古い魂
グラスの氷がゆっくり溶けだす音を聴いている。
この苦味は孤独や悲しみを噛み砕くように自分の中の心配事を漣だたせる強さを持つ。
その揺らぎを生み出し、
揺らぎを静かに見守るのも僕だ。
そう、僕の孤独だ。
大人気ない大人のふりをした子どもたち。
君たちには観えているのだろうか?
君たちが正しいと思う道は、僕から観たら厳しく、そして茨の道のように観える。
困難に向かって葛藤しながら進む道は、実は君たちが作り出している道だ。価値観だ。君たちの魂がそうさせるものだ。
その作り出している道に僕はもういない。
そして周りの子どもたちをその価値観で見定めるのは止めてほしい。
君たちの道は君たちが歩けばいい。
マッカランの氷が静かに溶け出す音を聴いて、僕は今を楽しむ。
今を生きているから。
ララバイさよなら、愛しき白い正人たち。
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