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UL登山的文脈で「新しい登拝」スタイルを考えてみた。ーUL登拝(仮)のススメー

「登拝(とはい)」とは

「山と仏」では、新しい「登拝」のスタイルを提案したいと考えています。

登拝とは、神さま・仏さまを拝むために山に登ること。

近代アルピニズムが幕を開けるまでは、古くから日本で大切にされてきた登山のスタイルです。
したがってそこには、長い伝統と厳格な作法や服装が存在しています。
しかし現在、一般に登山を楽しんでいる方がそこに触れることってほとんどないですよね。
しかし今の登山の形を考えると、一般登山者の方と伝統的な登拝スタイル、山岳信仰とに大きな距離が開いてしまっている、というのが私の認識です。

そこで、

伝統的な登拝スタイルや山岳信仰の大切な部分を守りながら、
現代的な登山に近づけた形の新しい「登拝」スタイル


を提案し、
現代の山好きな皆さまが自然な形で、山の神さま・仏さまに心を寄せられるようにしたいと私は考えています。

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「UL」の流行の中で

私、10年ぶりに学生以来の登山を再開しまして、その間全く登山に触れていませんでした。浦島太郎状態の中で、とても驚いたことが登山スタイルの変化です。
中でも驚きだったのが「UL」という登山スタイル。

UL(ウルトラライト)とは
ザックの中身を厳選し可能な限り身軽に出かけ、深く自然と向き合おうという考え方のこと。

私の学生時代は、ハイカットで革の重たい登山靴で30kg~40kgの重たい荷物を担いで登るものでしたから、5kgや10kgの荷物と、これまた軽いローカットの登山靴。
本当に驚きでした。

当初は否定的な視線バリバリ。
だって、重い荷物担いでナンボっていう世界で登山を学んできたので、
違和感ありまくりです。

しかし、登山を再開してから知り合った山友達や、山でお会いする方々の姿を見る中で、
自分もやってみようかなと思いました。
日帰り中心にやってみたところ、身体の負担もないし、体力的にも楽だし、速く登れるし、たくさんのメリットを感じました。
中でも、それが自然と向き合うため、という点に考えさせられるものがありました。

とは言え、
学生のときから親しんできた伝統的な登山スタイルも大切にしたいところ。
私的には、行く山や行程によって選択していこうと思っています。

そこで、なのですが、
この文脈で「新しい登拝」スタイルを提案することができないだろうかと考えました。

つまり、
「伝統的な登山スタイル」や「より荷物を軽くして自然と向き合う登山スタイル」があるように、

伝統的な登拝や山岳信仰の形も大事にしつつ、山岳信仰のエッセンスを用いてシンプルに山の神や仏と向き合う登拝スタイル。

というのが、UL登山の文脈から私が考える新しい登拝の形です。

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そこで「UL登拝」です。

試案として「UL登拝」を考えてみました。定義としては、以下3点です。

1,山の神さま・仏さまを深く感じるため

2,伝統を大切にしながら、オシャレでシンプルなスタイル

3,「安全」や「マナー」登山としての部分も大切に

以上の3点からUL登拝を考えていきたいと思います。

1,山の神さま・仏さまを深く感じるため
一番大切なところ、それは、

シンプルに「山の神さま・仏さまを深く感じる」です。


なぜ、それがイイことなのかを書いておきたいと思います。

私はそれが、私たちの魂の根源を養うことだと思います。
単に心や身体が癒やされるというのではなく、もっと根幹にある部分で癒やされるため。
肉体的に身体を癒やすということなら、家でゆっくりすれば休まりますし、ジムや近所をランニング、あるいは他のスポーツで汗を流してもでも精神的にはスカッとします。
でもそうではなくて、私たちはわざわざ山に向かいます。
なぜ、山に行くのでしょうか。

「霊性」という言葉があります。
WHOでは、霊性という概念を健康の定義に加えることが検討されたそうです。
単に「心」とか、精神的、あるいは肉体的な部分ではなく、
私たちの奥底にある存在の根源的な部分、
何か大きな存在につながる部分が私たちの奥深いところにあって、
それを一番感じることのできる場所、
つまり自然の中や山で触れ、私たちの心の奥底にある部分を養っているのではないでしょうか。
つまり、単に癒やされる・気持ちいいという感覚の先にある、自分の魂と山、自分の中にある仏とが一つになる感覚。

「神や仏を深く感じる」ということをシンプルに、
そして深く感じるための方法、
それが私が提案していきたいことです。

2,伝統を大切にしながら、オシャレでシンプルなスタイル
その上で、新しい登拝スタイルを考えていくのですが「大切なものはちゃんと残し、省けるもの・変えられるものは新しく」ということを大切にしたいです。

UL登拝スタイルの服装で最も中心になるのが「袈裟」「数珠」であると考えています。
この「袈裟」も、袈裟の様式や形に沿っていないとただの布切れでしかありません。
「数珠」も数珠の様式でないと、ただのブレスレットですから「登拝」で持つ物にはなりません。

また、現在も続いている山岳信仰には、もちろんそれを大切に守り、伝統を継承されている方やコミュニティ、文化があります。
その敬意を無くしてしまうと意味がありませんから、
伝統的な山岳信仰に敬意を払い、
そのエッセンスを大事にしながら、新しい登拝スタイルを考えたいです。
反面、伝統な山岳信仰のスタイルは、今の登山スタイルに慣れている私たちにはちょっと近づきにくいところ。

そこで、伝統的な山岳信仰のエッセンスをちゃんと残しながら、
現代の登山者でも「ナニソレ!?カッコイイ!やってみたい!!」と思ってもらえるようなスタイルを提案したいと思います。

3,「安全」や「マナー」登山としての部分も大切に。

登拝とはいえ、山に入る以上は登山として大切にしている部分ももちろん大切です。
たとえば、伝統的な登拝スタイルは服装が木綿であったりします。現代的な登山技術の上で考えると、安全上の問題があったりします。
一般登山者の一人として、安全な登山を最優先で考えることはもちろん重要です。
また、神さま・仏さまはもちろん山そのものですから、
山岳環境にできる限り負荷をかけない、ということも当たり前の考え方ですよね。
一般登山としての部分は、もちろん大切にしたい部分です。

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以上、私がUL登山的文脈で考えた「新しい登拝の形」です。

あくまで試案ですが、
「UL登拝」という形で、新しい登拝の形を考えてみました。
思想的なアップデートや皆さまからのフィードバックなどを盛り込んで、
「UL登拝のススメ」というnoteを完成させたいと思います。
それから、具体的なスタイルの紹介。
服装は何がいいか、道具は何を持っていくべきか、などご提案できればいいかなぁと思います。

私がULに触れて思うのですが、「やってみて良かった」というのが無いとダメだと思います。
「登拝」には、魂の根源が揺さぶられる感覚があります。
だって、何千年も続いてきたスタイルなのですから。
そういう素晴らしい体験がないと、絶対そんなに長い間続いていません。

この素晴らしい「登拝」を現代に合った形で。
是非ご一緒しましょう、「UL登拝」。

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