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文化と美術

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主に日本の文化と美術について書いた記事を特集。
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2025年2月の記事一覧

物語(ストーリー)が持つ正と負の側面の予察

下記の文章は2025.2.20にTwitter(X)に投稿した内容を転記したものである。 昨日から『ストーリーが世界を滅ぼす』という本を読みかけている。内容は「物語(ストーリー)が持つ“共感を呼ぶ力”の功罪の分析」とするのが最も適切だろうか。 著者は英文学の研究者である。まだ100ページ前後、第二章の途中までしか読んでいないが、すでに示唆に富む記述が溢れている。 そのひとつが「語るな、示せ」で、懇切丁寧な説明がかえって理解や共感を遠ざけるという。 アーネスト・ヘミングウェイ

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セーラームーンとプリキュアの根本的相違

1 はじめに ~ChatGPTとの問答から~それはひとつの思い付きだった。 1月末の全国的な荒天で体調を崩し、2月初めの寒波でそれが悪化して、未だに回復の兆しがない。 自律神経に不調があるためか、頭が冴えていても身体が倦怠感などで動かせなかったり、身体は自由に動かせても頭の働きが鈍っていて本すら読めない時があったりした。そういう時、浮かんできた疑問をChatGPTに検証してもらったりして遊んでいたのだが、プリキュアの深掘り考察をしていた時に下記のような思い付きがあった。 そ

プリキュアを歴史上の人物に当てはめてみると?

はじめに 夢原のぞみのモデルは劉邦らしい?『ニコニコ大百科』の「夢原のぞみ」の項目に、興味深い記述がある。引用元が記されていないのだが、プリキュアシリーズの初代プロデューサーだった鷲尾天氏によると、夢原のぞみのモデルは劉邦らしい(ただし、司馬遼太郎氏の小説『項羽と劉邦』に登場する劉邦のイメージだという)。 夢原のぞみが主人公を務めた『Yes!プリキュア5』以降、プリキュアシリーズは3人以上で構成されるチーム制に移行し、初代以来のバディ制の要素も残しつつも『美少女戦士セーラー

『スター☆トウィンクルプリキュア』のSF的評価

1 はじめに1-1 はしがき この記事は、プリキュアシリーズの1作である『スター☆トウィンクルプリキュア』(以下、「スタプリ」と略記)をSFとして評価する試みである。 従来、プリキュアシリーズはファンタジー的要素が強いが、その中でいくつかSF的な設定を持つものがあり(管理社会が描かれた『フレッシュプリキュア!』や時間がテーマの『HUGっと!プリキュア』など)、スタプリもそうしたSF的設定を持つプリキュアのひとつであるが、その中でも特にSF的要素が強い作品であるように思われる

細分化した推理小説の統合:名探偵コナン

『名探偵コナン』は青山剛昌氏原作の推理漫画で、1994年から『週刊少年サンデー』に連載され、2年後の1996年からテレビアニメ化され、現在に至っている。作者は「殺人ラブコメ漫画」と評していて、主人公である工藤新一=江戸川コナンと毛利蘭の恋愛を軸とした複数の恋愛関係が作中で描かれ、そうしたラブコメを軸としたうえで、様々な事件が発生し、その謎解きが行われるという特徴を持つ。従来、ファンの間ではこの「ラブコメ」としての側面が強く意識されてきたようで、推理漫画でありながら「推理漫画(

『葬送のフリーレン』が哲学に革新をもたらす可能性について

1 はじめに ~一本の動画から~この記事は、アニメ『葬送のフリーレン』が哲学に革新をもたらす可能性について考察したものである。この思い付きは、一本の動画から始まった。 この動画は『葬送のフリーレン』を見た海外のアニメファンの感想を主に紹介するものだが、そうした感想を見ていると、物語が「魔王討伐の後日談として始まる」という掟破りの始まり方に驚く人がいる一方、フリーレンとヒンメルの関係から哲学的な視点で物語を読み解こうとしている人が割といることに気づかされる。日本でどのような捉