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【倒産後記④ 地獄の沙汰も金次第】

「倒産するならあらかじめXデーを決め、支払いも遅らせろ。その後の生活費も必要だから、少しづつ資金を社長の個人口座以外にプールしておけ。そしてしばらくは家や会社に戻れないから、居場所を確保しておくように!」
倒産したことのない物知り顔の友人がそう言う。あるある話だ。

金融機関の支援の下、久しぶりに黒字転換した我がスーパーは「信用不安からくる問屋の一斉納品停止」の一撃で突如倒産したためそんな余裕はなかった。というより、もしそう決断したとしても、頑張ってる従業員や長年の取引先やお得意様に対して、潰れるのが分かってるのに作り笑いや嘘でその日までやり過ごす精神力は自分には無い。

破産するのに金が要るなんて思いもしなかった。
金がないから破産するのに…・
結果として申請に必要な費用は1,000万円と言われた。

一文無しの自分とってこれはもはや死刑宣告に等しい。
負債総額17億円に対し、裁判所に予納金400万円+代理人弁護士に同額(税別)個人の破産申請にそれぞれ100万円が必要だという。

友人知人に金の無心をしてその資金を支援して貰ったが、
まさに「地獄の沙汰も金次第」分割や出世払いは通用しない💧

破産処理をしてくれた管財人弁護士が私に囁いた。
(どうやら大学の後輩で私の話を聴いて面白かったと笑)

「小林社長、破産申立ての予納金をお知り合いの寄付で集めたと聞きました。でもスーパーだからクレジットの代金はこれから入金しますよね。それを優先的に予納金に充当することができるんですよ!だから今手持ちがなくても破産申立てができるんですよ!」

なんとまあ…、後輩なら早く言ってよ(^^ゞ
幸いそのクレジットの売上金は、他の債権者に配当されたので無駄にはならなかったが。

「倒産」と言えば、夜逃げ→自◯の連想ゲーム。
それしか頭に無かった自分も、今さらながら様々な「後始末」の方法を知った。今ではソフトランディングも多岐に渡る。経営者が死んでまでお詫びをすることはない。死んだら「死んでお詫びができるか!」と言われるから😅

どんな会社もいつかは無くなる。そうでなくても形を変えていく。
誰でも窮地に立たされることはあると思うが、少しでも早く腹を割って誰かに相談することをお勧めする。

本当に追い込まれると、通常の判断さえ出来なくなる。
打つ手は沢山あるんだから!

恥ずかしいって?言えないこともある?
大丈夫、潰れたら全部バレます。
皆さんはご注意を!(^_−)−☆


※最後までお読みいただきありがとうございます。

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