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文化と美術

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主に日本の文化と美術について書いた記事を特集。
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#わんだふるぷりきゅあ

アートについて

下記は『アートがわかると世の中が見えてくる』(前﨑信也、IBCパブリッシング)という本からの受け売りである。  1 昔から文化・芸術・学問の発展にはパトロンの存在が大きかった。古く奈良時代は国家そのものがパトロンであり、平安時代は貴族、中世は武家、近世は大名や町衆、近代は実業家。寺社に至っては近代に入るまでずっとパトロンであり続けた。 今はどうかというと、パトロンが存在せず、芸術家の自助努力によるところが大きいと思う。国家(政府)は主に学問の世界において、逆に締めつけるよう

『わんだふるぷりきゅあ!』についていろいろ考察してみた

今年放送している『わんだふるぷりきゅあ!』は人と動物の交流がテーマになっている。 『わんだふるぷりきゅあ!』にはニコガーデンという異世界が登場するが、ふとYouTubeで動画を見ていたら、ニコガーデン=他界(あの世)という考察が流れてきた。ペットが死んだときの「虹の橋を渡る」という表現からの連想のようだが、いろいろ気になる考察である。ニコガーデンにはすでに絶滅した動物もいて、それがこの仮説を有力にしている。もっとも、他界というのは死後の世界だけではなく、神々が住まう高天原も他

わんだふるぷりきゅあ!に絡めてオオカミを語る

【注意書き】 本記事には『わんだふるぷりきゅあ!』のネタバレを含みます。 【本文】 『わんだふるぷりきゅあ!(以下「わんぷり」と表記)』は動物と人間の交流がテーマで、敵がオオカミであることが途中から示唆されていた。2025年1月12日の放送でラスボスであるガオウの正体が明かされたが、オオカミではなくヒトというのは意外だった。ただ、正体がヒトだったことで、ますます「どう決着をつけるか」が気になるところではある。 オオカミが絶滅して久しい今、生態系も大きく変化しているし、人の意