$GLBE に投資した理由と注目しているポイント
とある方からこういった内容の記事も書いてみたらときっかけを頂いたのでせっかくですので最近新規で投資した銘柄についての所感を簡単にですが書いてみようと思います。
※ 本noteは特定の銘柄の売買を推奨するわけではありません。個人の取引に当たってはご自身で分析で判断をなさるようお願いいたします。
※ 銘柄紹介を主としたnoteではないので同社概要については最後の方に参考程度に記載しています
購入時の狙い
クロスボーダーECの市場自体の拡大(CAGR 27%)と現在のGLBEのGMVでの市場占有率の低さ(0.145%)から十分な拡大余地があると考えました。
2020年の市場規模が$532Bに対して、GLBEのGMVが$774Mです。
COVID19によりEC市場自体に追い風になったのはもちろんですが、クロスボーダーECの成長はドメスティックECを超えており、すでに企業規模の大きくなった地域ECに比べてIPO仕立ての同社のほうが長期的に投資妙味があるという判断もあります。
更に同社の競争優位性としてビッグデータの活用があります。よく聞くワードではありますが、購買活動の一連を巨大なデータベースとし加盟店のコンバージョン率、収益率向上に最適な情報を提供しています。結果として、直近一年では既存加盟店の売上が前年比で70%以上増える結果に結びついています。より多くのトランザクションが生まれることで導き出される情報や示唆はより優位なものとなります。GMVの拡大に伴い、より強化されることが期待できます。
また、Shopifyが同社の株式の6.5%を保有するパートナーであるという点も見逃せません。Amazonなどのマーケットプレイスからブランドが確立している企業は離れ、個別のECサイトを持つケースが殆どです。その中でこの提携は今後も大きくなっていくことを期待させます。
上記の理由から大きく成長している同社をWatch Listに入れている最中、7月上旬の相場全体の下落を受けたところでちょうど20日移動平均線で反発する形だったので最終的に購入に至りました。画像赤丸あたり。
現在の保有理由
元々、市場拡大の期待とその中で大きな存在感を出していくことの確認には中長期の保有を念頭に購入した銘柄というのもあります。
8/6に大きく下落したため含み益は20%程度に留まっていますが、短期的に30%以上上げたにも関わらずまだ保有を続けている理由としては8/16に予定されている決算で、継続的かつ将来的な成長を示し続けることができるのかという点を確認してから買い増し、利確等の判断をしたいと考えています。
企業に期待する点
後述する重要なKPIであるGMVとNet dollar retention Rateを拡大する流れを継続できるかという1点に尽きます。
最近ではユニクロも顧客に加わった他、多くのラグジュアリーブランドも利用している同社のプラットフォームですが、継続的な成長には有力な新規加盟店の拡大と既存加盟店の売上拡大の両輪を回していくことが不可欠です。それを達成するためのActionやPlanについて注視していく必要があります。
また、次項のリスクのところでも記載しますが、上位10社の加盟店の売上が37%を占めているという現状があります。特に1位が18%を占めています。有力な特定加盟店がいることは現状好ましいですがリスクにもなりうるため、上記の両輪を回すことで特定加盟店への依存度の低減が必要不可欠と考えます。
売上の地域性として下記の通り。APACの売上が今後伸びていくかにも注目しています。(全7拠点のうちアジア拠点は日本のみ。ギンザSIX内)
英国の割合は58.8%で、北米が25%、EUが15.6%、イスラエルが0.6%
懸念点
上述した、特定加盟店への依存度の高さが最大のリスクであると考えます。F-1を見る限り、経年で低下傾向にあるものの10社が37%占めている状況は業績を大きく左右される可能性があります。
以上、簡単ですがGLBEについての投資理由から今後の着目点について綴ってみました。そもそもGLBEとはなんぞやという方向けにまとめようかとも思いましたが超概要のみで力尽きました。途中までですが以下もよかったら御覧ください。
参考)$GLBE Global-E とは
Global-E Onlineは、イスラエルのペタティクバに本社を置く会社です。
2013年にAmir Schlachet、Shahar Tamari、Nir Debbiによって設立され、現在は世界7カ所のオフィスで事業を展開しており、米国、ヨーロッパ、アジアの何百ものグローバル小売業者やブランドからパートナーとして選ばれています。
2021.5.12にナスダックにIPO、主幹事は、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ジェフリーズ等が名を連ねます。
Global-E Onlineの会社ミッションは、グローバルな電子商取引を「国境を越えた」ものにすることで、ローカルに販売するのと同様の取引を簡単にグローバルに出来る事を目標として掲げています。
Global-eは、グローバルな消費者向け国境を超えたECを可能にし、促進する世界有数のプラットフォームです。
@RitzCapital さんのブログの引用です。コンパクトに要点がまとまっており、企業概要の理解にはもってこいでしたので紹介さえてもらいました。
越境ECやクロスボーダーECなどと呼ばれる、自国以外の外国を対象としたECを行うための "プラグ・アンド・プレイ "のプラットフォームを提供する企業です。具体的には下記のような機能をサポートしています。
・25カ国語以上のローカルメッセージング
・100種類以上の通貨での購入
・150以上の支払方法に対応
・多数の配送オプション、返品対応
・輸入制限などの規制対応
・輸入関税や税金
本業で海外でのビジネスを検討したことがありましたが、上記のいずれも専門職無しには一カ国の検討も進まないような内容です。
参考)$GLBEのビジネスモデル
大まかに二通りに収益モデル
1. サービス料 (約35%を占める)
プラットフォームを介して取引された金額に対しての割合。
2. フルフィルメントサービス(約65%を占める)
加盟店の商品を顧客に届けるために必要な配送などの各種サービス。オプションサービスであり、利用に応じた請求
参考)KPI
GMV
プラットフォームを介して取引された総額
Net dollar retention rate
既存加盟店のGMV成長をはかる指標
GMVを拡大するためには、新規加盟店を増やす、対象国を増やす、既存加盟店の売上を増やす(=Net dollar retention rateを高める)といったActionが必要
F-1
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