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【the Guitar Geeks 】弦の違いによる音の違いを比較してみよう!

こんにちは、ギタリストのYamatoです。
今回はYouTubeにてアコギで各種弦の音の違いについてどのくらいの違いがあるのかを公開いたしましが、動画内で紹介した弦に対して感じた・思った事などをnoteにまとめてみました。

ギタリストにとって弦やピックなどの消耗品が一番気軽にカスタマイズでき、それなりに音のキャラクターも変わるので(特にアコギの弦だと半分近くは弦による物だと考えています)、なかなかお気に入りの弦が決まらなかったり、お気に入りの弦は決まっているけども出音に変化をつけたいけどどうしよう?とお悩みの方にご参考にいただければと思います。

ちなみに今回使用したギターは廃版ですがAriaのTG-1というエントリークラスギター(薄胴・カッタウェイ仕様)、マイクはAudio-TechnicaのAT2035とこれまたコンデンサーマイクのエントリーモデルでローカットは使用せずそのままの音でDAWに取り込みました。
プラグインは各トラックにスペアナ・マスタートラックにゲートとリミッター(音量レベルをなるべくそろえる段階でピックアルペジオの一部がクリップしてしまいた…)はかけているので少なくとも85%以上は未加工の状態です。

一応万人がお手軽に試せる物でセルフ録音したので、ご自身でこの手法で試してみたい方もフリーソフトなどを駆使したら2~3万円くらい(中古PCも一緒に買うなら5万円前後)でほぼ同じ比較環境が整いますので、気になった方はぜひお試しください。

マイク

ミキサー

インターフェイス

Elixir NANOWEB 80/20ブロンズ Custom Light .011-.052

E.D.GEAR EAGS10 アコースティックギター弦/010-047

GHS VN-XL VINTAGE BRONZE - Extra Light 011-050

GHS IB20X INFINITY BRONZE - Extra Light 011-050

・ストローク編


この項目については、Elixirと新品弦3種だとはっきり違うけど、新品弦はそれぞれ比べても微妙な差はあるものの、演奏ニュアンスや録音環境によるところも関係しているので、正直「どれが一番か?」という問いに対しての決め手には欠けてしまいました。

後述のアルペジオのほうが、より各モデルによる違いを感じられたので、これは複数の弦がほぼ同時に鳴っているのが要因(言い方は悪いですがいろいろな音が同時になっているとごまかしが効きやすいので)なのかなと思います。
※あとアルペジオよりも音量を出しやすく、ギター本体(薄胴の影響も大きい)の出力レベルが頭打ちになっているため、マイクで拾う(耳で聞く)段階では、すべてコンプでパツパツに圧縮されて音源いるのに近い現象。

使い古したElixirもグッとくるものは有ったのですが、ここ一番のレコーディングやライブの際に「安定してその弦(良い具合にへたった弦)を用意できるか」という問題と「うまいこと使い古した状態でライブ本番中に切れるリスク」を踏まえると、私個人的には薄胴アコギでストロークスタイルの演奏の場合、新品の弦さえ張っていればOKくらいの緩い結果となりました。

・ピックアルペジオ編

・Elixir(死にかけ)
よく言えばマイルドな音色(周波数で見るとほかの3種に比べると4.5kHz~7kHz 辺りが控えめだけどなぜか3.5~4.5kHz辺りは4種の中で1番出てるっぽい???)で、各種新品弦はキラキラした音ですが高音域が削れ130Hz~4.5kHzがほんわか出ていることで、ちょっとコロコロ(ポロポロ)としたキャラクターになってました。

・E.D.Gear
正直な話値段も値段で(‘20.10月現在税込み420円)なので格安弦の使用経験から「とりあえずギターに張れてチューニングができればいいだろう」レベルだと思っていましたが、ほかの3種類に比べるとやや細いのもありアコギを弾いてる感のあるギラギラした音色(5kHzより上が気持ち強めなのが私の持つアコギ弦へイメージなのかは謎ですが)でで、なかなかに有りな選択肢だと思いました。
ギラついている分他よりもストリングスノイズが出やすい(気になりやすい)感じがしましたが、ほんの少し演奏中にストリングスノイズを狙って出せるならよりアコギ感が出るというポジティブにもネガティブにもなりえる特徴かと思います。

・Infinity Bronze
コーティング弦なので、高音域がやや抑えられて(それでも5kHz~10kHz辺りは非コーティング弦と似た感じ)中低音域~中音域が非コーティングの新品2種&エリクサーよりも出ている雰囲気で(スペアナを見てもそこまで大差はない?)、薄胴アコギでも全域が程よく出て入る印象です(EQ掛けてないけど、ミックス後っぽい印象の優しいドンシャリ風?リスニング向け?)。

・Vintage Bronze
これはすごく期待をしていたのですが(エレキ弦でお気に入りメーカーのため)、Vintageと冠しているようによく言えば「枯れた渋めの音」ですが、私は「なんか細すぎるかな?」と感じました。
薄胴のギターではなくドレッドノートとかの大きめというかアコギ界隈では一般的なサイズのギターだと胴鳴りがいい感じに出て、いい感じのアコギらしい音がしそうな予感もしています。
※スペアナの映像を見てもらったらわかりやすいと思いますが、Vintage Bronzeは他の新品弦2種に比べると波形に山と谷が各所に表れているので、私はなるべくなだらかに出て入る方が好きなのかも?

・フィンガーアルペジオ編

・Elixir(死にかけ)
これが意外と面白いというか好みというか「使いどころによってはありでは?」と思いました、ピック弾きから指弾きに変えたのでよりコロコロ(ポロポロ)感が出て「一般的にイメージされるアコギの音なのか?」という問いには「???」ですが、ナイロン弦ギター(クラシックギター)とも違うしこれはこれで、今後の人生で使いどころがありそうな可能性を感じてしまいました…(使いたいときに同じ状態まで使い込まないといけないのが悩ましいところ)

・E.D.Gear
これはほぼピック弾きの時と変わらず、ギラギラ感とストリングノイズの2点が印象的。
Vintage Bronzeもそうですが非コーティング弦は弦の押さえる指と、ピッキングする指にも若干の食いつき(引っ掛かり具合)があるのですがそれもまたアコギ感として個人的にとらえています。
ピックよりアタックの高音域は控えめになった(フレットや指板に当たった時は除く)のですが、それでもギラギラ感が前に出ているのかちょっと低音域が物足りない?(これも薄胴から大きめギターに変えると良さそう)。

・Infinity Bronze
ピックだろうが指だろうがそこまで変化がない安定した音色(悪く言えばニュアンスが出ない)印象です。
悪い印象のニュアンスが出ないは99%演奏者本人の腕前なのですがね…w
なのでライブのセットリストの関係でピックと指弾きが頻繁に変わるセットリストの時、ギターは1本で行うけど音質の変化を良しとしない方はちょうどいいかもしれません。
あとコーティング弦の恩恵として、ピッキングする指の弦離れはスムーズに感じました

・Vintage Bronze
先程のピックアルペジオとほぼ同じく物足りなさを覚える印象ですが、E.D.Gearよりも両手の指共に食いつき感は控えめな感じがして、ソフトタッチは割とし易かったです(これが当日最後に録ったテイクなので、疲労と終わりが見えテンションが上がってしまいだいぶラフな演奏で申し訳ないです…)。

・ざっくりとしたまとめ

以上全4種に対する個人的な感想でしたが、最終的なお気に入りを選ぶとしたらE.D.GearかInfinity Bronzeの2択で迷っています…
個人的なアコギっぽい音はE.D.Gearのほうがより〈らしい音〉がしますし(非コーティング弦だから?)、ロックやメタルなど他の楽器が低域をひしめく(エレキギターも含む)ジャンルの楽曲の中で分離感も出しやすいかな?と思いました。

Infinity Bronzeは単体(EQ加工無し)で単体でも(ソロギターだとちょっと寂しい?)アンサンブルに混ぜてもオールマイティに使えそうな大体好みの音がサクッと録れたので、この2種類で決めかねています…
金額的にもそこまで高価なものではないので、演奏する楽曲の雰囲気に合わせて使い分けの予感がしていますw

それと個人的に期待していたVintage Bronzeですが、今回は求めていた音じゃなかった感があるので、今後まとまった額の収益が入れば太めのゲージとか今回のよりボディの大きなギターで再度比較してみようと思います。

※補足
Infinity Branzeのコーティングに関しては「言われたら確かにコーティング弦の手触りだね」位で、そこまでヌルヌル感はなかったです。
それと芯線が金色なので見た目でテンションが上がります(シルバー系のプレーン弦に見慣れているとちょっと目視しにくいですが…w)。

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※他の弦の写真は作業時間の関係で撮るの忘れてましたが、この金色具合だけは皆さんにお伝えしたくて撮りました!w

今回はあまりメジャーではないところの比較となってしまいましたが、今後MartinやD'Addario、ERNIE BALLなどのメジャーどころのアコギ弦の比較やエレキ弦の比較もしていきたいので、ご自身で比較動画/比較音源作るのがめんどくさいなぁ~と思っているけど結果だけ気になる方は、首を長ーくしてお待ちください!
※ちなみに記事は無料公開で続けていこうと思いますが、数百円でもサポートいただけますと比較用アイテムの購入資金になりますので、動画や記事の製作着手が早まりますよ(ゲス顔)

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2020年10月現在、私はオンラインがメインですが個人レッスンを行っており、2020年中には対面レッスンを開始するために計画を進めております。
もしよろしければ一度ご相談だけでもいただければ幸いです。

実施しているレッスンの詳細はこちらをご参照ください。

それと「こいつのレッスンだと不安だな…」とお考えの方は、小林信一さんが運営しているONLINE MUSIC DOJO内で、私も所属している全国ONLINE GUITAR LESSONには様々な先生がいらっしゃるので、気になる先生を探してみるのも良いかと思います。

2020年10月から、Twitterにてフレーズリレーという企画が開催されたので、「#MusicDOJO #ギター講師リレー #StayGuitarHome 」で検索していただけると各先生の特色が分かるかと思いますので、ぜひ一度検索してみて下さい!

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Yamato@自称ミュージシャン(実質無職)
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