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交通ルール守っていたら守られる?大事故を起こした後の結末とは?

私はドライブ中に人身事故に遭遇してしまったことがある。
乗っていた車がドーン!!と人を撥ねてしまった。

事故の瞬間

私は助手席に乗っていた。

隣で運転している友人とはしょっちゅう会ってはドライブをしていたし、友人が安全運転である事、スピードも法定速度をいつも守っているし、運転中にスマホを見たり、何かの操作をすることもない、咎められることもない安心できる優良運転者と言える人だった。

いつも走っている交通量も多い60キロ道路。

私は助手席で前方の景色を眺めて、いつものようにいつものスピードでいつもの感じで青信号が光っているなと感じていた。

突然の衝撃と共に、車のフロントガラスがグシャバリ!!っと割れた。

突然何かが落下してきたのか?

何がぶつかったのかはその瞬間わからなかったけれど、とにかく何かがぶつかってガラスが割れた。

友人は車を止め、私たちが社外に出ると、そこには血を流した人が倒れていた。

なぜこうなったのか全く分からないが、とにかく救急車を呼ばなければと119番に電話をした。


ちょっと話は逸れて後ほどわかる事。

この場所の住所がわからなかった私。(事故してその場の住所がはっきりわかる方が珍しいとも思う)

その時は必死で交差点名や近くの建物などを周囲の交通を確認せずに119番の通話で説明していた。

本来なら事故の後は速やかに車を通行の邪魔にならないところに移動させることも大事なのに、それを怠ったおかげで渋滞になっていた。

もし通常に交差点の往来ができる状態なら二次被害で私も事故にあっていたかもとぞっとしたし、こうなるまでは交通事故にあったときに何で確認もせず車外に出て二次被害にあうのか理解できないと思っていた。

けれど、周囲が見えないくらい咄嗟の行動に出てしまうものだと学んで反省した。

話は戻り、119番通報の途中で倒れている人の家族らしき人が駆け寄ってきた。

当日は家族で出かけていて、息子さんだけが一足早く自転車で走っていったらしい。
少し離れたところから事故の瞬間をご家族は目撃していた。

その後救急車が到着、倒れている息子さんが救急隊員に運ばれた。
正直言ってもう助からないのかもと怖かった。


血がたくさん出ているし、意識はあるけれど話せず朦朧としているし、何ならぶつかった瞬間を覚えている。

青信号だったし、突然すぎてブレーキはほぼ踏まずのままのスピードで

どーーーーーーーーーーーん!!

って、ぶつかったのだから。

運転していた友人もここは60キロ道路だし、ぶつかった衝撃と同時にしかブレーキを踏んでいないと認めているのだから。

誰が悪い、誰が正しい。そんなことはどうでもよくて、自分たちの乗っていた車にぶつかった人が死ぬことが怖くてしょうがなかった。

救急車が来たらどこかの糸が切れたように私は座り込んでしまった。
へなへなと座り込むってこういうことなんだな、と今のところ後にも先にもない感覚を知った。

大丈夫ですか~って知らない男性が飲み物を買ってきてくれたり、敷物になりそうなものを持ってきてくれたりして、私を快方しながら事故の事を聞いてきたので、素直に状況を伝えてあまりに想定外で防げなかったことも話した。

しばらくしてその男性が被害者の父親と判明。(事故の衝撃で人の顔なんてほとんど記憶できてなかった)

謝罪もせずにこちらの話ばかりしてしまいかなりお怒りなのではないかと気になったのだが、被害者の父親さんは事故を目撃していたこともあってか、息子の飛び出して事故につながって申し訳ないと謝罪されてきた。

いえいえ、こちらの方・・・がの謝罪合戦となりちょっと和む。
とはいえ、息子さんの容態が不明なため生きた心地はしなかった。

事故後やり取り

警察官の方々も現場に駆けつけてきて、そこでも事故の状況の聞き取りをされる。

私は助手席なのでまだマシで、運転していた友人のメンタルが気がかりだったけれど、友人ができるだけ責められないように小細工したってどうせバレるし警察をなめてはいけないことはよく知っている。

嫌なことも言われるかもしれないけど、全部素直に話した方がいいから。

「信号が青だったので、まさか飛び出してくるとは疑いもしませんでした。運転している以上飛び出しまで見越して運転する責任があるにも関わらずノーブレーキでぶつかりました。助手席にいてブレーキを踏んだようには思えませんでした」

こんな感じで答えたら、運転手の友人も同じようなことを話したらしく、警察の方がなだめるように私と友人に説明をしてきてくれた。

「無意識でちゃんとブレーキを踏んでたはず、ほら、見て、ここにブレーキの跡があるでしょ?ちゃんと速度落としていたから大丈夫!」その説明に私と友人は正直に反論する。

「踏んでません!」

「だいたいそのブレーキ痕がいつついたか何でわかるんですかっ!!」

「うちの車のとは限らないですよ、そんなのおかしい!!!」

きっと、警察官さんにも何キレとんねんと思われただろう。

安心するようにしてくれたのかもしれないのに、同情不要!!と謎のプライドが私たちにはあったようだ。



「はいはい、踏んでますから。」と、警察官さんにスルーされて、必要なことは済んだので事故車をJAF呼んでレッカーしてタクシーでそれぞれ自宅に戻るように促された。

友人は翌日父親さんに電話をして改めて謝罪の意思を伝えたらしいけれど、思いっきり拒否されたらしい。
でも怒っている感じではなく、友人と私のメンタルを気にかけてくれていて、通院が必要とか何かあったら言ってくださいって感じだったらしい。

心配していた息子さんの容態も、後遺症が残るレベルの重傷で入院は長引くけども命に別状はない、後遺症も日常生活はできるけれど激しいスポーツをしたいとかだと、ハンデになるかもしれない後遺症と聞いて一応は安心する。

本人の体力とか、ちょっとの打ちどころとか、いろんな一瞬がたまたま重なって生死をが決まっているのだから、命が助かったのは奇跡なんじゃないかと思った。

しかも、まだ子どもさんなのに後遺症が残るなんて・・・どんだけ責められてもしょうがないくらいの案件なのにご家族は一切友人を咎めることはなかった。

よくわからない謎の結末

これだけの事故を起こしておきながら、登場人物は良い人ばかりで、すごいラッキーが重なったのだと思う。
それでも、友人は何かしらの法的な処罰的なものは受けることになる。

また呼び出しの連絡があるから待っててほしいと警察官さんにも伝えられていたのだけど、一向に連絡が来なかったらしい。

被害者の父親さんにも何度か連絡をしてみたのだけれど「お見舞いだけは勘弁してほしい」と、謝れば謝るほど追いつめているような感じになったそうで、保険屋さん経由で治療費の事をきっちりとやってもらう以外なにもできないまま終了。

一応、全然この件とは関係ない、自分のプライベートの知人である警察官さんにも聞いてみたんだけれど、忙しいから連絡が来ないだけで待てば来るよと言われていた。

それから3年後。

警察からの連絡はまだ来なかったらしい。

免許を更新したら無事故無違反のゴールドだったらしい。

確かに私は自分にもそうだし、同乗する場合の運転手の違反などにもすごく厳しいし、安全運転しない人だなと判断するとその人ごと苦手になることもあるし、余程の緊急時でない限り2度と乗せてもらうことはない。

これくらい大目にみたら?いちいち厳しいなって文句を言われることもあったけれど、本当に違反は嫌なのだ。

そんな私がこの人はきちんとしている、お手本のような人だと思っていた友人が事故をしたのだからそれもとてもショックだった。

違反していても事故しない人もいっぱいいるのに、この世には神も仏もないし、正直に生きても何も良い事なんてないと悔しかった。

これは本当にあった話だ。

事故から3年後。

警察からの連絡はまだ来なかった。

免許を更新したら無事故無違反のゴールドだった。

少しは救われたのかもしれないが、こうなるとは限らない、が、少しは救われたのかもしれない、しれない…

残念だったのは、車両保険の限定プランって車対車の事故なら車両保険降りるんだけど、自転車は対象外。

友人は1回目の車検がまだのほぼ新車で自転車相手に全損でしたが、保険では対象外ってこと。もし、それを知らない人がいたら今後は気を付けて契約してほしい。

個人的には一般条件の車両保険は高額だし、限定条件にして一般の車両保険入ったつもりで積み立てておく方が得策だと思っているし、自分が車持っているときはそうしていた、とちょっといつもやっているお金のお話のこともしれっと添えておこう(*^▽^*)


ほんと、自転車に車が全損させられるレベルの事故をして、被害者の命が助かって、普段の生活には支障がなくて、登場人物みんな優しくて、謎に3年間お咎めなしって、話が出来すぎていて夢なんじゃないかと思う程だ。

じゃあ、みんな違反せず正直にやっていたらこうなるのか?そんなことはないと思う。

こうして謎の友人のお咎めなしは私だって嬉しいんだけれど、一番は事故をしないことだし、もしものときでも一番は被害者が助かってくれることだ。

事故後、私も友人も、自分たちがどうなるかよりも被害者の容態について心配だったし、運転免許持ってたら違反をしない、交通ルールを守るができないと運転しちゃいけないと思う。
守っていない時点で運転する資格はないのだから。

たまたま、よくわからない結末だけれど、もし結果がこうでなくても少なくとも私は、正直すぎたことを後悔もしないし、運転に対する意識や態度も変わらなかったはずだと言える。

これからも私はきっと正直ストレートしか投げない予定である(^O^)/


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