和尚のつぶやき #334(未来から吹く風)

過去から現在、未来へと
時間は流れています
流れているように感じています
実際は現在と言う今に生きていて
過去現在未来の流れを
掴むことはできません
前から風が吹いて
今の自分をすり抜けて
後ろに流れていく
一瞬たりとも風を止めて
受け取ることはできません
吹いてくる風は
自分に当たるまで感じられず
流れて行った風を
掴むことはできません

風はただ、未来から過去へ
流れていくだけです
時間も現在から進むと言うよりも
今の自分に未来からやってくる
という感じでしょうか
そう考えると
実感できるのは今であり
未来と過去は
想像するしかありません
風の如く過ぎ去る未来と過去に
縛られることなく
今を生きることが大切です
未来を心配し
過去を悔やむことは
できないことを
しようとすることです
どんな風が吹くか
そのあと風はどこへ行くのか
私のあずかり知らぬことです

未来から吹く風を
全身で受け取り
受け流していく
こう考えてみると
時間の捉え方も
変わっていくような気がします
時間は過ぎ去るものですが
同時にやってくるものです
やって来ては過ぎ去り
やって来ては過ぎ去り
私の命を通り過ぎていきます
過ぎ去るだけでは寂しいですが
未来からやってくるのです
未来から吹く風を全身で
受け取ってください