「妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~」レビュー。この作品に正しいタイトルをつけるとしたら「もともと精神病を患っていた私が治ったと思って旦那に子供が欲しいと楽観的におねだりしたら妊娠をきっかけに再発して死にたくなった~産褥期精神病~」 #感想
【 実際に閉鎖病棟に入院歴があるものです 】
ナースさんや医療関係者の方の批判なども多いと一部のレポで拝読しました。
この漫画で、3年前に約半年医療保護入院をしていた辛い日々を思い出すと同時に、
これは体験した人にしか到底分かりえない感覚と
自身の力ではどうしようもないれっきとした病気だということを再認識しました。
知覚や思考や体への指令は脳が行なっているというのは今や誰もが知る事実という認識なのに、
こと「精神病」という 外見や検査等では分からない症状には偏見や蔑みの目が容赦なく向けられます。
その脳が病気で錯乱し、
幻聴や幻視、幻覚や妄想や強迫観念に踊らされる恐ろしさを想像したことはありますか?
牢獄のような粗悪で陰湿な閉鎖空間で、
止まない苦しみに助けを求めても冷たく無視される孤独感は本当に死にたいと思いますよ。
もっとこの病気の深刻さと患者達への酷い扱いを世間に知らしめて、
少しでも治療に役立て悲痛な思いをしている人達を救いたいです
ちょうどこの時期に精神科の閉鎖病棟で働いていました。
本当にこの漫画の通りの目を疑うような対応が患者さんに対して行われていました。
誰かのレポに「盛りすぎ」とか「ナースを偏見の目で見ている」とありましたがそんなことはありません。
作中にもある通り病院にもよりますが、実際にこのような劣悪な病棟はあります。
作品にはちゃんと全ての看護師がこうではないという表現が盛り込まれていますし、
作者さんは自分でできる努力は全てしているし周りに感謝もしています。
それなのに一部のみを切り出して甘え過ぎだ被害妄想だと作者の人格を攻撃している
このレポ欄のナースたち…
ご覧の通り一人や二人ではありません。
これが現実なのです。
精神科看護のあり方は近年だいぶ改善されてきていますが、まだまだこれからです。
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