができます。
これがセレーネループ。
一回ループに入ってしまえば、シャーマンルミナスの強制効果でデッキは全て掘りきることができます。そこからはデッキのポテンシャルを全て引きだせる完走率100%のボーナスタイム。
ルミナスの手札コストとセレーネをエクストラに戻すことさえできればモンスターをほぼ無限に出せるので、システムを組めばやりたいことはなんでも可能なわけです。
まずは墓地肥やし
ライトロードの展開は基本的に手なりです。セレーネループへ突入するための下準備を整えていきましょう。
とりあえず初手に来た《光の援軍》とか《ティアラメンツ・シェイレーン》とかを使って、盤面にモンスターを並べながら墓地肥やしを行いましょう。
レベル4が2体ならんだり、8シンクロができる準備が整ったら次のステップへ。
《ライトロード・セイント ミネルバ》や《ライトロード・アテナ ミネルバ》、更に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》《真血公ヴァンパイア》などを出し、さらに展開と墓地肥やしを加速させます。
とにかくデッキを掘っていくわけですが、このとき重要なのは光闇ルミナスがちゃんと落ちてくれているかです。
リンク値を伸ばし、ルミナスが墓地へ落ちたところで次のステップであるセレーネループへ入りましょう。
セレーネループに入る条件は
・魔法使いを含むリンク値3、かつ場か墓地に合計3枚以上魔法カードがある状態
・墓地に光闇ルミナスが最低でも1ずつあって、墓地除外に少なくとも1枚は他のライロモンスターがいる状況
・除外に1枚以上ライロモンスターがある
です。
もちろんリンク値が余っていれば先にウーサなどで誘発ケアの動きをしてもいいですし、墓地の枚数に不安があれば条件が整っていてもすぐにセレーネループに入る必要はありません。
セレーネループで何をする問題
さて、ここで問題となるのが「セレーネとルミナスでたくさんモンスターを出して、そのモンスターで何をするのか」です。
結局、モンスターをどれだけ出そうと並べただけでは勝つことはできません。具体的にどう勝つのかは事前に決めておく必要があります。
ぶっちゃけ【ライトロード】、なんでもできるはできるんです。
モンスターを実質無限に出力できるギミックというのは往々にしてそういうもの。【六武衆】とか【スマホンループ】とかもそうです。
先行制圧、全ハンデス、バーンワンキル、特殊勝利。システムさえ組めばなんだってできます。
ただ、大事なのは組んだシステムがちゃんと機能するかどうかです。
残念ながら遊戯王はカードゲームです。対戦相手は壁では無いのでちゃんと誘発を持ってるし投げてきます。
その展開は誘発をどれくらい貫通できるのか?マストカウンターは存在するのか?などなど、致命的な弱点がないかはきちんと精査しなくてはいけません。
こういったシステムというのは最適化してこそ意味があります。
現代【ライトロード】はワンショットデッキです。ワンキル失敗や先行制圧を捲られることはイコール敗北なので、簡単に負けない事前プランニングというのが何より重要です。
いつもならこの辺は皆さんの自由意思に任せているのですが、今回はいきなり最適解を示していこうかなと思います。
エアロシャーク型ワンキル
基盤考えたのはそぼろさん(@Soboroid)
実際勝ったのはつくよさん(@dokkanoootasann)
ふたりとも掲載許可ありがとう。
エアロシャークのバーンダメージを何度もぶち込むことで先行ワンキルをします。
ダメージ条件である除外モンスターの数はシラユキで簡単に稼ぐことができ、エアロシャークとセレーネをムドラケルドウで戻すことで2×3回(戒め入りならさらに2回)エアロシャークのバーンを使えます。
エアロシャークのメリットとしては、
・同名ターン1がないこと
・他のギミックに依存してないこと
・ランク3なのでルミナス×2で簡単に作れる
などがあります。
最も重要なのは、エアロシャークに同名ターン1がないことです。
先行ワンキルを目指す上で、キーカードに同名ターン1があるというのは致命的になります。
なぜなら、それすなわちそのカードを全力で止めることができればその先行ワンキルは絶対に破綻するからです。
ライトロードの先行ワンキルプランに《プリーステス・オーム》を使ったバーンがありますが、あれは《いろはもみじ》の属性変更が非常に重要であり、またその効果には同名ターン1がついています。
そのため、「オーム型ワンキルであることが知られると、対戦相手が”わかっている人”の場合、無効誘発などをマストカウンターとなるもみじに打ち込まれてワンキルそのものが高確率で不成立になる」
という恐れがありました。
(オーム型はセレーネを出し直さなくてもワンキルできるというメリットもありますが)
一方のエアロシャークは同名ターン1がありません。バーンを1回誘発で止められても次のエアロシャークを出すだけで貫通できます。
ワンキルの過程で同名ターン1があるカードを必須とせず、それゆえマストカウンターがどこにも存在しないのがこの型最大の強みとなります。
ライトロードを使うメリット
手数の多さ
【ライトロード】はデッキを掘ると手数が増えます。そういう風に作られています。
ウォルフフェリスのような墓地に行くと勝手に蘇生するモンスター、《Emトリック・クラウン》や《ゴキポール》。加えてシラユキなど。
デッキを掘ると手数が増えるので、初動となるデッキ掘りカードをひたすら全て止められでもしない限りは止まりません。そういうデッキなのです。
更に《光の援軍》と《ソーラー・エクスチェンジ》。
同名ターン1がないこれらのパワーカードの存在もそれを後押ししています。
もちろんこの手数の多さは後攻の時にも活かされます。
《クシャトリラ・アライズハート》のような根本的に動きを否定してくるカードがなければ、手数のごり押しで半端な盤面は突破できます。
マストカウンターの不在
ライトロードの展開を手札誘発で止めようと思ったときに、やはりセレーネループに入らせない…あるいは阻止することを真っ先に考えると思います。
ですが【ライトロード】の墓地肥やし手段は実に豊富、またセレーネループの主要パーツには同名ターン1がありません。
これはつまり、どこかを止めても別の1手で簡単に貫通されてしまうということ。
結局やっていることは墓地を増やしまくって、結果モンスターの頭数を増やすという単純なもの。
シンプル故に他で補完することが簡単であり、それはすなわち「ここだけは絶対に止めなければならないという箇所が存在しない」ということでもあります。
【天威勇者】におけるアウローラドンのような、「このカードは絶対に経由し、ここさえ止めれば展開を確実に不成立にできる」というカードがありません。
エアロシャーク型がオススメなのもこれが理由。
【ライトロード】の強みがマストカウンターの不在ならば、当然キルプランも同じようにマストカウンターがないものにして強みに一貫性をもたせるべきだからです。
G突っ張り能力の高さ
【ライトロード】に増殖するGを打つと、嬉々として展開を続行します。
それもそのはず、セレーネループを駆使すれば対戦相手のデッキを全て引き切らせることなど造作もないからです。Gツッパ余裕。
でも誘発をたくさん引かれたら展開が止まっちゃうんじゃないの?と思われるかもしれません。それは当然の疑問です。
でもその手札誘発とは何を想定しているのでしょうか?ヴェーラー、無限泡影、うさぎ、わらし、うらら?
いいえ、何を打たれようと関係ありません。だってセレーネには同名ターン1がないのですから。
ある程度墓地リソースを確保していれば、シラユキなどで単発誘発に対するリカバーは簡単です。
そうでなくとも、セレーネループに入ればモンスターはいくらでも出せるわけで、ウーサやサベージなどでこれらをある程度ケアすることも容易です。
といった感じで、一度成立したセレーネループを中断させることは本当に難しく、単発の無効誘発では不可能に近いです。だいたいシラユキのせいですけどね!
ライトロードの対策方法
まず捲り札は全部捨ててください。先行ワンキルなんで意味ないです。
こういうときはいつも同じ、「何の手札誘発を採用するか?」と「どこに手札誘発を投げるか」です。
いつものアトラクター
まあいつも通りです。
Gはぜんぜんどーでもいいって顔で展開してきますが、アトラクターは流石に沈黙します。シラユキ使えなくなるんでロンギヌスとかもきついですね。
とはいえ、アトラクターを撃つ側のデッキが限られるというのが悩みどころ。
基本的にアトラクターを撃つデッキ=墓地リソースを使わないデッキということなので、どうしてもパワーが低いものになりがちです。
無効誘発はセレーネループより前に
うらら、ヴェーラー、無限、わらしとかは全部投げれるとこに最速で投げるのが良いです。
何度も言ってますが、あとで一番嫌そうなとこに誘発を投げようと思っていても、ライトロードにはマストカウンターがありません。
なので、ライトロードにGを投げて突っ張られている状況以外では、こういった無効誘発は貫通されないことをお祈りして初動に投げるのが丸いです。
あなたも今日から祈り手です。
ちなみに、ドロールとかニビルも早めに打った方が良いです。
セレーネループが成立してからこれらを投げても、ほぼ確実に貫通する算段が整っていることがほとんど。
ドロール投げてもセレーネループを止めることは出来ませんし、ニビルを投げてもリンク数3を作られるだけでループ再突入です。
とにもかくにも、アトラクターみたいな根本に刺さる誘発でも無い限りはセレーネループが成立する前に打つことを心がけてください。
誘発がたくさん入っているデッキを使うこと
そんなわけで、対【ライトロード】は誘発を早めに打つことが大事になります。
でも、それができるデッキとできないデッキが世の中にはあります。
【R-ACE】【ティアラメンツ】だとかは誘発を入れづらいですし、逆に【スネークアイ】【粛声】とかはたくさん入れやすいはず。
初手に引くかどうかも重要ですが、増Gを投げたあとに早めに誘発を引き込めるかも大事。
そういった意味でも、【ライトロード】を意識するなら手札誘発をたくさん搭載できるデッキ選択が大事です。
《嗤う黒山羊》
もしもトイフェルを墓地に送ることができれば、【ライトロード】のワンキルは高確率で防ぐことができます。
型さえ判明できれば、エアロシャークやオームなどのバーンを与えるキーカードを直接宣言すれば良いだけです。
とはいえサベージなどで止められることを考えると、真血公などで落とされることを期待するよりも自分の好きなタイミングで落とせるとベストです。【ラビュリンス】の家具とか。
ライトロードは100%Gつっぱしてくるので、そういう意味でも【ラビュリンス】はけっこうやれそうです。
マスターデュエルの【ライトロード】は?
"あいつら"が生きている
マスターデュエルはパラレルワールドなので、《ティアラメンツ・キトカロス》が生きています。代わりに尊き幼い犠牲があったんですけどね。
つまりレイノハート1枚から10枚墓地肥やしができるわけです。もともと召喚権を強く使いづらいデッキだった【ライトロード】にとってこれは非常に大きいです。
なので詳しく説明するまでもなく、ライトロードはOCGよりマスターデュエルのほうが確定で強く使えます。
"シングル戦"である
これもめっちゃ重要です。
現代【ライトロード】はぶっちゃけ一発屋です。マッチ戦の場合先行側に《深淵に潜むもの》を作られたり《異次元グランド》をサイドインされただけでゲームエンドしかねません。
でもシングル戦は違います。こういう対戦相手に刺さるかどうかわからないカードは基本積まれませんし、積んであったとしても対面不明の時にピックするかは怪しいでしょう。
メタゲームが大幅に変わりでもしない限り、何回試合をしてもこういった極端なメタカードを打たれることはそうそうありません。みんな幅広く使える誘発などを積んできます。
そういう丸い誘発に対してはセレーネループの貫通力でゴリ押しできるから、MDの【ライトロード】も強そうだよねということです。
時間制限がやばい!
MDは制限時間が300秒しかありません!
それだけならまだしも、このデッキの場合はシラユキで除外するカードを選んだり、墓地に落ちたカードでチェーンを組んだりムドラケルドウで戻すカードを選んだりと操作量が非常に多いと思われます。
また、ワンキル途中に誘発を受けた場合にどうやってリカバリーするのかなど考えることも多いです。
環境的にどうこう以前に、デッキを時間内に回しきれるかどうかというのも問題かもしれません。
結局 新規後のライトロードとは?
新規によって変わったこと
新規登場後も、【ライトロード】のやることは大きく変わっていません。
とにかく山掘ってセレーネループに向かうだけです。
変わったのは序中盤。
新規カードによってシンプルに初動とセレーネループに向かうまでの中盤展開が安定するようになり、相手の誘発込みでより実践的に先行ワンキルを狙えるように純粋強化されたのです。
もともと展開の最大値は十分なデッキタイプだったため、初動に関わる部分で大きく強化されたのはまさに的確だったと言えます。
ライトロードはこんな人向け
【ライトロード】、特にワンキル型はこんな人にオススメです。
・増殖するGがあまりにもストレスな人
・先行とって展開したのに捲られるのがしょーもないと感じる人
・手札誘発を使うよりも手数でごり押しするほうが好き
・ライトロードが大好きな遊戯王おじいちゃん
逆にこういう人は向いてないかもしれません。
・後攻で手札誘発がないと憤死してしまう人
・極端な相性ゲーが好きじゃない人
・先行ワンキルをしたら負けだと思ってる人
ライトロードの行く末
そんな【ライトロード】ですが、実のところOCGで長く環境を荒らしたというわけでもありません。先行ワンキルデッキで言うなら【超重武者】のほうが長く見かけたと思います。
【ライトロード】のメインパーツやセレーネループ関連に規制がかかったということも特になく、ただただ自然とフェードアウトしていったのです。
理由はただ一つ。手札誘発の増加です。
遊戯王にインフレはつきものですが、ちょうどこの頃から「1枚初動から展開が延びたり、初動の枚数が多いようなデッキ」というよりは「テーマカードの多くが初動兼展開札であり、役割の少ないカードにメインスロットを割かなくてよいデッキ」というのが続々と登場します。
具体的にはテーマカード12枚全てが初動でありながら手数札にもなるし、初動にならないカードはほぼ採用しなくてよいとか、そういう話です。
【センチュリオン】とかがちょっとその気配を醸し出していますが、まだまだあんなのは序の口です。
【天盃龍】や【デモンスミス】、【ライゼオル】なんかはそういう無駄のないテーマでありながらさらにパワーも高いです。
で、そういうテーマが増えるとどうなるかというと、余った枠に手札誘発をひたすら詰め込みまくるんですよね。
メイン戦から手札誘発15~20枚平気で採用できるようなデッキばかりが幅を利かせるようになるのです。
既に説明したように、【ライトロード】はセレーネループにさえ入れれば無限の貫通力を得られますが、そこに至るまでに誘発を投げられるのが辛いです。
環境デッキみんながみんな、手札誘発を15枚くらい採用してて初手に最低2枚、多ければ4枚抱えられるようになってしまうと、【ライトロード】もセレーネループに入る前に止めきられてしまうのです。
何が言いたいか?
そうなる前に【ライトロード】を使い倒しておいたほうがいいよってコトです。いまのうち!
おわりに
今回は以上となります。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
僕はなんでも合理性を突き詰める性質なので、【ライトロード】はどうしてもワンキル以外ありえないと考えてます。
環境に対して"そのデッキを使う理由"に正当性を見いだせないと「意味ないじゃんこれ」と思ってしまうのです。
まあそのへん人それぞれだとは思いますが。
ただ、ライロミラーって本当にしょーもないので流行ってほしくないなとは思います。
最後に、重ねてになりますがそぼろさんとつくよさん今回はありがとうございました。
ではまた次回。そろそろ麻雀がやりたくなってきました。