見出し画像

高齢期の暮らしの動向の変化

先週に引き続き、今週も本部より厚生労働省による令和6年版「高齢社会白書」から高齢期の暮らしの動向が送られてきたのでお知らせしたい。

今回は就業状況、健康寿命についてと、インターネットを活用する人が増加傾向にあるということが大変興味深かった。

年齢階級別の就業率の推移

10年前に比べて、どの階層でも右肩上がりである。

内閣府第1章 高齢化の状況(第2節)第2節 高齢期の暮らしの動向 より


特に、65歳以上の就業者数を見ると20年連続で前年を上回っ ており、就業率については10年前の平成25年と比較して
65~69歳で13.7%
70~74歳で10.8%
7 5歳以上で3.2%
それぞれ伸びている。

健康寿命(日常生活に制限のない期間)と平均寿命


健康寿命と平均寿命の推移 より

健康上の問題で日常生活に制限のない期間は、令和元年時 点で男性72.68年、女性75.38年となっており、そ れぞれ10年前(平成22年)と比べて、
男性2.26年
女性1.76年
延びている。

インターネットの利用率

今回この数値が一番興味深かった。

利用者の年齢階級別インターネット利用率 より

こちらは「過去1年間にインターネットを利用したことがあるかについて、利用者の年齢階級別に増加率を9年前と比較」したもので、
80歳以上が37.2ポイント増と最も大きく、次いで70~79歳が35.0ポイント増となっており、インターネットを利用する60代以上の者が特に増加傾向にある。

医療従事者としてもこの数値は見逃せないもので、今まで利用者の年齢層を考えると広報媒体は紙ありき、で考えていたが、こちらも少しずつ変化させていかなければならないと感じる。
高齢化になり65歳を過ぎてもなお現役の人が増える中で、情報を集めるツールとしてインターネットの使用は今後も増えていくと予想される。
病院は高齢者の割合が多いのでネットでの周知は届かないと思っている節があるが、こういった思い込みが広報の邪魔をしているのかもしれない。

この結果から見て、やはり思い浮かべるのは「認知症」リスクだ。
認知症の新薬も活用されているが、増加傾向にあるのは間違いない。
内閣府 健康・福祉

別で気になったのが、就業率や健康寿命が伸びて、どんな職業に就いているのか、職種などの割合だ。
就業率が伸びているということは高齢向けのお仕事斡旋業者なども増えているのかもしれないし、それこそインターネットを使用して探しているのかもしれない。
そういった背景を探っていくことも興味深く、社会で今何を求められているのかを知るきっかけになるかもしれないと感じた。



いいなと思ったら応援しよう!