大腰筋について
復習がてら、筋肉について関係しそうなことをひたすらまとめていきたいと思います。
触診の勉強もしていくので、必要な基本的な知識をさらっと。
腸腰筋
腸腰筋は大腰筋と腸骨筋に分けることができます。
大腰筋
起始:T12〜L4(もしくはL5)の椎骨と椎間円板
停止:小転子(腸骨筋と比べると小転子の上側に付着しています)
支配神経:腰神経叢から直接出る枝(L2〜L4)
栄養動脈:腸腰動脈
腰椎の側面から、恥骨の前方を通って回り込むように小転子に付着しているのがわかります。
Th12~L4の椎体と、椎間円板に付着している様子。大腰筋が硬くなると椎間円板にも影響が出そうなイメージができますね。それに関する研究とかあるのだろうか。
停止部です。小転子の上部に付着していますね。下には腸骨筋が付着します。大腿骨転子部骨折の際にはこれらの筋にも影響が出てきそうですね。
腰神経叢から直接出ている枝に支配されている様子がわかります。大腰筋の動きが悪くなることで神経が絞扼されて、腰神経叢以下の筋活動とか悪くなりそう。
Th12の椎間から出ている神経叢は肋下神経になります。
L1の椎間から出ている神経叢は、大腰筋を通過したあとに腸骨下腹神経と腸骨鼠径神経、陰部大腿神経に分岐するようです。
L2の椎間から出ている神経叢は、陰部大腿神経、外側大腿皮神経、閉鎖神経に分岐します。
L3の椎間から出ている神経叢は、外側大腿皮神経、閉鎖神経になるようです。
L4の椎間から出ている神経叢は、閉鎖神経になります。
また、L2~4では大腿神経も出ていますね。
触診について
スカルパ三角のレベルでは、大腿動脈よりも外側に位置します。大腰筋(腸腰筋)は大腿骨頭の前面を走行するので股関節伸展すると骨頭に押し出されるような形で触れることができる。
この腸腰筋の前方には筋などの組織は存在しないので、触れることは可能。
起始付近は内臓や脂肪などが存在するため直接触れることは難しい。
腸腰筋は背臥位にて股関節を45°屈曲させ、股関節自動屈曲をすることで収縮を感じることができる。特に最終屈曲域で明瞭に触診ができる。
大腰筋が拘縮することで起こり得ること
股関節屈曲拘縮
腰部が過伸展となり、腰痛を引き起こす
腰部脊柱管狭窄症に見られる馬尾性間欠性跛行では、腸腰筋の短縮による腰椎の前弯が下肢症状の発現に関与することも多い
腰椎の伸展について
L4,5とL5,S1において腰椎屈曲伸展可動域が大きいことがわかります。大腰筋の起始部と一致しており、確かに腰部の過伸展に影響しやすそうですね。
他の筋によって腰部が前弯することもある(縫行筋とか、大腿筋膜張筋とかの骨盤前面に付着しており股関節屈曲作用がある筋など)のでその他の筋や軟部組織などに問題がないか判別する必要がありそうです。
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