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【あまのじゃくは前向きに】困難と窮地、苦しみの先にあるもの。

なんだか、とても苦しんでいる人が多いなぁ…と思うようになったのは、いつからだろう。
むかしは何もかもがキラキラとしてて、まわりには「やさしさ」が溢れていた。ぼくは安心して身を任せていた。
あるとき、周りの大人たちが発する重い悲しみとか苦しみの塊が、ぼくに向かって一気に襲いかかってきたような感じを覚えている。
ぼくの中には無いソレらの感情共有を迫られて、ぼくはビックリしたけれど頑張って受け入れ、長い間、他人の苦しみを自分のものとして感じるよう努力していた。

無理は良くない。最近やっと気づいた。どんなに頑張ってもソレを理解することはできないし、一緒に苦しんでも彼らの苦しみが減ることはない。
だから、いまは彼らの苦しみを受け取らず共有もせず、ぼくは小さい頃と変わらない「やさしさ」に包まれてのんびりしている。
苦しみの最中にいる人は、「おまえは自分さえ良ければいいのか」と責める。

困難や窮地は自分が勝手に作り出したもので、そんなものは本当は存在しないんだ。だから苦しみも存在し得なくて、その幻を追いかけても先には何も無い。
それに気づいたら、そばには「やさしさ」だけが残るんだ。
いま世界中にある困難や窮地は、ぜんぶ簡単に解決できることばかりだ。深刻な個人の悩みも、複雑な国際問題も。
それを何度も彼らに伝えてみたけれど、誰も聞く耳を持っていないみたいだ。

そうして、ぼくの大切な人がまたひとり、苦しみの先に何があるのか追及するうちに苦しみの中に囚われてしまった。
もう誰の言葉も届かない世界に行ってしまった。
そういう人がたくさんいる。

ぼんやりとした具体性のない言葉を並べても何の効果もないことは分かっている。
それでも、ここに残しておこうと思う。