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Alexi Laihoというギタリスト。

こんにちはギタリストのYamatoです。
2021年1月4日に飛び込んできた訃報で、Children of Bodom〜Bodom After Midnightの中心人物であるAlexi Laihoが2020年12月に亡くなっていたとマネージメントからアナウンスが流れました。
(私はTwitterで速報を見ました)

最初に書いておきますが、私もそれなりに彼のギタープレイに憧れを持つギタリストですが、私よりも彼の事を尊敬し彼のようになりたいと言うギタリストは多くいらっしゃると思います。
そんな熱狂的なファンからしたら「ニワカは黙ってろ」と言われるかもしれませんし、自分でも「誰よりも私が彼の全てを研究した」とは思って無いですが、世代的に彼の躍進劇をリアルタイムで経験してしまったので、多かれ少なかれ影響は受けています。
※それについては自分でも少し驚きを覚えるくらいです。

・Children of Bodom(Alexi Laiho)を知るまで

2021年で35歳になる私ですが、彼がChildren of Bodom(以下CoB)でデビューしたのが1997年(日本は翌98年)で、当時はまだ小学生でした。
その頃はメタルどころか洋楽と邦楽の違いも知らないですし、なんなら自分が楽器をやるなんて思ってもいない時期です。

しかしなんの因果かギターを始め、好みの音楽もJ-POPからRockへRockからMetalへと、より尖った物を求める若者の習性もあり、今から約20年前まだYouTubeはおろかインターネットのコミニュティも無いような時代に、同じようなジャンルの音楽が好きな友人からの「CoBってバンドカッコいいぞ」と言う情報をもとに、2004年頃に2003年発売の4th「Hate Crew Deathroll」を初めて聴いた時の感想は「歌が耳障りやな…w」と言うレベルであまり刺さらなかったんですよ…(当時は正統派のメタルバンドばかり聴いていたので)

それでもギターがめちゃくちゃヤバいし、『聴いたこともない音楽』という未知との遭遇的な感じで頻繁に聴いてました。
そうなってくると「いや、このバンドヤバいな?」って思うようになって、当時行きつけだったメタル専門のCDショップで中古を探し(本当のファンならバンドに還元できるよう新品を買うべきなんですが…)、2ndの「Hatebreeder(1999年発売)」を購入。

4thで違和感を覚えていた歌にも聴き慣れている事と、2ndが当時(98年もそうですが2004年ごろでも)革新的な音楽性だった事もあり見事なまでに無事ハマりましたw

その頃は耳コピもできないし、ネットでTAB譜が無料で公開されていないどころか、マイナーな洋楽メタルバンドのバンドスコアなんて売って無かった時代なんで、必死にコピーしようとしましたが撃沈しました…
なのでヤングギターの本誌で特集やインタビューがある号や、100%アレキシライホ的な分冊(?)などが中古で出てないか古本屋を巡っていました。

それでいざ念願のTAB譜を購入しても弾けるわけがないんですよw
もうホントにね、メタルを聴いて楽器を始める(始めようとした)人あるあるなんですけど「好きな曲(やりたい曲)が弾けるまでの年月がとてつもない」です…

今だから感じている事ですが、彼のプレイは奇数符も少なくいわゆる気合一発詰め込みシュレッドも少なく、練習しやすいフレーズがとても多いと思います。
※Alexiよりも前の世代のギターヒーローで言うところPaul Gilbert的な、かっちりしっかりとしたリズムが多く、クラシカルでメロディアスなフレーズでリズムが取り易い、という私の需要に供給としては問題ないどころかお釣りが出るくらいです。

※※※ここから熱心なファンから怒られそうな事も書きます※※※

そんなこれ以上ないくらい弾けるようになりたい&練習用としても最適なフレーズが多いですが、それと同じくらい「別に求めてないオールドスクールなペンタトニックフレーズ」もAlexiは多用しています。
それとクロマチックフレーズなどの「ちょいちょいアウトしてるフレーズ」もあったりして、すんなり聴こえないフレーズなんかもあったりします。
※それがAlexi風味と言われればそれまでなんですが、私は苦手でした。

それとCDとライブでは、ギタープレーの精度に差が大きくあってゲンナリしました…
それも私がハマり始めた時期(2004年頃)のCoBは「フィンランドにやべーのがいるぞ!」ってところから「ついに北米ツアーやるらしい!」「世界最大級のメタルフェスにも出るぞ!」というCoB快進撃の真っ最中で、Alexiはオールドスクールなファッション(ブラックレザーにガンベルト)からニュースクールなファッション(パーカーにカーゴパンツ)に見た目が変わり、その見た目の変化の影響なのかデビュー当時はそれなりに高い位置でギターを構えていたのですが、私がCoBにハマり始めたころはギターを低い位置で弾くようになって間もないころだったので、まだ精度の修正が途中段階だったと思われます。
※あとあの頃のAlexiはライブ中でもアルコールを飲みながら演奏していたのも多くその影響も大きいと思いますw

けれどもライブでCDの再現性を求めるよりも「いかに尖っているか」が重要なジャンルなので、むしろその荒々しく尖り続けた結果が【ギターヒーロー】として周知される要因だと思います。

ちなみに2006年のライブと2019年ではギターの位置と服装が変わっている(戻っている?)のが分かります。

・2006年

・2019年

戻っている?と書いたのは超初期の頃に近くなっていると感じたからです。

・2001年?

そしてこの2001年の何がやばいって、所々で照明の当たっていない立ち位置でもえぐいギターソロ弾いているんですよ…
これ一度経験したことある方ならお分かりいただけると思うんですが
①暗くてフレットポジションが分からない(パニック)
②それとなく弾くも弾こうとした音と違う音が鳴る(パニック)
③フレーズ終わりまでには何とかしないといけない(パニック)
こんな感じで頭の中が大パニックなんで、さらっと弾いてるAlexiの弾き込みの質と量は計り知れないものだと思います。

・もはや老害的な見かた

Alexiがデビューを果たした2000年前後はギターシーンでも大きな転換期だったと思います。
それまでのギターシーンでは「スウィープは大技」位の限られたスキルを持つギタリストが使うテクニックでしたが、彼の登場以降(もちろん他のギタリストの影響もありますが)は「スウィープはギタリストの嗜み」くらいカジュアルに使われるようになったと思います。

私も80年代や90年代の音楽を深く掘り下げているわけではなく、上澄みを聞きかじっている程度ですが、2000年以降はド派手なメタルバンドに限らず【ザ・商用ロックバンド】みたいなジャンルでも、スウィープは自然なテクニック(もはや必修レベル)になったと思います。

それと、2000年以前のスウィープは「コード進行に合わせて、各コードのコードトーンに合わせて連続的に行うスウィープ」みたいに「俺はスウィープ出来るんやで!どやぁ!」的な使い方が主流でしたが、2000年以降は連続的に使うのではなく「ポジションチェンジを目的としたスウィープ」のような「おそろしく速いフレーズ、オレでなきゃ見逃しちゃうね」くらい様々な場所に散りばめられる使い方が増えてきました。

この様なスウィープは、ジャズ・フュージョン・ソウルなどのオシャレなジャンルではよくある使い方(経過音として)だと思いますが、ことメタルに限ると2000年を境に爆発的に広まったと思います。

Alexi風のペンタフレーズについては先述の様に私は苦手だったので割愛させていただきます…
が、いわゆるネオクラと呼ばれる古典的な音楽を、よりモダンな感じ(それでも2021年から見たら約20年前)に仕上げる要因となった上記の様なテクニックであったり、そのテクニックの使いどころはAlexiの登場以前と以降でガラッと変わったと思いますし、私もその点に関しては大きく影響を受けています。

・最後に

熱狂的ファンから見ればニワカもニワカな記事でしたが、世代的に全く影響を受けないのが困難なくらいAxeliは影響力の大きなギタリストなので、自分でも思ってる以上に影響を受けていると思います。
※逆にみんな好きすぎて「いや、俺そんなにCoB好きじゃねーし」みたいな空気を出す時期もありました。

けども1月4日に訃報を見てから「Alexiが自分に及ぼした影響」や「自分はAlexiをどう捉えていたか」という事を考え始めたら止まらなくなり、記事にして考えをまとめるという行為に至り、その結果として「特に公言しているわけでもないけどかなり影響を受けていた」事が分かりました。

それこそ2004年にギターにハマり始めた時期に、ギターキッズを”悩殺”するには十分すぎるくらいのDimebag Darrellが亡くなるという事件がありましたが、その頃は影響を受けるも何もギターを始めたてで、ただただシンプルに「カッコいいギタリストを見つけたから、目標にしていこう!」というくらいの影響力だったので、今こうやってリアルタイムに自分が見聞きし影響を受けたギターヒーローが亡くなるという実感しました。
※もちろんDimeが亡くなった時も相応のショックを受けてますが、そこに関してはリアルタイム世代の方からしたら「ニワカどころか全然なっちゃいねぇ」と言われるくらいです…

ESPのシグモデルを新品で買ったり、来日ツアーを全通するようなファンからしたらゴミみたいな人間が書いた記事だとは思いますが、そんな私でも影響を受け尊敬をしていたので、今回はもやもやした気持ちもありAlexiについて書き連ねてみました。

R.I.P Alexi Laiho

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Yamato@自称ミュージシャン(実質無職)
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