長内転筋について
起始:恥骨結節の下方
停止:大腿骨粗線内側唇の中1/3
支配神経:閉鎖神経(L2、L3)
栄養動脈:大腿動脈もしくは閉鎖動脈
作用:股関節 内転・屈曲(60°以下)・伸展(60°以上)
起始停止について
長内転筋は、縫工筋と内側広筋の腹側を通ります。(青いのが長内転筋)
直接触れるのは起始部に近い1/3くらいの箇所になります。
Ⅰb抑制をかけるためには起始部の筋腱移行部に伸張刺激を加えるのが良さそう。
神経支配について
L2からL4の閉鎖神経支配であることがわかります。大腰筋から出るということは大腰筋による絞扼も考えられる。また大腿内側の皮膚を支配していることも覚えておく。
栄養動脈について
外腸骨動脈から分岐し、鼠蹊靭帯のすぐ背後から大腿動脈となっているのが分かる。また大内転筋にある内転筋管を通過後には膝窩動脈になっているのも確認できる。
また、膝窩動脈になる際には内転筋の腱裂孔を通り、後方へ通ることがわかります。
作用について
長内転筋の伸張法
IDストレッチング 第2版より引用
開始肢位:背臥位にて右上肢は挙上、股関節・膝関節は屈曲位
自身の位置:側方に立ち、下腿近位部と対側の上前腸骨棘を固定する
伸張法:骨盤の回旋を制限しながら、股関節を屈曲・外転・外旋する
備考:股関節は外転を強調する。大内転筋と比較して股関節屈曲角度は小さく外転角度は大きい。
その他
長内転筋はスカルパ三角を形成する
屈曲60°位では屈伸軸に一致するため屈曲・伸展作用はなくなる