写真で全ての事は伝わるか
少し前に「日本ではアートの見方を教わらない」という事を耳にしました。
確かに学校の美術の授業は「作品を生み出す場」ではあったものの、「作品を見る場」ではなかったように思います。
僕は写真の構図の勉強がてらに絵画を見るようになりましたが、確かに「正しいアートの見方」というのを教わっていませんし、自分の”構図の勉強”というのが正解だとも思えません。
大半の人を美術館に誘っても「何が楽しいの?」と返ってくるのですが、(僕を含め)そもそも楽しみ方を知らない というのが正しい答えでしょう。
アートの楽しみ方というのは、その背景や想いなど、描かれた裏にどんな物があるかを知る事も重要だそうで、「確かにこれは写真にも通じる所がある」と思っていました。
背景や想いを作品から読み取るのはかなり高度な知識が必要ですが、美術館などでは作品の情報は文字としても掲示されています。
そういった掲示物から読み取る情報だけでも、確かに作品の見え方は変わってきます。
写真にも同じ事が言えると思っていて、サンプルになりそうな事があったので紹介します。
下の写真は僕の好きな写真家 中西敏貴さんのInstagramの投稿。
投稿にはハッシュタグのみ記載で、特に説明は書かれていません。
一方、同じ画像でnoteに投稿した写真は下です。
タイトルが付いている他、少し説明が加わっています。
短い文章ですが、写真に深みが増したように思いませんか?
内容の短い本題となってしまいましたが、写真で全てを伝えるという事は可能でしょうか?
ありのままを写す写真ですが、ありのままが全てではないのではないでしょうか。
最後になりますが、写真とテキストという事で米 美知子さんの書籍を紹介します。
米さんの風景写真28枚とそれに繋がる28編の詩がセットになっています。
写真における文字の重要性を気付かされる1冊です。
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